神世界に対する損害賠償訴訟
第9回口頭弁論(2010.9.15)

2010年9月15日の東京地裁
猛暑も去り、地裁にも秋の気配が

 東京地裁では前日まで元俳優・押尾学に対する公判が開かれており、連日傍聴を求める人の長い列ができていた。しかし、神世界等に対する損害賠償訴訟の第9回口頭弁論が行われた9/15の東京地裁前はそうした混雑もなく、少し秋めいてきた涼しい気候の中で午後3時から、いつも通り第626号法定で口頭弁論が行われた。

 今回の口頭弁論の陣容は、原告側代理人14名、被告側代理人8名で、傍聴席は開廷前は13名だったが、その後増えた可能性がある。

15:03開廷

 まず、廣谷裁判長が、

 ●びびっとの準備書面6の陳述
 ●みろくらの準備書面8の陳述
 ●E2の準備書面2の陳述
 ●えんとらんすアカサカらの準備書面7の陳述

と、被告側から提出された準備書面の確認が行われた。続いて裁判長は前回指示した団体性(の違法性)に関する書類が原告側からまだ出ていないことについて指摘があった。これに対して原告団の弁護士が、「まだ準備中であり、今回は間に合わなかった。個別の主張に関する認否によって内容が変わってくるので…云々」との返答があり、続いて原告側弁護団長から、「今、並行して準備中だ。被告の認否と違法性は個々の主張に関わってくるので被告の認否が終わらないと…云々」などの説明があった。

 続いてえんとらんす代理人の市河弁護士が発言した。
 「今日までに間に合わなくて〇○さん(原告の名前)分しか(認否が)出来なかった。他の原告(△△さん、□□さん)に関しては次回までに認否したい」などと発言した。一応作業をやっているという表明をしたのはえんとらんす代理人のみで他は無言だった。被告側代理人は何をどこまでやっているのかさっぱり分からない状態だった。

 原告側弁護団長から、「認否表に関して照合表を今作っているが、その作業が大変…」と発言があり、裁判長も、「そうしてもらえると助かる」と述べた。

 そして、ここで廣谷裁判長が重要な発言をした。
 被告側は次回までに認否をしていただいて、今後のスケジュールとして…、裁判所としては平成24年1月には判決を出したい(ここで原告側・被告側ともにどよめきが起きた)。そうすると(口頭弁論の)終結は平成23年10月になる。
 今回、一期日分主張が遅れたので、予定していたスケジュールと一期日ずつずれる。平成23年10月に終結するとすると、6月までに主張整理、書面の提出は4月までに終えてもらいたい。もうこれ以上は遅れられないので、次回は必ず提出するようにしてください。準備書面を当日に出されるのは困るので期日を守ってほしい。


 以上のように廣谷裁判長は述べ、平成24年1月に判決を出す予定であることを初めて明らかにした。平成23年ではなく、平成24年1月なので、判決までにはまだ1年以上かかる訳だが、原告団の弁護士によると、これでも早い方とのことだ。今後の口頭弁論では人証を行うなどして、訴状の内容について審議が行われていくようだ。

 続いて次回以降の日程確認が行われ、次回の第10回口頭弁論は、これまでの予定では平成21年11月17日(水)15:00からの予定であったが、裁判長らが証拠調べの時間を確保したいとのことで、16時30分開廷に変更された。平成21年12月22日(水)15:00から予定されていた第11回口頭弁論も16:00からに変更された。

 これで終わるかと思っていたところ、プラス花の被告(女)から発言があった。
 「2/3に要望として、団体神世界から離れて裁判をしたいと申し出たが、再度お願いしたい。既に神世界からは離脱しており、独自に書類提出を済ませているが、他の書類提出が遅れていることで一緒に遅らされてしまうことが納得出来ない」と不機嫌気味に訴えた。これを聞いていた他の被告側代理人は無言だった。
 これに対し裁判長は、「将来的には考えるが、今は難しい。確かに他の被告とは一線を画しているところがあるので、その点を踏まえて考えていきましょう」という趣旨のことを原告代理人の方に向かって述べた。

15:15閉廷

 口頭弁論終了後、別室にて原告らに原告団弁護士から今後のことなどについて話があった。来年7月頃になると思われる当事者尋問は原告の人数が多いため、多少の人数調整があったとしても連日、当事者尋問が行われる可能性もありそうだ。

 弁護団からの説明に出てきた、「人証(にんしょう)」という言葉は聞き慣れない言葉だが、人証とは証拠の種類の一種を指す裁判用語だ。訴訟では証拠を「紙に書かれたもの」、「人によるもの」と分け、紙に書かれた証拠を「書証(しょしょう)」証拠が人の場合を「人証」という。
 証拠が人の場合は、「証人尋問」と「当事者尋問」の2種類の尋問があり、当事者というのは訴訟の原告や被告、証人というのは当事者以外の人のことだ。


 上記の通り、次回及び次々回の口頭弁論予定時刻が変更になったので下記が次回以降の予定だ。第12回口頭弁論の日程については今日は設定されなかった。

 ■第10回口頭弁論 平成22年11月17日(水)16:30より
 ■第11回口頭弁論 平成22年12月22日(水)16:00より


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