神世界新聞 第4号(2010.1.1発行)を見て
神世界新聞は第1号から第3号までは隔月に発行されていたが、第4号は前号発行から1カ月後の2010年1月1日付けで発行されていた。
神世界新聞第4号(2010.1.1発行) | |
1、コソコソと修正
神世界新聞第4号の内容はこれまでのものと大差なく、相変わらず荒唐無稽な内容でしかないが1〜3号とは違っている点もある。それは1面左上に毎回掲載されている千手観音図の説明文だ。1〜3号までは、「教主様が開祖にあたり、全身全霊を込めて描かれた御神体である」とキャプションがつけられていたが第4号ではそのキャプションは削除されている。
これは私が、「あきらかな嘘」と題してこの千手観音図は世界救世教教祖・岡田茂吉が描いたものであるとこの記事中で指摘したことを受けて、あまりにもバレバレの嘘はまずいと思って変更したのだろう。
神世界の連中は厚顔無恥な新聞を出し続けているが、批判されると慌てて態度を豹変させる小心者でもあるようだ。
なお、この千手観音図の出所に関する詳しい内容は「盗作」で詳しく解説している。
武装解除された千手観音の記事で紹介した、「武器を持たない千手観音図」は最近は登場しないようだが、これは千手観音図の作者である世界救世教教祖・岡田茂吉が没してから50年以上経過し、オリジナルの千手観音図の著作権が切れたため、神世界の連中はオリジナルの千手観音図を「勝手に」使用しても良いと勘違いをしているためだ。
神世界には「有能な」(笑)弁護士がついていながら、「著作者人格権」については無知であるようで、「著作権」は没後50年で切れるが、「著作者人格権」は永久に消えない。
「著作者人格権」というのは、作者の死後何十年経っても、その作品を使用する時は誰が作ったものであるかをどこかに表示しなければならないというものだ(著作権法60条)。
岡田茂吉が没してから50年以上経過し著作権が切れたからといって、これを「自分が描いた」と嘘をつき、岡田茂吉の落款(サイン)である「自観」を勝手に書き換える行為は著作者人格権を侵害する行為だ。
このような法律的問題点を突くまでもなく、他人の作品を、「教主が描いた」などと虚言を呈する行為がいかに卑しい行為であるかはいうまでもない。
2、教主からの挑戦状
もう一つの特徴は教主の発言にこれまでとは違った挑戦的な発言が見られる点だ。
第4号の冒頭に、”奇跡の現象”今年から顕著にと題した教主の発言(下記枠内)が載っているが、この中で教主は、「拡大」や「浸透」、「包括」、「加速」などの言葉を多用し、今年は神世界が拡大すると嘯(うそぶ)いている。
教主のこうした挑戦的(誇大妄想的)な発言は神書にも満載であるが、いまこの時期に発行した新聞で敢えて神世界拡大を宣言したのは警察や弁護団、被害者に対する宣戦布告なのだろう。とは言ってもこんなバカげた新聞の記事を警察も弁護団もまともに取り上げることはないであろうが。
それにしても教主の日本語はおかしい。ひょっとすると教主は日本人ではないのかと思わせるほどだ。
教主は神世界新聞第4号の中で、「神世界は、宗教を超越した宗教であり、そうなると宗教という境界線や分類を飛び出していく事になり・・」と書いている。「宗教を超越した宗教」などというバカげた日本語があるか? 「宗教を超越した別次元のもの」ということを言いたかったのだろうが、「宗教を超越した」と言っておきながら超越したはずの「宗教」に再び舞い戻ってきたのでは全く超越などしていないではないか。
これは現在行われている損害賠償訴訟で、「宗教ではない」という発言がやり玉に上がっているため、「神世界は普通の宗教ではない」とする防御線を張っておきたいのだろうが、こんな稚拙な日本語能力では到底勝ち目はない。
神世界は、宗教を超越した宗教であり、そうなると宗教という境界線や分類を飛び出していく事になり、これが御霊光の拡大や浸透に比例して、時の経過とともに宗教の枠を超え続けるのです。 |
3、尾崎幸廣弁護士の神書解説
神世界新聞第4号では前回に引き続き、弁護士の尾崎幸廣が神書に対する提灯記事を書いている(下記枠内)。
尾崎弁護士もせっかく弁護士として記名記事を書くのだから、もう少し格調高く説得力のある記事を書いてほしいものだ。弁護士としてクライアントの利益を守る立場に立たねばならないのは分かるが、神書のバカげた内容をそのまま肯定するようでは今後の弁護士としての活動にも悪影響が出るのではないかと他人事ながら心配になる。
尾崎弁護士の文章中、「共同募金箱にお金を入れる人は、自己の生活を犠牲にしない程度のお金を入れるのである」という部分には激しい怒りを感じた。生活を犠牲にさせ、被害者からあり金を搾り取ったのは誰なのだ?
尾崎弁護士には神世界に数百万円、中には1000万円を超える金を騙し取られ、家族、夫、友人を失い、生活を破綻させた神世界被害者が全く見えていないのか? 神世界が被害者から奪い取った金は共同募金箱に入れる程度の金だったとでも言いたいのか?
尾崎弁護士は、「まじめな気持ちで御霊光を体験すれば、必ずその効用が実感できると(神書は)説いている」と述べているが、では尾崎弁護士はその御霊光とやらを実感し、その効用を証明できるのか? 「弁護士」という肩書きで文章を書く際は、自分自身がそれを確認し、納得していなければ第三者に対して肯定的な意見を述べるのは差し控えるべきではないのか。「実感できると説いている」とすることで、「神書にはそう書いてあると解説しただけだ」と逃げるつもりかもしれないが、あなたには弁護士としての良心は微塵も残っていないのか?
私がなぜこのような活動を続けているか神世界幹部もが理解できないようだが、尾崎弁護士もそれは同じなのだろう。
神世界の斉藤亨は、「困っている人がいるから手を貸す」という人間として当然の行為が理解できないようだが、尾崎弁護士も見返りのない行為に人が手を貸す行為は理解不能であるようだ。
神世界事件とは何の関係もない私がこうして神世界批判サイトを作り、被害者や弁護団、警察、マスコミなどと連携して神世界事件を解明しようとしている行為は、尾崎弁護士に言わせれば、「そもそもそんな人が現に、この世に存在するかは疑問である」ということになるのだろう。
神世界はこれまで何人もの弁護士を取り替えてきたが、斉藤亨と考えを同じくする尾崎弁護士を得たことで、”勇気百倍”になっているのだろう。「同じ穴の狢(むじな)」という格言がぴったりする光景だ。
神書は、これまでの宗教が「世のため人のために尽くせ」とか、「他人を助けるために自分を犠牲にせよ」などと敢えているのを強く批判している。 |
2009年5月頃に行われていた工事 |
1、神奈川県警の捜査員が世間を煽るために行った。
2、神奈川県警が偏見に基づいて敢えて行った世論操作。
3、神奈川県警の甚だ軽率な勇み足。
神奈川県警をここまで侮辱、嘲笑し、こけにすることがどのような結果を招くか予測できないのは愚かだ。調子に乗りすぎた者には大きなしっぺ返しが待っているだろう。
多くの神世界被害者が損害賠償訴訟を提訴している中で、このような新聞を出し続ける神世界の姿勢は大いに批判されるべきことだが、反面、新聞に書かれた記事を通して彼らがいま何を考えているのかを伺い知ることができる側面もある。しかし記事のどこまでが本音で、どこからが虚栄かを十分吟味してかかる必要がある。