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神世界新聞 創刊号 (2009.8.1発行) |
衰退の一途をたどる神世界が、なぜこの時期にこのようにバカげた新聞を発行したのかが謎だったが・・。どうやら神世界は再起を図る計画のようで、この新聞を使って以前の客に対する勧誘を再開させている。 | ||
神世界新聞 第2号 (2009.10.1発行) |
2面に掲載された写真で、白い着物を着ているのがびっびとのW田M和。他のスタッフなどからは、「W田にはもう霊感はない」と囁かれていることを彼女は知っているのだろうか? | ||
神世界新聞 第3号 (2009.12.1発行) |
1面に掲載された「金龍御神体」には笑わせてもらった。教主・斉藤亨は文字を書かせても下手だが、画を描かせても小学生レベルであるようだ。神世界のことを全く知らない人にこの画を見せたところ、即座に発した言葉が、「ワッ、下手!」だった。 | ||
神世界新聞 第4号 (2010.1.1発行) | 前号までは1面の千手観音図に、「教主が描いた・・」とウソのキャプションがつけられていたが、私の批判を受けて4号からはその文言は削除された。裁判で嘘つき体質が暴露されるのを警戒したのか? しかし今さら削除しても遅きに逸していると思うが。 | ||
神世界新聞 第5号 (2010.3.1発行) |
(有)神世界や教主・斉藤亨などの代理人である、尾崎幸廣弁護士(菊水法律事務所)が神書に関する提灯記事を前号から書いている。書かれている内容は弁護士バッジの品位を低下させるものでしかない。 | ||
神世界新聞 第6号 (2010.5.1発行) |
創刊号から前号までは1面左上に彼らが”御神体”とする千手観音図を掲載していたが、私の批判を受けて、「これはまずい」と思ったのか6号では千手観音図の掲載を取りやめ、教主が書いた「神」の文字に入れ替えられた。 | ||
神世界新聞 第7号 (2010.7.1発行) |
第7号で目を引いたのは会主の名前が変わっている点だ。びびっと会主・和田美和の名前が「宮和」に変わっている(まさか誤植ではないだろう)。多くの側近に見放され、改名でもして気分を変えようとしたのか?(笑)。尾崎幸廣弁護士の神書紹介記事も笑える。尾崎弁護士はまともに神書を読んでいないことがバレバレだ。 | ||
神世界新聞 第8号 (2010.9.1発行) |
第8号になってこれまでと大きく変わったのは、前号までは裏面全体に薄く印刷されていた千手観音像が無くなった点だ。私が先の記事にて、「同じ紙面に二種類の千手観音」と矛盾を指摘したことを受けて変更したようだ。宗教団体への移行を目指すらしいが、こんないい加減な団体に宗教団体の運営など不可能であることは明白だ。 | ||
神世界新聞 第9号 (2010.11.1発行) |
第9号では、”神世界新聞は如何に霊験あらたかであるか”をことさら強調した記事が目立つ。自画自賛している人間を端から見ていると誠に滑稽千万にしか見えないものであるが、神世界幹部はそうした常識も持ち合わせいないのだろう。神世界の顧問弁護士のコラムはこの号でも”ぶっ飛んで”いる(笑)。 | ||
神世界新聞 第10号 (2011.1.1発行) |
なんと第10号では、教主・斉藤亨が新たに教祖となり、斉藤亨の息子が二代目教主となることが宣言された。北朝鮮において、金正日(キム・ジョンイル)から三男の金正恩(キム・ジョンウン)へ権力の世襲が行われようとしているのと同じことが神世界の内部で進行しているようだ。 | ||
神世界新聞 第11号 (2011.3.1発行) |
第11号が発行される約半月前に産経新聞が、「神世界・近く立件へ」と報じた件が早速記事になっている。 これまではかなり”ぶっ飛んでいた”尾崎弁護士の「私の一言」が、今回はなぜかまともなことを言ってるのも興味深い。 |
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神世界新聞 第12号 (2011.5.1発行) |
多数の神世界関係者が逮捕されたことで、神世界も新たな新聞発行は差し控えるかと思われたが、なんと性懲りもなく、逮捕後も新たな新聞を発行した。 逮捕・起訴した横浜地検関係者を愚弄する記事を平気で掲載しているが、裁判はこれからなのに、”ご愁傷様”なことである。 |
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神世界新聞 第13号 (2011.7.1発行) |
神世界関係者が次々と逮捕されていることから会員の目をそらすためか、「世界」や「海外」といった論調が増えている。裏面では、今回も前回同様、見当外れな検察批判を繰り返している。”奇跡話”は今回も花盛りだが、幹部の親族が次々と病気になっている現状ではそれも虚しい。 |
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神世界新聞 第14号 (2011.9.1発行) |
神世界教祖ら幹部4名に対して、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕状が出され、教祖らは逮捕を逃れて逃亡中という、組織の存亡を決する時であるにも係わらず、神世界は予定通り新たな新聞を発行した。この神経は普通ではない。 |
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神世界新聞 第15号 (2011.11.1発行) |
教祖・斉藤亨は起訴され獄中の身でありながら、弁護士を通して冒頭の言葉を投稿してきた。11/9(水)に行われた民事訴訟の法廷で、神世界側は突然、「和解したい」という趣旨の発言を行い、自らの罪を認めたにも係わらず、11/1発行の第15号紙面では、「神世界は無実だ」という論調を続けている。 |
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神世界被害者の新聞批判 神世界新聞に対する批判を随時掲載しています。 メールまたは掲示板への投稿をお待ちしています。 |
あのサイトに神世界新聞が
2009年8月中旬、「神世界は新聞を発行したらしい」という話が私のところへ伝えられた。しかし具体的な資料などは何もなく、私としては、「こんな時期に神世界が新たな新聞を発行することなど考えられない」と思い、新聞発行の報告は以前に神世界が発行したチラシ類を見誤ったのではないかと思った。私が「こんな時期」と思った理由は下記5の「なぜこの時期に新聞発行?」に詳しく書いたが、現在の神世界は客が激減し、大半のサロンを閉店せざるを得ない状況となっており、新聞を発行するようなタイミングではないと思ったからだ。
10月中旬になってから別の方からメールがあり、「以前に会主講話を公開したサイトに神世界新聞がアップされている」と教えてくれた。あの会主講話を公開した「御霊光はすばらしい」というHPはあれ以来更新される様子はなかったので私はしばらくあのページは見ていなかった。報告を受け、あわててあのサイトを見てみるとそこには神世界新聞がアップされていた。
上記サイトにはサイト管理者の連絡先などは一切書かれておらず誰が運営しているか不明なので制作者等の了解を得てはいないが、そこからダウンロードさせてもらったのが下記の神世界新聞だ。「御霊光は素晴らしい」のサイトを作っている方がこの記事を見ておられたら、ぜひfujiyaまで連絡をいただきたい。その後、神世界新聞を持っているという人と連絡がつき、大きさなどを確認してもらったところ神世界新聞は上質紙にカラー印刷されており、大きさは273mm×405mmでA3用紙を少し小さくしたサイズとのことだ。インクジェットプリンターやレーザープリンターでパソコンから印刷したものではなく、専門業者の手で製版印刷がなされたと思われる仕上がりで、かなりの部数を作成したと思われるとのことだ。
神世界新聞創刊号(2009.8.1発行)、神世界新聞第2号(2009.10.1)を見て
1、新聞の概要
ダウンロードした紙面をつぶさに観察してみた。神世界新聞は2009年8月1日に創刊号が発行され、2009年10月1日に第2号が発行されているので隔月で発行する予定のようだ。
新聞の題字「神世界」は教主(斉藤亨)が書いたものだということが第2号の記事に書かれている。ある書道家が教主が書いた色紙やライセンスの文字を見て、「小学生が習字で『失敗した』と捨てる程度のもの」と酷評したことがあったが、神世界新聞の題字もその程度の文字であり、お世辞にも誉められるような文字ではない。普通なら新聞の題字に使えるようなものでは到底ないと思われるが、教主周囲の者は誰一人として「王様は裸だ」と言えない連中ばかりなのでこんな恥ずかしい文字が題字として使われることになったのだろう。
創刊号の執筆者は教主(斉藤亨)、陽龍(日原易子)、会主(M入E実)の3名、第2号の執筆者は前記3名の他11名のスタッフや客と思われる者が創刊号を読んだ感想などを述べている。
この新聞では神世界の実質的トップ・斉藤亨に対する呼称として「教主」という呼称が繰り返し使われている。神世界内部では数年前から教主という呼称が禁止され、「神書を書かれた方」と呼ぶように指導されてきたのだが、ここにきて再び「教主」という呼称が復活したようだ。お得意の”神様スピード”が復活したのだろう。
裏面には神世界が御神体としている千手観音像がほぼ紙面一杯に薄色で印刷されており、その上に文章が印刷されている。ありがたみを増すためにこのような演出をしたのだろうが、御神体の上に文字を印刷するなど甚だしく神を冒涜する行為だ。神世界がやっていることは天皇陛下の写真の上に文字を印刷して出版したのと同じ行為だ。偽りの御神体であればこそ、こうした不謹慎なことが平気でできるのだろう。
記事の内容は下記にて順次解説するが、一言で言えば”神世界は宗教団体だ”という論調であふれている。これまで散々、「神世界は宗教ではない。会社だ」と言って客の目を欺いてきたことなど太陽系のかなたへ忘れ去ったかのようだ。
2、あきらかな嘘
岡田茂吉が描いた千手観音像が 掲げられている神世界本部神殿 |
神世界新聞トップの大ウソ説明 |
時節が到来して、いまここに神世界の方針をあまねく知って貰う必要があると判断し、本紙発行の運びとなったものです。今まで私が神様の啓示を教えとして伝える場合、ほんの数人の人々に伝え、浸透を図って参りましたが、これからは、神意に基づき、本紙を通し、「主」としてもっと大勢の人々に神様の啓示を伝えてゆきたいと思っています。 |
教主は言葉の使い方を知らないようだ。「時節到来」というのは自らが努力した結果、取り巻く環境や外的要因が自身にとって良い方向に変化してきたときに使う言葉だ。教主は神世界を取り巻く環境を変えるために今日までどのような努力をしてきたのだ? その結果、神世界の環境、外的要因のどこが良い方向に変化したというのだ?
蓮如上人御一代記聞書讃解第105条
■聞書本文 |
これのどこが「時節到来」なのだ? これが御霊光をたっぷり浴びてきた結果なのか? 現在の神世界は満身創痍の状態であり、神世界に対しては逆風が吹きまくっている。神世界は今や崩壊寸前の状態であり時節到来とはほど遠い状態だ。病院で脳検査を受けた方がいいのではないか?
教主は勝手に”時節が到来した”と判断したようだが、神世界の現状をどのように分析すればそのような結論に至るのか教えてほしいものだ。常識的に考えれば神世界を取り巻く現状は最悪の状態であり、神世界の問題点を改善することなく新聞など発行してみてもこうして批判の対象にされるか、古紙回収のゴミを増やすだけだ。
文中、教主は「これからは本紙を通しもっと大勢の人々に神様の啓示を伝えてゆきたい」と抱負を述べているが、「時節が到来」と「大勢の人に・・」を現実的に翻訳すると、「神世界はこのままでは崩壊してしまう。なんとしても金を払ってくれる客がほしい。客集めに使うアイテム(新聞)を作ったので、これを使って客を集めてくれ。この時期を乗り切らないと神世界は潰れてしまう」ということだろう。
教主が本当に、「時節が到来し、神世界の方針をあまねく知って貰う必要があると判断し、もっと大勢の人々に神様の啓示を伝えてゆきたい」と思ったのであれば隔月発行のこんな新聞では何の役にも立たない。教主自身が人々の前に姿を現し、自らの口で神世界の方針や神様の啓示を伝えるべきだ。かつてのオウム真理教・麻原彰晃(本名・松本智津夫)はマスコミを最大限に利用してオウムの宣伝をしていた。神世界教主もマスコミに堂々と顔を出してみろ。教主・斉藤亨が自ら顔を出さずして真の拡大などできる筈もない。自分のやっていることが正しいと確信するなら顔出しは何ら躊躇することはあるまい。
4、隠蔽体質と新聞発行のミスマッチ
神世界という団体は極めて閉鎖的で隠蔽体質の強い団体だ。神世界が閉鎖的団体となるのはこの団体のやっていることから考えれば当然のことだ。心の弱っている人、体が弱っている人の不安に取りつき、先祖の霊の祟りや健康不安を煽って金を巻き上げるような営業をしてきた者が正々堂々と人々の前に出てくることができないのは当然だ。
神世界が一時期勢力を大きくすることができたのは”ターゲットの絞り込み”に成功したからだ。1,000円程度の”お試し価格”で客を拾い、その客が”有効なターゲットになり得るか”を見定め、「これは行ける!」と判断すると時間をかけて言葉巧みに神書、御霊光、高額祈願へと導き高額な金を巻き上げていくのが神世界の手口だ。客から「ここは宗教なの?」と尋ねられると「いいえ宗教ではありません。会社です」と言って客を安心させ騙し続けてきた。
こうした”神世界流”の手口で客から金を巻き上げる商法を成功させるには、”マンツーマン”もしくはそれに近い形で客の囲い込み、そして取り込みを図ることが大切であり、大勢に広く呼びかけ、「文字」という証拠が残る「新聞」という媒体は神世界商法には合わないのだ。カルトの勧誘はコッソリと人目につかないようにして「人間関係」を巧みに使って個人の心を取り込むことによって成り立つ悪行だ。
神世界は最盛期であってもサロンの看板を上げることもせず、一部のサロンが開設していたホームページも閉鎖させるなどして世間から隠れ閉鎖的な運営をしていたにも係わらすこれだけ大きな被害を出すだけの”実績”をあげることができたのはそうした個人勧誘が功を奏した結果だ。
新聞を出せばそれを見るのは神世界に脳を汚染された人ばかりではない。普通の判断力を備えた人が神世界新聞を見れば、「なんだこれは!?」とそのぶっ飛んだ内容に唖然とし、その新聞を持っている者を奇異な目で見るだけだ。
繰り返すが、神世界のような怪しげな営業内容を拡大させるには”新聞”という公の媒体はそぐわないのだ(神世界新聞が不特定多数を対象にしたものであればという前提であるが)。
似たような事例としてオウム真理教が衆議院議員総選挙で大敗した例がある。オウム真理教も個人が個人を勧誘する活動によってどんどん組織を大きくして行ったが、それに勢いづいて1990年の第39回衆議院議員総選挙に麻原彰晃(本名・松本智津夫)や教団幹部ら25名が立候補した。しかし全員が法定得票数にすら達せず惨敗した。カルトは個人をターゲットにした勢力拡大では手腕を発揮できるがカルトのバカげた理論を世間に広く流布させることなどできないことを立証した出来事だった。
2007年12月末の神奈川県警による強制捜査とそれに続くマスコミの神世界報道によって神世界の名前は日本中に知れ渡った。「神世界」という名称が人目につくことを恐れた神世界トップはあろうことか神世界本部(山梨県甲斐市玉川18)に設置してあった自社の看板、「21世紀は神世界」から「神世界」の文字を白く塗り潰してしまった。”自分たちは悪いことをしていない”という自信があるのなら自社の看板を塗り潰すようなバカなマネは絶対にしない。自らの手で自社の看板を塗り潰した神世界の行為は自らの有罪を公に認めたのと同じだ。
このような自殺行為をしておきながら、その後社会に対する何らの説明もないまま今になって突然新聞を発行し、神世界の宣伝を始めるなどという行為は180度方向の違う行為だ。私は今回の新聞発行の真の目的がどこにあるのか、しばらく頭をひねった。
そうこうするうちに各地から神世界はこの新聞を下記6のようにして”活用”しているという情報が入りだした。
5、なぜこの時期に新聞発行?
多くの宗教団体が独自の新聞を発行している。世界救世教は「光明新聞」、神慈秀明会は「秀明」、創価学会は「聖教新聞」、浄土真宗本願寺派は「宗報」、浄土真宗大谷派は「同朋(dobo)」など各団体は信者の教宣活動を目的にした新聞を発行しており発行部数は数万部に及ぶものが多い。
神世界新聞が神世界の最盛期に発行されたのであれば発行の目的はある程度理解できる。組織の勢いが上向きの時はつい調子に乗って、「うちの教団もかなり大きくなってきた。新聞でも出して更に拡大を図ろう」等と欲を出すことはあり得る。この組織の名称が「千手観音教会」から「あっとらんどFuji」に変わった2001年当時に簡単な会報を月刊で発行したり、びびっととうきょうが予定表程度の会報を発行していた時期もあるが、こうした会報を発行していた時期はこの団体が”上昇気流に乗っていた”からこそ会報発行も可能であった。びびっとの予定表を見ると「のど自慢大会」のお知らせまで載っており、浮かれぶりが垣間見える。今では考えられないことだが当時は神世界関係のHPもいくつか作られていた(今は全て閉鎖されている)。
現在(2009年10月)神世界が経営していた大半のサロンは閉店に追い込まれ、最盛期と比較すれば客は激減している。神世界がこのように凋落の道をたどったのは”自業自得”であるが、凋落に至った原因を何ら改善することなしに新聞を発行したところで何の役にも立たないことは明らかだ。これまで一切の説明責任を果たさず沈黙を続けてきた”怪しげな団体・神世界”が発行した新聞など誰にも相手にされないことは分かりきったことだ。神世界関係者であっても神世界の現状を正しく認識していれば新聞を発行しただけで崩壊しかけている神世界を立て直すことなど到底できないことは分かるはずだ(神世界に酔い、盲目状態となっていれば別だが)。
普通に考えると神世界がこの時期に新聞発行をした意味がなんとも理解しがたいのだが、新聞発行後の神世界側の動きを見てみると徐々に新聞発行の目的が見えてきた。
6、新聞発行の真の目的
すでにこの神世界新聞を見せられて神世界への勧誘を受けたという報告が数件寄せられている。
●証言1
葛飾区在住のAさんは、前の会社で一緒に仕事をしていたBと偶然出会って話をしていた。そのうちBはカバンの中から神世界新聞を取り出し、「とうとう新聞を出すことにもなったから話すんだけど・・・」と言ってAに神世界の説明を始めた。話を聞いているうちにAさんはBが全ての出来事を「神様のおかげ」と捉えていることに異様な雰囲気を感じ、「危険」も感じたAさんは適当に話をはぐらかして早々にBと分かれた。
●証言2
サロンに疑問を感じ、しばらくサロンから遠ざかっていた港区のCさんところへ9月上旬、神世界関係者から電話があり、「とても大切な見てもらいたいものがあるのでサロンに来てほしい」と言われた。しかしCさんはすでに神世界に疑問を感じていたので誘いを断った。
●証言3
Cさんと同じようにサロンから遠ざかっていた千葉のDさんにもスタッフから巧みな誘いの電話があり、Dさんはサロンに出向いてしまった。すると案の定、神世界新聞を渡され、これからも続けてサロンに通うように説得された。その際、Dさんに対しスタッフは「訴訟の部分は外に出さないように注意してほしい」と言った。
弾丸報告書(新規用、リピーター用) |
火の玉隊活動報告書 |
7、弁護士の責任
神世界新聞には、「法律解説・宗教活動がなぜ?」と題した記事が大きな面積を占めて掲載されている。この記事は創刊号にも第2号にも掲載されており今後も連載されるようだ。他の記事よりもやや大きなポイントの活字を使い読みやすいように配慮されており、この新聞を発行したもう一つの目的はこの記事を信者に読ませることにあったのではないかとも思われる。
記事は神奈川県警が神世界に対して強制捜査を行ったことへの疑問に始まり、宗教活動に警察が詐欺の容疑をかけるのは筋違いだという内容が、一問一答形式で書かれている。回答者が弁護士であるといいながら回答している弁護士の氏名は一切書かれていない。
表題が、「宗教活動がなぜ?」となっていることにまず驚かされる。大多数の神世界被害者は「宗教活動」という言葉が唐突に現れ、何のためらいもなく宗教という言葉が繰り返し使われていることに驚くのではないだろうか。
私は約200名以上の神世界被害者から話を聞いているが、大多数の被害者が口を揃えていうのは、被害者が神世界に通っていたとき、「ここは宗教なのでは?」という疑問を抱き、スタッフや先生と呼ばれる者に、「ここは宗教なのですか?」と尋ねたとき、決まって彼ら(彼女ら)神世界関係者は、「ここは宗教ではない。会社です」と答えていたと証言している。被害者は口を揃えて、「神世界が宗教だと分かっていたらあんなところに通いはしなかった」と言っている。
被害者は神世界が宗教ではないという言葉を信じて通い続けていた。オウム真理教事件後、市民の宗教やカルトに対する警戒心は高まっており、ここが宗教だと分かっていたら大多数の客は通うことはなかった。神世界被害の根本には神世界が繰り返し客に言っていた、「宗教ではない」という言葉が大きなウエイトを占めていることを忘れてはならない。神世界側は市民の宗教に対する警戒心を察知していたからこそ宗教色を隠し、サロンやデトックスなど、女性に警戒されない名称を盛んに用いて営業してきた事実がある。
回答者である弁護士は神書は読んでいるのか? 神書の232ページ、「信仰は不必要」の項にはこう書かれている。
信仰とは信じて尊び心の支えにしたり生きる基準にする事で、簡単にいえば最も強く信じる事であるから最も危険である。「信じる」とは信じる必要があり信じなければ成り立たないから、信じる対象が不安定・不完全・当てにならない・あやふや・実体がわからない事を意味している。もし確実であれば信じる必要がないから信仰も不必要なのである。
(中略)
しかし現実には主な世界的大宗教のユダヤ教・キリスト教・仏教においては数千年も活動しているし、全世界では無数の宗教が活動しているのに病気と貧乏と闘争は大昔から今に至るまで継続していて、世界中のどこにも永遠の幸福者の国や地域が存在しない事実は、今までの宗教の教えが全部間違いで人類の幸福実現には無力だった事を証明している。
したがって本物の神様が地上に出現して人類の幸福を実現した時には、全世界のすべての宗教は全く不必要な存在となって完全消滅するのである。
神書では現存する宗教や信仰を全否定しているんだぞ? 神世界は宗教や信仰とは全く違い、「神様との取引」で客は利益を得ることができると説明してきた。神様との取引には客が金を出すことが最重要であり、そうすることによって幸福が実現すると繰り返し述べている。「神様に金を払えば幸福が得られる」などという宗教が存在するはずもなく、神世界が宗教とは無縁のものであることは明白だ。
それにも係わらず神世界新聞紙上で弁護士が回答している下記の内容はなんだ? 人をバカにしているのか?
要するに、宗教行為は、宗教的確信に基づく限り、詐欺とは無関係なのです。(神世界新聞創刊号「宗教活動がなぜ?」問2への弁護士回答)
こんな回答で神世界の擁護ができるとでも思っているのか? 一連の回答をしている弁護士は神世界がどのような手口で客から金を巻き上げてきたのか分かっているのか?
これまで神世界が客に対して神世界は宗教であることを明らかにした上で営業活動をしてきたのであれば「宗教行為は・・」という弁護士の回答も少しは役立つかもしれないが、客は「神世界は宗教ではない」という言葉を信じて金を出してきたのだから宗教行為は云々という講釈は的外れだ。信仰や宗教を完全否定している神世界関係者に宗教的確信などあろうはずもない。
神世界がこのような新聞を発行し、弁護士を紙面に登場させて宗教行為は詐欺の対象にならないとする論陣を張ろうとしているのは警察や被害者の追及をかわすために宗教へ逃げ込み、保身を図ろうとしているだけだ。
神世界が雇ってきた弁護士はこれまで何人もが途中で解任されている。それは神世界が行ってきたことを知れば知るほど神世界の行為は弁護に値せず、被害者を救済すべきだという見解に弁護士がたどり着くからだ。神世界側にその意見を出した途端に神世界は弁護士を解任したのだろう。
企業側弁護士として神世界から金をもらっている以上は神世界の弁護をせねばならないのは分かるが、弁護士としての気概と法を守るという弁護士の本分を忘れないでほしい。
神世界のために多くの女性が人生を狂わされてきた事実から神世界側弁護士は目をそらしてはならない。神世界は短期間に数百万円、中には1,000万円を超える金を多くの女性に支払わせ、被害者が受けた経済的、精神的損害は甚大なものがある。神世界のために生活が破綻し、友人からも家族からも見放され、社会的にも孤立している多くの被害者がいることを忘れてはならない。
こうした被害を与え続けてきた神世界という団体を依頼人だからという理由で弁護士が全面的に擁護するのは間違いだ。このような団体が今後も存続すれば新たな被害者が発生することは目に見えている。それは結果的には弁護士が霊感商法に手を貸したのと同じことだ。次に被害に遭うのは弁護士の家族かもしれない。神世界側弁護士は、あなたの娘さんやあなたの奥さんが神世界に嵌っても「宗教行為は詐欺とは無関係」と言って安閑としていられるのか?
宗教と霊感商法は全く別次元のものだ。神世界側弁護士として為すべきことは、神世界が行ってきたことを精査し、神世界に然るべき社会的責任を取らせた上でこの企業の解散手続に手を貸すことが企業側弁護士の責務ではないのか。
神世界新聞 第3号(2009.12.1発行)を見て
神世界新聞は第2号までが発行された段階でこのサイトでもその内容を紹介した。当サイトで神世界新聞の陳腐さについて散々酷評したので、神世界側も恥ずかしくなって第3号の発行は見合わせるかと思っていたが、なんと性懲りもなく第3号を発行したようだ(下記)。いつの間にか前回と同じく、「御霊光はすばらしい」というHPに第3号がアップされていた。
第3号の内容は相変わらずバカバカしい内容でしかないが、特筆すべき点が一つある。それは弁護士が実名で神書について感想を述べている点だ。
神世界新聞第3号(2009.12.1発行) | |
神書を読んでまず感じるのは、偽善的な要素が全くなく、率直明朗ということである。古事記の読後感に似ている。神世界の活動に批判的な人は、その内容が不合理だとか非科学的だとか盛んに攻撃するが、そのようなことを言えば、聖書もコーランも仏典も科学的には証明できない内容に満ちているのであり、現代の科学を越えたところに宗教が成立するのである。 |
日本には「言論の自由」があるのだから、例え弁護士であろうとも思ったことを述べるのは許される行為なのだろうが、現実にこれだけ多くの神世界被害者が存在することを知りながらそれでも敢えてこうした発言をする弁護士がいることには驚きを禁じ得ない。
尾崎幸廣弁護士(菊水法律事務所)は弁護士になる前は約30年間検事を務めてきた。検事在職中は公安調査庁に属していた時期もあり、緒方重威公安調査庁長官(1993年当時)の下で審理課長を務めていたこともある。
周知の通り、緒方重威は在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の売却を巡り、詐欺罪で起訴され現在公判中の人物だ。緒方重威は東京都内に所有する不動産を神世界に賃貸し、月数百万円に上る賃料を得ていた。
尾崎幸廣弁護士がどのような人物かネットで検索してみるとたくさんの情報が得られる。下記は平成20年1月25日号の「國民新聞」第19131号に「年頭所感」として尾崎氏が書いている文章だ。
平成二十年が天皇国日本にとって、少しでも良い年になりますように。 |
上記を読んだだけでも尾崎氏の人間像が概略お分かりいただけると思うが、更に詳しく尾崎氏について知りたい方は下記の動画(約1時間20分)を参照していただくと尾崎氏の人物像が見えてくる。
http://circle.zoome.jp/matarihosyu/media/1627
なお上記動画は、「日本文化チャンネル桜(スカパー!217ch)で放送した内容だ。「日本文化チャンネル桜」がどのような性格の番組であるかは動画の冒頭を見ただけですぐに分かる。
神世界新聞 第4号(2010.1.1発行)を見て
神世界新聞は第1号から第3号までは隔月に発行されていたが、第4号は前号発行から1カ月後の2010年1月1日付けで発行されていた。
神世界新聞第4号(2010.1.1発行) | |
1、コソコソと修正
神世界新聞第4号の内容はこれまでのものと大差なく、相変わらず荒唐無稽な内容でしかないが1〜3号とは違っている点もある。それは1面左上に毎回掲載されている千手観音図の説明文だ。1〜3号までは、「教主様が開祖にあたり、全身全霊を込めて描かれた御神体である」とキャプションがつけられていたが第4号ではそのキャプションは削除されている。
これは私が、「あきらかな嘘」と題してこの千手観音図は世界救世教教祖・岡田茂吉が描いたものであるとこの記事中で指摘したことを受けて、あまりにもバレバレの嘘はまずいと思って変更したのだろう。
神世界の連中は厚顔無恥な新聞を出し続けているが、批判されると慌てて態度を豹変させる小心者でもあるようだ。
なお、この千手観音図の出所に関する詳しい内容は「盗作」で詳しく解説している。
武装解除された千手観音の記事で紹介した、「武器を持たない千手観音図」は最近は登場しないようだが、これは千手観音図の作者である世界救世教教祖・岡田茂吉が没してから50年以上経過し、オリジナルの千手観音図の著作権が切れたため、神世界の連中はオリジナルの千手観音図を「勝手に」使用しても良いと勘違いをしているためだ。
神世界には「有能な」(笑)弁護士がついていながら、「著作者人格権」については無知であるようで、「著作権」は没後50年で切れるが、「著作者人格権」は永久に消えない。
「著作者人格権」というのは、作者の死後何十年経っても、その作品を使用する時は誰が作ったものであるかをどこかに表示しなければならないというものだ(著作権法60条)。
岡田茂吉が没してから50年以上経過し著作権が切れたからといって、これを「自分が描いた」と嘘をつき、岡田茂吉の落款(サイン)である「自観」を勝手に書き換える行為は著作者人格権を侵害する行為だ。
このような法律的問題点を突くまでもなく、他人の作品を、「教主が描いた」などと虚言を呈する行為がいかに卑しい行為であるかはいうまでもない。
2、教主からの挑戦状
もう一つの特徴は教主の発言にこれまでとは違った挑戦的な発言が見られる点だ。
第4号の冒頭に、”奇跡の現象”今年から顕著にと題した教主の発言(下記枠内)が載っているが、この中で教主は、「拡大」や「浸透」、「包括」、「加速」などの言葉を多用し、今年は神世界が拡大すると嘯(うそぶ)いている。
教主のこうした挑戦的(誇大妄想的)な発言は神書にも満載であるが、いまこの時期に発行した新聞で敢えて神世界拡大を宣言したのは警察や弁護団、被害者に対する宣戦布告なのだろう。とは言ってもこんなバカげた新聞の記事を警察も弁護団もまともに取り上げることはないであろうが。
それにしても教主の日本語はおかしい。ひょっとすると教主は日本人ではないのかと思わせるほどだ。
教主は神世界新聞第4号の中で、「神世界は、宗教を超越した宗教であり、そうなると宗教という境界線や分類を飛び出していく事になり・・」と書いている。「宗教を超越した宗教」などというバカげた日本語があるか? 「宗教を超越した別次元のもの」ということを言いたかったのだろうが、「宗教を超越した」と言っておきながら超越したはずの「宗教」に再び舞い戻ってきたのでは全く超越などしていないではないか。
これは現在行われている損害賠償訴訟で、「宗教ではない」という発言がやり玉に上がっているため、「神世界は普通の宗教ではない」とする防御線を張っておきたいのだろうが、こんな稚拙な日本語能力では到底勝ち目はない。
神世界は、宗教を超越した宗教であり、そうなると宗教という境界線や分類を飛び出していく事になり、これが御霊光の拡大や浸透に比例して、時の経過とともに宗教の枠を超え続けるのです。 |
3、尾崎幸廣弁護士の神書解説
神世界新聞第4号では前回に引き続き、弁護士の尾崎幸廣が神書に対する提灯記事を書いている(下記枠内)。
尾崎弁護士もせっかく弁護士として記名記事を書くのだから、もう少し格調高く説得力のある記事を書いてほしいものだ。弁護士としてクライアントの利益を守る立場に立たねばならないのは分かるが、神書のバカげた内容をそのまま肯定するようでは今後の弁護士としての活動にも悪影響が出るのではないかと他人事ながら心配になる。
尾崎弁護士の文章中、「共同募金箱にお金を入れる人は、自己の生活を犠牲にしない程度のお金を入れるのである」という部分には激しい怒りを感じた。生活を犠牲にさせ、被害者からあり金を搾り取ったのは誰なのだ?
尾崎弁護士には神世界に数百万円、中には1000万円を超える金を騙し取られ、家族、夫、友人を失い、生活を破綻させた神世界被害者が全く見えていないのか? 神世界が被害者から奪い取った金は共同募金箱に入れる程度の金だったとでも言いたいのか?
尾崎弁護士は、「まじめな気持ちで御霊光を体験すれば、必ずその効用が実感できると(神書は)説いている」と述べているが、では尾崎弁護士はその御霊光とやらを実感し、その効用を証明できるのか? 「弁護士」という肩書きで文章を書く際は、自分自身がそれを確認し、納得していなければ第三者に対して肯定的な意見を述べるのは差し控えるべきではないのか。「実感できると説いている」とすることで、「神書にはそう書いてあると解説しただけだ」と逃げるつもりかもしれないが、あなたには弁護士としての良心は微塵も残っていないのか?
私がなぜこのような活動を続けているか神世界幹部もが理解できないようだが、尾崎弁護士もそれは同じなのだろう。
神世界の斉藤亨は、「困っている人がいるから手を貸す」という人間として当然の行為が理解できないようだが、尾崎弁護士も見返りのない行為に人が手を貸す行為は理解不能であるようだ。
神世界事件とは何の関係もない私がこうして神世界批判サイトを作り、被害者や弁護団、警察、マスコミなどと連携して神世界事件を解明しようとしている行為は、尾崎弁護士に言わせれば、「そもそもそんな人が現に、この世に存在するかは疑問である」ということになるのだろう。
神世界はこれまで何人もの弁護士を取り替えてきたが、斉藤亨と考えを同じくする尾崎弁護士を得たことで、”勇気百倍”になっているのだろう。「同じ穴の狢(むじな)」という格言がぴったりする光景だ。
神書は、これまでの宗教が「世のため人のために尽くせ」とか、「他人を助けるために自分を犠牲にせよ」などと敢えているのを強く批判している。 |
2009年5月頃に行われていた工事 |
1、神奈川県警の捜査員が世間を煽るために行った。
2、神奈川県警が偏見に基づいて敢えて行った世論操作。
3、神奈川県警の甚だ軽率な勇み足。
神奈川県警をここまで侮辱、嘲笑し、こけにすることがどのような結果を招くか予測できないのは愚かだ。調子に乗りすぎた者には大きなしっぺ返しが待っているだろう。
多くの神世界被害者が損害賠償訴訟を提訴している中で、このような新聞を出し続ける神世界の姿勢は大いに批判されるべきことだが、反面、新聞に書かれた記事を通して彼らがいま何を考えているのかを伺い知ることができる側面もある。しかし記事のどこまでが本音で、どこからが虚栄かを十分吟味してかかる必要がある。
神世界新聞 第5号(2010.3.1発行)を見て
神世界新聞第5号(2010.3.1発行) | |
神世界新聞第5号(平成22年3月1日発行)〈法律解説〉宗教活動がなぜ?一問一答
問1
最近、「被害対策弁護団」なる弁護士グループが、新たに刑事告訴する方針を固めたとの報道がありましたが、今頃、何故、このような動きに出たのでしょうか。
答1
一言でいえば、「被害対策弁護団」と称する紀藤弁護士らのグループの焦りの現れだと思われます。
この弁護士グループは、平成21年5月29日付で民事訴訟を提起し、同年12月25日付で追加提訴したわけですが、これらがいずれも、その都度マスコミによって報道されているように、この弁護士グループは、何かといえばマスコミを利用しようとしますし、民事訴訟を有利にするために、敢えて警察権力をも利用しようとするのです。
このようなパフォーマンスをよくする割には、民事訴訟の訴状の内容がお粗末で、主張に具体性を欠くため、一向に訴訟が進行しないことから、裁判所は、再三、具体的な主張を行うよう求めているのですが、紀藤弁護士は、前回の弁論期日において、愚かにも、「警察の捜査による解明をまって明らかにしたい」などと、何ら理論的な裏付けもないまま提訴に及んだばかりか、民事訴訟に警察力を利用するという禁じ手を使おうとしていることを敢えて表明しているのです。
しかしながら、この欄で繰り返し述べているように、今回の告訴の受理と捜索差押え等は、通常ではあり得ない無理筋の捜査であり、それ故に行き詰まりの様相を呈しているわけですが、そのため、この弁護士グループは、民事訴訟の追行上の手詰まり感から焦りの色を濃くし、これを打開し、民事訴訟を有利に展開させようとの意図に加え、依頼者らに対しても、ちゃんと仕事をしていると思わせる狙いから、今回の告訴騒ぎに及んだもので、このような意図のもとにマスコミ利用というパフォーマンスに出たのだと思われます。
問2
このような告訴は、受理されるものなのでしょうか。
答2
本紙第2号において、「(捜索差押えの契機になった)告訴の受理そのものが差し控えられるべきだった。」旨述べ、第3号において、「告訴をする人の中には、民事的なトラブルを有利に解決する目的などの不純な動機で告訴する人がないわけではないので、警察も告訴を受理するか否か慎重に検討するのが常であり、実務的には、ほとんど不受理とされるのが実体と言っても過言ではありません」旨述べたとおり、告訴は本来、告訴人の一方的な言い分なので、捜査機関もこれを受理するか否か、慎重に対応するのが一般的です。
以前の告訴は、神奈川県警独自の必要性から、敢えて受理した一面もあったと思われますが、その後の捜査で、皆さんの信仰心が本物であることから、犯罪性は存しないことが判明した筈であり、また、今回の追加告訴の動きに対しては、既に神奈川県警独自の必要性はなくなっておりますし、被害対策弁護団なる弁護士グループの不純な動機も白日の下に明らかとなった訳ですから、事ここに至っては、神奈川県警も民事不介入の原則に立ち返り、被害対策弁護団なる弁護士グループの魂胆に振り回されることは回避する筈ですから、これを正式受理することは躊躇する筈だと思われます。
(以下、次号)
神世界新聞 第6号(2010.5.1発行)を見て
神世界新聞第6号(2010.5.1発行) | |
神世界新聞の第6号が2010年5月1日付けで発行されていた。原本は、これまでと同じく、「御霊光はすばらしい」というHPで公開されている。
第6号で大きく変わった点はこれまで1面左上に掲載されていた千手観音図の掲載を取りやめた点だ。この千手観音図については私が再三その欺瞞性を指摘していたものだが、岡田茂吉が描いた千手観音図を「教主が描いた」などと虚言を呈したり、著作者人格権を無視した掲載を続けることが裁判に不利になると彼らも判断したのかもしれない。それにしても私の指摘をよく受け入れてくれることには感心する(笑)。
神世界新聞に掲載された千手観音図が二種類あることを指摘していただいた方があり、私も言われて初めて気づいた。それについては、「同じ紙面に二種類の千手観音」に別途掲載した。
第6号でのもう一つの着目点は冒頭に掲載された教主の言葉だ。教主は、「神示は、発表できる事と出来ない神秘があります。その中で今、神意は各グループ独自の活動を神世界に統一することなのです。主宰神の御座所である神世界にすべての人々と団体が入り、神世界をひとつに進化発展するのです」と述べている。
これが何を意味するものであるか、その真意は不明だが、文面通りに受けとめれば、びびっとやえんとらんす、みろく、その他分社化した小さな系列会社を神世界に統合整理しようとしているようにも受け取れる。各社とも大幅に客が減り、スタッフの給料を支払うのも大変な状態になっているので、それらを統合整理し経費削減を図ろうとしているのかもしれないので、スタッフや先生は人員整理の対象にされないように今のうちから十分ゴマを擂(す)っておく方がいいかもしれない。
もう一つの読み方は観音会との関係を整理しようとしているようにも受け取れる。観音会は神世界の前身であり、斉藤亨の父親が昔からやっている団体だが、神世界各サロンの暴走に対して観音会が色々と口出しをしたり、神世界幹部が大挙して観音会に移籍した動きがある。このままでは神世界は観音会に勢力を奪われてしまうと危機感を抱いた斉藤亨は巻き返しを図るために各社を神世界に統合し結束を高めようとしている可能性もある。
2面下部の「一問一答」にはそれを受けたかのように、神世界が複数の会社組織である点に無理があると述べ、更に、「宗教団体が莫大な資金を集めても、誰も霊感商法とは言わない」とまで述べていることから推測すると、神世界は系列会社を神世界に統合し宗教法人にしようとしているのかもしれない。
今後の神世界内部の動きに注目していく必要がある。
第6号にも尾崎幸廣弁護士が「神書紹介」の記事を寄稿している。今回は「本当の信心」と題して書いているが、その中で尾崎氏は、「神世界の人たちとの交際を通じて、私がはっきり言えることは、神世界は茶番でも「かのように」でもなく、本心からの信心によって成り立っているということである。神書が教主の懸命の努力によって誠心を込めて成ったことは、この疑り深い私にも信じることが出来る」と述べている。
尾崎氏が神世界に傾注するのは個人の勝手であるが、多くの被害者から多額の金を奪い、被害対策弁護団が作られ、損害賠償訴訟の被告になっている神世界という団体を擁護する発言を尾崎氏が繰り返していることに驚きを禁じ得ない。神世界について何もしらない者が発言しているのならともかく、弁護士として一定の見識をもった者がこのような発言をする真意はどこにあるのだろうか。今後、裁判所が原告勝訴の裁定を下した場合、尾崎氏は自分の発言に対する責任をどのように取るつもりなのか。
北海道大学大学院教授の櫻井義秀氏は、氏の著作である「霊と金」の中で、「(神世界に)数百万円の代価を支払わせるようなサービスを受けた顧客はいない。民法709条により被害者は損害賠償を受ける権利を有する。(62ページ)」、「(神世界は)十分に問題がある団体だといえるのではないか。ヒーリング・サロンの宗教紛いの商行為に、違法判決や行政処分が下されるまでは問題なしとする、という形式論にはほとんど意味はない。(63ページ)」と述べている。
櫻井氏は「霊と金」を執筆するに当たり、神書を読み、多くの関係者から事情聴取もした上でこうした結論を導き出している。
神世界についてきちんとした調査、研究をすれば、櫻井氏が述べている結論に至るのが普通であると思われるが、尾崎氏はそうではないようだ。
神世界新聞 第7号(2010.7.1発行)を見て
神世界新聞第7号(2010.7.1発行) | |
神様と自分とのつながりを邪魔する存在は自分にとって最大のマイナスを生み出している事になり、そのマイナスが自分の家族であっても何程かけがえのない人間関係であっても、そのつながりはマイナスだから迅速に解消するのが最適である。(124ページ、「順序は快適さの要素 」)
親子・兄弟姉妹・血族・友人といった極親しい人間であっても自分以外の別個の存在であるから、百パーセント理解するとか認識するとか信じるとかは不可能である。(192ページ、「百パーセント信じられるのは自分だけ」)
たとえ重病で苦しんでいるのが生まれたばかりの赤ちゃんでも、一番悪いのは一番苦しんでいる赤ちゃんであり、次に悪いのは赤ちゃんの次に苦しんでいる親である。(193ページ、「苦しむ人間が悪い」)
などと、親子や家族であっても理解したり、信じたりすることはできないものであり、自分の利益にならないと判断した場合は迅速に家族関係を解消するのが最適と述べている。これを真に受けて、離婚したり、親子関係が断絶したり、兄弟姉妹が離散した被害者がどれだけの数になるか尾崎弁護士は知っているのか? 「(神書は)家庭の円満を非常に価値の高いものとしている」という尾崎弁護士の主張は的外れも甚だしい。釈迦やキリストの教えに対する批判も一面的で誤ったものである。弁護士として依頼者の弁護に当たるのであれば、もう少しクライアントについて正しい認識を持つべきであるし、発言はもっと慎重であるべきだ。
神書紹介 「人間関係について」
神書が重視するのは、健康、財産とともに人間関係である。これらは幸福の三要素であると言う。 (弁護士 尾崎幸廣)
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裏面上部に掲載された、「奇跡話」(本人がそう思い込んでいるだけだが)を読むと、この人たちは人間の自然治癒力に対する知識が全くないようだ。人間の体には「免疫力」という素晴らしい能力が備わっており、体内に入った細菌やウィルス、また体内で発生したガン細胞などの異物から身を守ってくれるようになっている。言葉を変えると、人間は自分の体の中に「名医」を生まれながらにして持っているようなものだ。この免疫力は自律神経の働きと密接な係わりを持っており、本人の意思によっても免疫力は大きく変化する。「病は気から」などと言われるのは、ある意味では正しい。
紙面に登場している者達は、こうした知識が皆無であるため、ちょっとでも病状が良い方向に変化すると、「御霊光のおかげ」と思い込んでしまい、「御礼」の餌食になっているのが痛ましい。
裏面下部の「法律解説・宗教活動がなぜ」と題する記事は前号からの続きであるが、これを読むと、神世界は組織を統合し、宗教団体として活動することをもくろんでいるようだ。
日本全国にいる多数の被害者を放置したまま、一体何を目標にして宗教活動を行うつもりなのだろうか。組織体制を改め、再出発するのであれば、その前になすべきことがあるはずだ。責任者が公の場で全ての過ちを認め、被害者に対する謝罪と返金を行い、法の裁きを受けた上で再出発するのであればまだしも、過去の行為にほうかむりをしたままの再出発などあり得ないことだ。
神世界新聞 第8号(2010.9.1発行)を見て
神世界新聞第8号(2010.9.1発行) | |
せっかくなのでもっときれいな飛行機雲の写真を用意した。左の写真は神世界新聞第8号に掲載されたもの。右は飛行機雲写真館で公開されている飛行機雲の写真。 |
神書紹介 「包容力について」
(前略) (弁護士 尾崎幸廣)
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神世界新聞 第9号(2010.11.1発行)を見て
神世界新聞第9号(2010.11.1発行) | |
神世界新聞 第10号(2011.01.01発行)を見て
神世界新聞第10号(2011.01.01発行) | |
映画「教祖誕生」予告編 右下の最大化ボタンを押すと大きな画面になります |
神世界新聞 第11号(2011.03.01発行)を見て
神世界新聞第11号(2011.03.01発行) | |
私の一言 「悪に立ち向かう」 (弁護士 尾崎幸廣)
神書P184、「ならぬ堪忍」はするな |
神世界新聞 第12号(2011.05.01発行)を見て
神世界新聞第12号(2011.05.01発行) | |
「開いた口が塞がらない」とは、こういうことを言うのだろう。神世界側には、関係者が逮捕された事実を真摯に受けとめようとする姿勢は微塵も見られず、「横浜地検が神世界関係者を起訴したのは、現横浜地検特別刑事部長らの個人的な功名心や出世欲に駆られた行為だ」とする、見当違いな検察批判によって言い逃れようとしている。
文章中に出てくる、「前特別刑事部長」とは、2010年4月1日に横浜地検から広島地検に異動になったK見氏のことを指している。K見氏は、異動になった直後の2010年4月21日に急逝した。K見氏の後任として2010年4月1日から横浜地検特別刑事部長になったのがK澤氏だ。「現特別刑事部長」とはK澤氏のことを指している。
神世界新聞第12号の記事では、あたかもK見氏と神世界側弁護士との間に「密約」があったかのごとく書き立てているが、その行為こそが、正に「死人に口なし」を地で行く行為であり、死者を冒涜する行為だ。
検察による捜査がまだ十分に行われていない段階で、「前特別刑事部長」が被告側弁護士と密約を交わすような事実があったとすれば、それこそ検察の重大な不祥事であり、非常に大きな問題だ。K見氏の名誉のために敢えて言及するが、K見氏はそのような卑劣なことをする人物ではない。
関係者が逮捕されるまでの神世界新聞では、検察が「不起訴」と判断した場合であっても、検察審査会によって「起訴相当」とされることを危惧する内容は書かれていたが、検察の判断そのものにクレームをつける論調には全くなっていなかった。ところが検察が神世界関係者を起訴した途端に検察批判に転じるのは、あまりにも身勝手としか言いようがなく、わがまま放題の子供ならいざ知らず、大の大人が取る態度ではない。
本来であれば、多数の神世界関係者が逮捕された段階で神世界は、”謝罪”しなければならず、現在は更に進んで「起訴」されているのだ。日本に於ける刑事裁判の有罪率は99%だ。検察は確実に有罪にできる事案でなければ起訴はしない。こともあろうに神世界側弁護士は、村木さんの事件まで引き合いに出して検察批判を繰り広げているが、神世界事件と村木さんの事件は、事件の土台が根本的に違う。村木さんの事件は検察主導で進められた事件だが、神世界事件は多くの被害者が神世界を告訴している事件だ。神世界事件は、村木さんの事件のように検察が犯罪をねつ造する必要など全くなく、神世界事件には現実にたくさんの神世界被害者がいるのだ。神世界側弁護士の主張に常に欠けているのは、批判や攻撃の対象が警察や検察、原告側弁護士にばかり向けられ、「神世界被害者の存在」を全く忘れている点だ。神世界被害者の存在を認めてしまうと、それは暗に神世界の犯罪があったことを認めることになるので、敢えて「被害者の存在」から目を背けているのだろうが、そうした態度は、「卑劣」以外の何ものでもない。
「横浜地検が神世界関係者を起訴したのは、現横浜地検特別刑事部長らの個人的な功名心や出世欲に駆られた行為だ」とする神世界新聞第12号に書かれた、”ご意見”は、折角なので私から横浜地検に送付して今後の参考にしていただく。これを見た横浜地検関係者は、さぞかし”闘志”を新たにすることだろう。
■編集後記執筆者は神書を読んでいない?
神世界新聞第12号の編集後記は、”驚くべき内容”が書かれている。普通に読めば何でもないように見えるが、「神書」をよく読んでいる者がこの編集後記を見れば、その異常さに、”目まい”がするのではないだろうか。
編集後記の冒頭には、「3月11日(金)に発生した、東北地方太平洋沖地震により被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。」と書かれている。”普通の人が普通”に見れば、何でもない文章であるが、これは”神書の教え”には真っ向から反するものだ。神書には、「自然界においては結果がすべてであるから、結果が悪ければ動機や原因や過程も悪く、それに関係するすべての人間も悪いと判断するのが当然で正常な判断である。したがって苦しむ人間が悪いのであり、不幸なほど悪人なのである。」(神書P193、「苦しむ人間が悪い」)と書かれている。”神書流”に今回の大震災を見れば、被災した人は”悪人”なのだ。それにも係わらず、今回の編集後記では、神書の内容を忘れたかのように、「被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます」などと、”人並み”のことを述べている。神書では、被災者は悪人なのであり、「心よりお見舞い申しあげる」対象などではないのである。この編集後記を書いた者は誰なのだ? 執筆者は神書の教えに真っ向から刃向かうことを書いていることに気づいているのか?
次の部分も神世界の教えとは食い違っている。「かろうじて生き残った被災者の中には、言葉では言い尽くせない奇跡があったという。」
神世界の教えでは、奇跡は「神との取り引き」によって得られるものとされている。”かろうじて生き残った被災者”は全員が神世界信奉者だったのか?いくら何でもそこまで厚かましいことは言わないだろう。”言葉で言い尽くせない奇跡”を得た者は、どのような神との取り引きの結果、その奇跡が得られたのだ? この編集後記に書かれた「かろうじて生き残った被災者の中には、言葉では言い尽くせない奇跡があったという。」という言葉は、神世界の神などと取り引きをしなくても奇跡は得られると言っているのと同じだ。つまり、この編集後記を書いた者は、神世界の神を貶める内容を書いているのだ。私から指摘されて自分が書いた内容の誤りに気づき、今ごろ青くなっても、もう遅い。もうすぐ神世界の神から罰が下されることだろう(笑)
「明日への希望に向け、みんなで頑張ろうではありませんか。」この言葉も、普通の者が述べたのであれば何ら問題はないが、神世界の者が言う言葉ではない。神書には、「たとえ無償で何も相手から求めなくても、相手に対する「気の毒でかわいそうだ」という見下した無礼な感情からであっても一方的な押し売りで相手が迷惑がっていても、自己満足のための趣味や道楽であっても、やさしさ・思いやり・親切・愛である限りはプラスは生み出さないし永遠の幸福は決して実現しない。」(神書P177、「やさしさ・思いやり・親切・愛ではない」)と書かれている。「明日への希望に向け、みんなで頑張ろうではありませんか。」という、”やさしさ・思いやり・親切・愛”は神世界では”御法度”なのである。これを書いた者は、神書をちゃんと読んでいないからこのように間違ったことを書くことになるのだ。そんなことでは神世界新聞の編集後記を書く資格はない。私の方がよく神書を読んでいるようなので、次号の編集後記は私(fujiya)に書かせた方がいいように思うが、どうだろう?(笑)
■神世界は、”弾圧”する値打ちなど全くない
今回、尾崎弁護士が書いている「私の一言」は、「宗教に対する弾圧」だ。ひょっとして尾崎氏は神世界が権力から、”弾圧”されるようなメジャーな団体だと本気で思っているのだろうか? もしそうであれば、笑止千万(しょうしせんばん)なことだ。
かって、時の権力が一部の宗教を弾圧したのは、その宗教が多くの民衆の支持を受け、時の権力者の立場を脅かすような存在になったとき、権力者が力でその宗教をねじ伏せたのが宗教弾圧だ。弾圧を受けた宗教は、それなりに社会に対する影響力があったからこそ、そうした不当な扱いを受けたのであり、神世界のように、「宗教的に無名」で、「大衆の支持を全く受けていない」団体が、宗教的弾圧など受ける筈もない。それにも係わらず、現在行われている警察・検察による神世界関係者の逮捕を、「宗教的弾圧だ」と捉えるならば、それは正常な判断の域を超えており、”一種の宗教的妄想”と言えるものだ。一度、精神科の医師に診てもらった方が良いのではないか。
時代背景が今とは全く違う時代に行われた宗教弾圧を引き合いに出して論ずるのも、甚だ見当違いのそしりを免れない。現代の日本では、日本国憲法によって信教の自由、結社の自由、言論の自由が保障されており、大量殺人事件を起こしたオウム真理教ですら解散させることはできなかったのである。
オウム真理教に対して警察の捜査が行われたのは、オウム真理教が犯罪行為を行ったからであり、いま神世界に対して警察・検察が行動を起こしているのも、神世界が犯罪行為を行ったから捜査をしているだけだ。「宗教的意味合い」など全くない。織田信長や大本教など、メジャーな人物や団体を神世界と並列に並べて論ずることも、それ自体がナンセンスであり、織田信長もさぞかし迷惑していることだろう。大本教も、”世界救世教崩れ”の神世界が詐欺事件で警察の捜査を受けるような事態となったことには大変苦々しく思っていることだろう。
「考えが不合理だからということで権力が介入することは許してはならない」と大見得を切って粋がっているが、誰一人としてそのような観点から神世界事件を見ている者はいない。神世界は現実に客から多額の金を巻き上げてきた”事件性”があるから捜査対象になっているだけだ。
「信者同士の行為を外部が裁くことは明らかに越権である。」というのも、法を守る弁護士の発言ではない。神世界事件は神世界によって被害を受けた客が神世界を告訴しているのだ。その告訴に基づいて警察が捜査を行い、法に違反する行為があれば関係者を検挙し、検察が起訴相当と認めれば被疑者を起訴し、法廷で裁くことは法治国家であれば当然行われる正当な手続きだ。告訴されているにも係わらず、捜査機関が捜査をしないようなことがあれば、その方が問題だ。それを、「外部が裁くのは越権だ」などと発言することは、この国の司法制度を否定する発言であり、弁護士バッチを付けた者が述べる言葉とは到底思えない。
神世界新聞 第13号(2011.07.01発行)を見て
神世界新聞第13号(2011.07.01発行) | |
政治の世界では、野党、与党から浴びせかけられる”首相退陣”の大合唱をよそに、菅総理はしぶとく政権にしがみつき、政権末期にきて意外な粘り強さを見せている(2011.7.18現在)。神世界も幹部が多数逮捕され、末期的状況になっているが、今なお新聞発行を続けるなど、しぶとさを見せているのは、菅総理に見習ったのか。もっとも神世界の場合は、正しい状況判断ができず、”惰性”で新聞を出し続けているだけかもしれないが。
前回、第12号(5/1発行)の新聞が”御霊光はすばらしい”のページにアップされるまでには随分時間がかかったが、今回の第13号は発行後すぐにアップされていたようだ。やはりあのページを作っている人は、東北大震災で被災した人なのかもしれない。未だに”御霊光はすばらしい”のHP主宰者に連絡はつかないが、あのページから新聞をダウンロードさせてもらった。
■海外志向
神世界新聞第13号の特徴は「海外志向」だ。
これまでにも度々紹介しているカルト団体として、(宗)神事秀明会(以下、秀明会)という団体がある。神世界のライセンスも、秀明会の「お光り」を模倣した感が強く、秀明会も神世界もルーツは世界救世教である。秀明会はかって渋谷などで、「あなたの幸せを祈らせてください」と通行人を呼び止め、「浄霊」という手かざしをして会員勧誘をしていた団体で、強引な献金や、職場放棄、学校放棄をさせてまで信者を働かせてきたことが問題となり、今では国内での勧誘活動はほとんど行っていない。神事秀明会は現在、国内での活動は沈静化しているが、海外では活発な活動を繰り広げており、海外での活動に活路を見いだしている感がある。国内では悪名が広がってしまい活動できないので、まだ悪名が伝わっていない海外でなら、東洋の宗教に興味を持つ人を相手になんとか活動して行けるようだ。秀明会会長(女性)は比較的英語が堪能なので、海外での活動もさほど苦にならない。
神世界新聞第13号の冒頭には、いつもの3名が書いた文章が掲載されている。その文章中には、下記のように繰り返し、「世界」や「海外」などの言葉が登場している。
●日原易子「新しい道へ」
世界中に創造者の御霊光、すなわち救いの御神業を・・。現実に世界中に広がり始めているのです。世界中の人々が神様・御霊光に接し触れた時に奇跡が現れ始め・・
●宮入英実「神様の御力・救世」
世代・人種・地域・国等の壁を超えて御霊光が浸透し自然と拡がってゆく・・
●和田美和「拡がる理想世界」
これからは世界中に御霊光が伝えられてゆく時代になってきたのです。海外の方のプラスに対する直感力は単純でとても鋭いのです。海外の方が瞬時に救われ、更に大勢の方に自らのプラスを伝え、「ゴレイコウ」を・・
最近、神世界関連サロン内部では、「イスラム圏のある国のイスラム教の指導者の立場にある人が御霊光をいただいている」という話がまことしやかに語られている。この件については別の機会に明らかにしていく。
このように、神世界新聞第13号や最近の神世界の言動を見ていると、神事秀明会の姿を彷彿とさせる部分もあるが、神世界幹部の中に外国語が堪能な者はおらず、一連の”海外で高評価”といった宣伝は、実体のない”絵空事”でしかないだろう。
一連の”海外志向”は、まだ残っている会員(客)に対し、「神世界は健在だ。海外にまで拡大発展している」と思わせるための、”実体のないデモンストレーション”でしかない。
■「病状が改善した」のオンパレード
神世界新聞第13号裏面には、実に8件もの”病状が改善した”という奇跡話が掲載されている。御霊光には奇跡を起こす力があると誇示したいようだが、それにしては御霊光を最もたくさん受けている筈の神世界幹部関係者が病気になり、なかなか病状が改善しないために医者にかかってるのはどうしたことなのだろう。プライバシーに係わることなので詳細は明らかにできないが、神世界幹部の親族が若くして癌で死亡したり、胃潰瘍の手術を受けたり、養護施設に入ったままの生活を続けたりしている者がいる。御霊光に病気を良くする力が本当にあるのなら、このようなことにはなるまい。本当に御霊光に病気を治す力があるのなら、早く御霊光病院を建てて難病で苦しんでいる人達を助けてほしいものだ。御霊光病院のおかげで難病から解放された人が次々と実際に現れれば、御霊光病院はたちまち話題となり、病院の入口には治療を求める人の長蛇の列ができ、週刊誌やワイドショーでも取り上げられ、たちまち神世界は巨万の富を得ることになるだろう。なぜそうしない?それは神世界幹部が、御霊光にはそのような力などないことを一番よく知っているからだ。
「良いことがあれば御霊光のおかげ」、「悪いことがあっても御霊光のおかげでこの程度で済んだ」と、全ての出来事が御霊光によって支配されていると思い込まされている会員(客)の目を覚まさせるのは容易ではないが、人間が本来持っている自然治癒力のことや、自律神経を適切にコントロールすることによって体調が大きく変化することなども知ってほしいものだ。
■権力の謙抑性
2011年3月10日に杉本明枝が逮捕されたのに続き、5月20日には神世界幹部4名が逮捕されたことを受けて、神世界新聞第13号裏面に、「信義に悖(もと)る違法・不法な権力の行使」と題した記事が掲載されている。
この中で執筆者は「権力の謙抑性」という文言を用いて検察批判をしているが、神世界事件を論ずる際に「権力の謙抑性」を用いるのは思い違いも甚だしい。権力の謙抑性(一般的には「刑法の謙抑性」という)が問題になるのは、いわゆる「被害者なき犯罪」や、「ごく軽微な犯罪」について警察や検察が過度の権力行使を行い、被疑者を無理矢理犯罪者に仕立てあげたような場合である。
神世界事件は「被害者なき犯罪」なのか?そうではあるまい。神世界を巡っては現実に多くの被害届けが警察に出され、告訴状まで出されている。私のところには全国の二百数十名を超える神世界被害者から、約3万件を超える相談のメールが届いている。神世界事件は「被害者なき犯罪」では絶対にない。被害額は全国で1000億円を超えると言われている”一大霊感商法事件”なのだ。
これほど大規模で、被害額も大きい霊感商法事件であるにも係わらず、万が一にも警察・検察が捜査を行わず、然るべき取り締まりが行われないようなことになれば、そのことの方がはるかに大きな社会問題だ。
記事の中で執筆者は、「神奈川県警と横浜地検の捜査関係者、特に主任検事には、権力行使者として弁(わきま)えるべき節度と自覚は微塵も感じられません」と述べているが、警察や検察が犯罪者を取り締まるのはごく当たり前のことだ。「権力行使者として弁えるべき節度と自覚」とは、一体どのような”手心”を期待しているのだ?自分たちが犯した罪の大きさから考えれば、一連の逮捕・起訴は当然すぎる結果でしかない。
「(捜査当局は)信教の自由という憲法で保障された人権侵害を敢えて行っている」とも述べているが、これまたとんでもない見当違いでしかない。断じて言うが、神世界は宗教などではない。どうしても「宗教」という言葉を入れて神世界を表現してほしいのであれば、「宗教を都合良く利用して客を誤信させてきた集金団体」という表現は可能かもしれない。宗教とカルトは”似て非なるもの”であるが、宗教と霊感商法は、”全く関係のないもの”でしかない。よって神世界関係者を捜査当局が逮捕することは、信教の自由を侵すことには全くならない。僅かでも捜査当局による神世界関係者逮捕が信教の自由を侵すと判断される類のものであれば、宗教関係者や人権擁護団体は直ちに行動を起こしているだろう。しかし誰一人としてそのような行動を起こさないのは何故なのだ?それは誰が見ても神世界は宗教などではなく、女性を騙して金を巻き上げてきた卑劣な霊感商法組織としか見ていないからだ。会員(客)の手前、”信教の自由”などの言葉を散りばめておけば何となく最もらしく見えると思っているのだろうが、茶番でしかない。
杉本明枝の記者会見 |
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■神書をもっとよく読もう
尾崎幸廣弁護士の「私の一言」は、今回も神書の教えに逆行する内容を書いている。結局、この人は神書などまともに読んでいないのだろう。確かに神書に書かれている内容は、普通の者にはバカバカしくて読むに値しないものでしかないが。
尾崎氏は今回の投稿で、久留米の水天宮にお参りする夫婦のことを書いており、その行為を肯定的に捉えている。一般的な日本人の考え方としては尾崎氏の意見は妥当性がある考え方だと思われるが、残念ながら尾崎氏がその考えを披露しているのは「神世界新聞」なのである。神世界では、太陽神を唯一絶対の神としており、他の神を認めていない。
神書には、「太陽神は人類にとっての唯一の神様であり、他の如何なる高級霊も自然現象も宗教の本尊も天体も神様ではない。だから天照大御神と書こうが、国常立尊と書こうが、観音様の絵や彫刻を作ろうが、神様は宿らないし、降臨もしないし、御霊光は発生しないから幸福化作用も発生しないのは当然で、もし今までの宗教の本尊が神様とつながっていたなら人間はすでに永遠の幸福者となり人間界は神世界となっている筈である。」(神書・太陽神)と書かれているのだ。
尾崎氏は水天宮にお参りする夫婦の姿を見て「同情する」と述べているが、これも神書の教えには反している。神書では「やさしさ・思いやり・親切・愛ではない (177)」とされており、尾崎氏が示したような同情心は否定されているのだ。神世界新聞を編集している者は、毎回、神書の教えに反することを述べている尾崎氏の投稿を掲載することは一考を要するのではないか(笑)。
神世界新聞 第14号(2011.09.01発行)を見て
神世界新聞第14号(2011.09.01発行) | |
これまでに延べ22名の神世界関係者が逮捕され、教祖・斉藤亨と神世界代表取締役・日原易子の2名が逃亡中であるにも係わらず、神世界は神世界新聞第14号を予定通り9/1に発行した。普通の会社なら、このような時期に、「わが社は正しい」等という論調の機関紙を新たに発行することなどできるものではないが、神世界の連中は平気で新聞発行を続けている。彼らは、よほど”懲りない面々”なのだろう。
”懲りない面々”と言えば、「塀の中の懲りない面々」という安部譲二の小説は、映画にもなったので、ご覧になった方も多いだろう。私は見学目的以外では、まだ塀の中に入ったことはないので、刑務所暮らしの体験はないが、安部譲二氏が”実体験”に基づいて書いたあの小説を読むと、刑務所というのは想像以上に大変な場所であることが分かる。
逮捕された神世界の連中は、現在公判中、あるいはこれから公判が始まる身であり、まだ”塀の中”(刑務所)には入ってはいないが、遠からず塀の中の住人となることだろう。男子受刑者は、初犯であればA級刑務所に収監されるので、近場の横浜刑務所横須賀刑務支所に入れてもらえるかもしれない。あの辺りの刑務所に収監されると、面会にも行くのも近くて便利だ。女子受刑者は、女子専用刑務所(W級刑務所)に収監されることになるので、少々遠方まで行ってもらうことになる。女子専用刑務所は数が少ないため、収監者を犯罪の種別によって分けることができず、詐欺罪で実刑となった者も、その他雑多な受刑者と一緒に収監されることになるので、なかなか大変だ。女子受刑者の多くは麻薬・覚醒剤がらみで収監されているので、雑居房の中ではコワーイお話しがたくさん聞けるかもしれない。それにしても、かんかん踊りは屈辱だろうなあ・・。今でもやっているのかな?
経験者以外には、その実態があまり知られていない受刑者の生活や、受刑者を抱えた家族の悩みなどについては、刑務所情報の掲示板を見ると、塀の中での生活を垣間見ることができる。女子刑務所の内情については、女子刑務所のすべてという本も出版されている。
娑婆での気楽な生活とは全く違い、刑務所で過ごす日々は辛く厳しいであろうが、刑務所での生活も悪いことばかりではない。一日の行動は分単位で細かくスケジュールが決められており、規則正しい生活を送ることができる。食事のカロリーや運動も、健康な体を維持するために厳密に管理されており、収監される前は肥満気味だった受刑者も、刑期を終えて出所する頃にはスリムな体になって出てくることができる。刑務所に収監されている間に体がスリムになることを、「刑務所ダイエット」(jail diet)と言う。アメリカでは、このjail dietによって体が細くなったのは刑務所の食事が不十分だからだ、と言ってクレームをつけた受刑者がいたが、神世界関係者はこれまでの贅沢な生活でやや太り気味の者が多いようなので、刑務所暮らしを”絶好のダイエット期間”と捉えて過ごせば、刑務所暮らしも少しは楽しくなるかもしれない。詐欺罪で死刑になることはないので、何年先になるかは不明だが、いつかはスリムな体になって出所することができるだろう。逃亡中の2名も、早く出頭してお縄を頂戴し、塀の中でダイエットに励もう。
神世界新聞の内容からは少々飛躍してしまった。新聞の内容があまりにもつまらないので、”懲りない面々”という言葉から、つい思いつくままを書いてしまった。
これ以上の企業危機はないであろうと思われるこの時期に、性懲りもなく、平気でこのような新聞を発行し続ける彼らの思考回路はどうなっているのだろう。ひょっとすると、”我々は正常な判断力を失った集団だ。だから刑法で処罰することはできないのだ”と思わせるために敢えてこのようにバカげた新聞を発行し続けているのかとさえ思えてくる。
■奇々怪々
神世界新聞第14号が発行されたのは2011年9月1日。教祖ら4名に組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕状が出たのが8/17なので、編集や印刷に要する時間を考えると、紙面にその内容が反映されるか微妙なタイミングだったが、下記に示すように、第14号裏面には、「神世界の役員4名に対し、組織詐欺による逮捕状が発布された」という記述がある。つまり、この新聞は教祖らに逮捕状が出たことが明らかになった後で編集・発行されたことが分かる。
ところがである。一面の記事は、いつもと同じ日原易子、M入E実、W田M和の3名が記名記事を書いているが、そのどこを見ても、”教祖らに逮捕状が出された”という重大な事実に関しては一言も触れていないのだ。教祖ら4名の神世界幹部に逮捕状が出たという事実は、組織にとって、とてつもなく重大な事案であり、看過することなど絶対にできない”お家の一大事”である。本来ならば、予定原稿を全てボツにし、紙面全面を教祖らに逮捕状が出されたことに関する記事で埋め尽くすくらい重大な案件である。少なくとも、(有)神世界・代表取締役である日原易子は、この重大な事実を受け、何らかのコメントを出すべきだ。こうした状況で、代表取締役が一言も発しないことなど、普通では絶対に考えられないことだ。裏面には逮捕状が出されたことを受けての記事を掲載する時間的余裕があったのだから、代表取締役としては、予定していた原稿を急遽書き換え、この重大な局面に組織としてどう対処するのか、会員等に向けてコメントを発するのが組織代表としての重要な務めだ。日原易子は逮捕状が出た後もずっと逃亡を続けているのだから、編集関係者にコメントを送ることは十分可能だった筈だ。
もし、日原易子は逃亡中であるため原稿が送れなかったのであれば、M入やW田が日原に代わって組織からのコメントを発すべきだ。しかし実際には、3名中、誰一人としてこの問題に関する発言はしていない。これは、神世界という組織が、組織としての体を全く成していないことを如実に物語るものだ。神世界上層部の面々は、自分達が企業経営者として、顧客に対し、社員に対し、社会に対しても、”説明責任”があるということを微塵も理解していないのだろう。これほど常識に欠けた者ばかりが神世界上層部に集まったのは、奇々怪々、これこそ現代の”怪奇現象”だ。
■御霊光の力
第14号一面に、日原易子、M入E実、W田M和の3名が書いている御霊光礼讃の記事を、私も”会員になったつもり”で真剣に読んでみた。御霊光の力は素晴らしく、御霊光を浴びた者は幸せになるらしい。御霊光は「神世界新聞」からも出ているそうで、私は何も感じなかったが、新聞を手にしただけで御霊光のありがたさに涙する者もいるそうだ。たった1枚の神世界新聞を手にしただけでもビリビリと御霊光を感じることができる者もいる程なのだから、神世界新聞発行元の神世界にいる者達は、まばゆいばかりの御霊光を浴び続けており、全ての者が幸せになっていることだろう。
あれ?ちょっと待てよ?それほど御霊光の力が素晴らしいのならば、どうして神世界本部が何度も警察の家宅捜索を受けたり、神世界幹部が次々と逮捕され、挙げ句の果てには教祖とその親族まで根こそぎ逮捕されるようなことになったんだ?竹市幸子准教授や、吉田澄雄警視はどうして勤務先を首になったんだ?
先日逮捕された宮入参希江の夫も神世界に係わっており、たくさん御霊光を浴びていたのに、なぜ38歳の若さで急逝したんだ?教祖の家族の病気はどうして御霊光で良くしてやることができないんだ?教祖の父親は、なぜ病院で手術を受けたんだ?
紙面に書いてある御霊光の素晴らしさと、現実に起きていることとのギャップはどう説明してもらえるんだろう?
ひょっとすると、御霊光って、誤零光の書き間違えだったのでは!?
■戦いの「ポーズ」
神世界新聞第14号に掲載された大多数の記事は、論評するのもバカらしくなるようなものばかりだが、唯一興味が持てたのは、、「ずさん極まりない捜査」と題した検察を揶揄した記事だ(下記に本文)。同じような記事は前号にもあったが、ここまで検察に対して”暴言”とも言える言葉を吐き続けることが、神世界にとってプラスになると思うところが、彼らの浅はかなところだ。この記事を書いている某弁護士としては、今後、神世界がどのような処罰を受けることになっても自分の身は痛まないので、どんな暴言でも平気で吐くことができる。最終的に処罰されるのは神世界であって弁護士ではない。現時点では、警察や検察を声高に揶揄・罵倒しておけば、弁護士は、”さも勇ましく”戦っているように見える。そうした、”戦いのポーズ”を示しておけば、神世界の連中はいくらでも金を出してくれる。裁判は、解決までの期間が長引けば長引くほど、弁護士の懐には高額な弁護料が長期にわたって支払われるので、裁判は適当にはぐらかし、解決が長引くように引っ張る。神世界の連中は、そうした某弁護士の策略に気づくことなく、某弁護士の言いなりだ。
神世界という団体は、我が身の至らなさに思いを馳せることは一切なく、外部から批判されると、批判した相手をひたすら口汚くののしり、「我々を批判する者は、別の意図があって我々を攻撃している」と、論点のすり替えを行い、「自分達は悪くない」と強弁し続ける、カルト団体特有の特徴がある。
神世界が反撃する相手は、その時々に於いて変化し、私(fujiya)であったり、神奈川県警であったり、被害対策弁護団であったり、横浜地検であったりする。神世界新聞第12号〜第14号では、反撃対象として横浜地検がメインになっている。
もし仮に、神世界が何も悪いことをしておらず、警察の強制捜査や、関係者の逮捕が不当だと、”本気”で思っているのであれば、マスコミを集めて神世界トップが記者会見を行い、声を大にして自分たちの正当性と、捜査当局の姿勢は不当だと訴えるべきだ。しかし彼らは絶対にそうした行動は起こさず、神世界新聞という超ローカルな会員向け機関紙紙上で警察・検察に対して暴言を繰り返すのみだ。神世界新聞は通常では警察や検察の目に触れることはなく、どれだけ暴言を吐いたところで警察や検察にその内容が伝わることはないと分かった上で、機関紙の読者である会員向けに”強がりのポーズ”として一連の意見を述べているだけだ。
あのオウム真理教ですら、何度となく記者会見を開き、”ああ言えばこういう”広報官が大ボラを交えてオウムの正当性を訴えていた。しかし、神世界幹部は絶対に公の場に姿を晒そうとしない。それはなぜか。それは自分達神世界には、やましい所が満載であり、とても公の場に顔をさらすことなど恥ずかしくてできないからだ。いつかは破綻することが分かっている者としては、とてもじゃないが公の場に姿を現すことなどできる筈もない。
せっかく彼らが横浜地検に対して暴言を浴びせているのに、その声が地検に届かないのではつまらないので、先月号に続けて今月号も、A3用紙にカラー印刷した神世界新聞を地検特捜部に送付しておいた。今ごろ地検内部では神世界新聞第14号が回覧され、担当検事達は神世界に対する闘志をこれまで以上に高めていることだろう。
下記記事中の「答3」で、現在横浜地裁で行われている裁判などの見通しについて触れている部分があり、「刑事弁護団に任せておけば大丈夫」との見解が示されている。彼らがそう思うのは勝手だが、先頃行われた吉田(杉本)明枝被告に対する公判では、神世界側弁護士に対して裁判長から、「質問を変えるように」とか、「もう終わりにしてください」いったクレームが何度もつけられていた。ある弁護人に至っては、弁論をしているうちに話の道筋が訳の分からない状態となり、”迷走”していた。弁護人のこうした呆れた言動には、被告ですら驚きの表情を見せていた。傍聴席からも失笑が漏れる場面もあり、もし私が被告であったら、とてもじゃないがこの弁護人に任せておこうとは思えないありさまだった。しかし、彼らはこの弁護士で大丈夫と思っているようなので、原告としてはむしろ好都合だ。判決という「結果」が出たとき、これらの弁護士に任せたことの是非が分かるだろう。
■杉本に預言を聞く能力があれば
尾崎幸廣弁護士の「私の一言」は、今回は「預言」についてだ。文面から察すると、尾崎弁護士は、吉田(杉本)明枝被告をかばう目的でこれを書いたのだろう。杉本被告が、「あなたの会社は戦国時代の首切り場だった」とか、「あなたの右能に子ギツネの霊がついている」等と客に告げたのは、杉本被告が述べたのではなく、神様が言った言葉を杉本が預言者として”中継”して客に伝えただけだ。杉本被告は神様を信じていたのだから、杉本に罪はない、と言いたいのだろう。
100歩譲っただけでは到底信じられる話ではないので、1万歩譲ってその話を信じたとしてだが、上記のような言葉を客に信じさせた後、除霊するためには200万円必要だとか、右能についた子ギツネの霊を祓うためには50万円必要だと言ったのも神様からの言葉を代弁したのか?そうやって客に払わせた現金は、杉本の手から神様に渡されたのか?金を受け取った神様はどこにいるのだ?神様は日本円をどうやって神の国で使うのだ?神様とは神世界の実態を隠すための隠れ蓑でしかなく、金が行き着く先は教祖・斉藤亨の懐だっただけではないか。家宅捜索で出てきた数億円の現金と金の延べ棒は、神様が出してくれたのか?
杉本被告は、2011年3月10日に逮捕される少し前に、杉本が信頼していたA氏にこう述べたことがあった。「これまでの人生は競争すること、勝ち取ることばかりだった。売り上げを上げることしか考えていなかった。売り上げを上げるだけの仕事は虚しくなって辞めた」。杉本はA氏には、自分が神世界事件で話題になった杉本明枝であることは隠し、全く別の氏名を名乗っていた。A氏もまさかその女が神世界事件で一躍有名になった杉本明枝であるとは全く気づいていなかった。二人は親しく世間話をするような関係だったので、杉本もA氏にはつい本音をもらしたのだろう。まさに杉本の人生は、”売上げを上げることしか考えていなかった”人生だった。杉本の目的はあくまでも「金」であり、売上げを上げるためには手段を厭わなかったのである。
杉本に神様の預言を聞く能力が本当にあったのならば、神様は杉本にきっとこう述べたことだろう。「そんな虚言に満ちた言動ばかりしていると、汝は身を滅ぼすぞ」。残念ながら、杉本には神様の預言を聞く能力はなかったので、その声は聞こえず、逮捕される結果となった。
■第14号を読んでの編集後記
神世界新聞第14号には、これまで掲載されていた「編集後記」がなぜか掲載されていない。第12号の編集後記に対して、私が、「次号の編集後記は私(fujiya)に書かせた方がいいように思うが、どうだろう?」と提案したことを受けて、私に書かせてくれるために空けておいてくれたのかもしれない。ご要望に応えて、私が【第14号批判記事編集後記】を書かせていただこう。
神世界新聞は創刊が2009年8月だったので、今回の14号で、発行から丸2年になったそうだ。よくぞこんな新聞が2年も発行できたものだと思うが、ある意味では、私もこの新聞によって楽しませてもらった点もあるので、その意味では感謝せねばならないのかもしれない。
私は、「家族を新興宗教から守ろう」というHPも主宰している関係上、他の怪しげな宗教団体が発行している機関紙を目にする機会も時折あるが、私がこれまでに目を通した機関紙の中では、群を抜いて面白いのがこの神世界新聞だった。なぜ神世界新聞が面白いかというと、彼らが実際に行っていることと、紙面に書かれていることのギャップが非常に大きいことがその理由として上げられる。違う言い方をすると、”突っ込みどころ満載”なのが、神世界であり、この神世界新聞なのだ。
神世界のように叩き甲斐のあるところはそう滅多にあるものではない。社会の敵である神世界を壊滅させることが私の目標ではあるが、反面、神世界新聞の発行が止まってしまったり、神世界が消滅すると、”絶好の対戦相手がいなくなってしまう”ようで、少々寂しい気もする。かといって、神世界との戦いに手心を加えるつもりは全くない。
神世界新聞 第15号(2011.11.01発行)を見て
神世界新聞第15号(2011.11.01発行) | |
これまで多数の神世界関係者が逮捕され、横浜地裁では起訴された神世界関係者の裁判が続いている。教祖・斉藤亨や元警視・吉田澄雄も起訴され、初公判の日を待っている。こうした状況であるにも係わらず、神世界は11/1付けで新たな新聞を発行した。(有)神世界代表取締役・日原易子(70)、(有)神世界取締役・(教祖)斉藤亨(53)、(有)神世界取締役・斉藤葉子(44)、(有)神世界取締役・宮入参希江(49)の会社トップ4名全員が、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕されたことを真摯に受けとめれば、普通の神経の持ち主であれば、到底新たな新聞発行などできないと思われるが、神世界は厚顔無恥に、これまでと同じような論調の新聞を発行した。こうした彼らの神経は、私には到底理解できないが、敢えてその真意を推測すれば、こうして強行かつ無遠慮に新聞発行を続けることで、「我々は宗教団体として確信を持って活動しているのだ。関係者が逮捕されようがそんなことは関係ないのだ。我々は詐欺団体などではない」という”ポーズ”を、残存会員と捜査機関に対してアピールしようとしているのかもしれない。
■鉄格子の中から
珍しく、日付が記載された文書 |
■神書を読んでいない尾崎弁護士
毎回、好き勝手なことを書いている尾崎弁護士であるが、今回の「家族の結束」は、神世界という団体の機関紙に掲載する内容ではない。誤解しないでいただきたいが、今回尾崎氏が書いた、「家族の結束が大切」という点については異議はない。しかし、尾崎氏は、「神世界は、健康や財産とともに、人間関係を極めて重視している」と書いているが、これは100%間違いだ。
尾崎氏は神書の124ページに書かれている、「順序は快適さの要素」を読んだことはあるのか?そこに書かれている内容は下記の通り、とんでもないことが書かれている。そこには、例え自分の家族であっても、神世界の神を信ずることに反対する者とは関係を断てと書かれている。実際にその教えに従い、家族との関係が断絶したり、離婚したり、結婚を諦めた恋人同士も多数出ているのだ。
もし尾崎氏が、家族の結束が本当に大切だと思っているのであれば、神書に書かれていることがいかに荒唐無稽で、人の道に外れたものであることが分かる筈だ。神世界の弁護をする前に、弁護士としてもう少しクライアントのことをよく知る努力をすべきである。
(神書P.124「順序は快適さの要素」より) |
■編集後記の矛盾
今回は編集後記が復活していた。編集後記には、「今号は、先の出来事の後だけに大変ご心配をおかけしましたが・・」と、教祖や陽龍など、神世界トップ全員が逮捕されるという大変な出来事があったことに言及しているが、肝心の本文には、逮捕に関する内容が全く掲載されていないというおかしな誌面構成になっている。
更に、「教祖様と日原易子様から、弁護士を通して有り難い原稿が届きました」と、この両名の原稿が鉄格子の中から送られてきたことまで紹介している。そこまで言うのであれば、なぜこれらの者が鉄格子の中に入るようなことになったのかについて、本文で言及すべきである。「臭い物にはフタ」、「都合の悪いことは一切会員に知らせない」という神世界の悪しき習慣は今も全く変わっていない。
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