神世界事件の刑事裁判

1、佐野孝、淺原史利、淺原嘉子初公判
3名の初公判が行われた横浜地裁405号法廷
(写真は別の日のもの)

 2011年5月30日から6月20日にかけて逮捕された、えんとらんすアカサカ関係者3名(佐野孝、淺原史利、淺原嘉子)に対する初公判が、2011年9月22日(木)、横浜地裁で行われた。
 前日、9/21の東京や横浜は、台風15号が近づいたため夕刻から交通機関の大半がストップし、多くの帰宅困難者が出るなど大変な状況だったが、翌日の9/22は台風も過ぎ去り、天候は回復していた。傍聴希望者の中には、遠方から横浜まで出向いた人も多かったが、前日の台風で交通機関がストップしていたため、この日の新幹線などは超満員の状態であり、関西方面から来た人は、2時間以上立ったままだった人もいたようだ。
 この日の裁判が行われる横浜地裁405号法廷は、7/14に吉田(杉本)明枝の初公判が行われたのと同じ法廷だ。傍聴席の数は40席程度だが、一般傍聴者の席はもっと少なくなる。傍聴券を獲得するためには、”くじ運”の良さが試されることになるが、3名の被告を同時に間近で観察できる機会はそう滅多にあるものではなく、”ダメ元”で横浜地裁に足を運んだ。やはり、是が非でも傍聴したいと思った人は多かったようで、傍聴抽選券配布締め切り時間までに列に並んだ人には一連番号が記載されたカードが配布されるが、今回、カードを受け取った人は101名だった。この日の一般傍聴席の数は26席とのこと。当選確率は25.7%、4人に1人しか傍聴できないという狭き門となった。
 傍聴希望者は地裁ロビーに3列に並び、13時10分からの抽選を待った。列に並んだ人の中には、被害者の人数以上に、”現役神世界関係者”の人数が多く、被害者と現役関係者とは互いに直視を避けながら微妙な緊張感を持って列に並んでいた。
 抽選が始まった。列が徐々に前に進む。抽選器?の前まで進むと、太さ3mm程度、長さが50cmほどの細い棒がたくさん入っている筒から、自分の手で1本だけ棒を引き抜く。棒の先に「黒色」の着色があった場合は「当り」、先に色がついていない場合は「外れ」だ。
 さあ、私のくじ運は如何に? 筒の中央付近から引き抜いた棒の先には色がついておらず、やはり25%の確率は厳しかった。残念だが仕方ないと思っていたところ、ある関係者が傍聴券を融通してくれることになり、念願が叶い、3名の初公判を傍聴できることになった。やはり神様は、いるのかもしれない(笑)

横浜地方裁判所刑事第5部
合議C係 405号法廷
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平成23年(わ)第972号等 詐欺
被告人 橘遼加こと淺原嘉子
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平成23年(わ)第972号等 詐欺
被告人 天野響こと淺原史利
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平成23年(わ)第972号等 詐欺
被告人 佐野太加氏こと佐野孝
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平成23年9月22日 13:30〜15:30
裁判長 朝山芳史
裁判官 杉山正明
裁判官 山本美緒


 地裁ロビーに掲示された、本日の裁判一覧表に表示されていた神世界関係者3名の裁判に関する内容は左記のような内容だった。裁判官の氏名は3名とも吉田(杉本)の時と同じであり、今後も神世界事件関係の裁判は刑事第5部扱いとなるであろうから、裁判官も同じ顔ぶれになるのかもしれない。
 開廷時刻が近づいてきたので、傍聴券を受け取った人達は、エレベーターで5階まで移動した。405号法廷前の廊下では、裁判所係官が傍聴者を列に並ばせていた。被告弁護人らは顔パスで法廷内に入っていくが、傍聴者はしばらく入室を待たされた。裁判所係官は盛んにドアに取り付けられた20cmほどの小窓を開けて法廷内の様子を確認している。おそらく、手錠・腰縄姿で入廷した被告人が、法廷内で手錠と腰縄を外されるのを確認しているのだろう。開廷時刻の5分くらい前になって、係官はやっと傍聴者を室内に入れた。傍聴席に入って法廷内を見ると、すでに被告3名は法廷内に着席しており、手錠等は外されていた。被告の横には刑務官が着席しており、淺原夫妻の間にも男性刑務官が座っているので、淺原夫妻が直接話しができる状態ではなかった。
 私(fujiya)は、今回の被告3名については、これまでたくさんの情報を得ており、彼らの生いたちや、極めてプライベイトな内容も情報としては知っている。彼らが活動していた時の写真やビデオも見て、顔もよく知っているが、”実物”を目にするのは今回が初めてだった。彼らが客に語った様々な内容から推測すれば、彼らはよほど”霊験あらたかな人物”かと思っていたが、いま目の前にいる3人の姿は、どこにでもいる感じのただの「おじさん」と「おばさん」でしかなく、彼らはどこをどう間違えて、このような法廷に被告として立つことになったのか、むしろ不思議な感じがした。

13:30開廷
 裁判官3名、検事及び被告弁護人(吉田被告の裁判とほぼ同じ顔ぶれ)も席についており、傍聴者全員が着席すると同時くらいに定刻の13:30となり、「起立」のかけ声もなく、朝山裁判長は裁判を開始した。

初公判時の法定内の人物配置
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人定質問
 裁判長:それでは、被告人3名は前へ出て下さい。
 (被告3名は起立し、一歩前へ出る)
 裁判長:まず、佐野被告。
 佐野被告:はい。
 裁判長:名前はなんといいますか?
 佐野被告:佐野孝(さのたかし)です。
 裁判長:生年月日を言ってくれますか?
 佐野被告:昭和44年○月○日です。
 裁判長:本籍はどこですか?
 佐野被告:山梨県中巨摩郡・・・・・・です。
 裁判長:現住所はどこですか?
 佐野被告:東京都新宿区・・・・・・です。
 裁判長:仕事は何をしていますか?
 佐野被告:会社役員または宗教家です。
 裁判長:会社役員でいいですか?
 佐野被告:はい。

 裁判長:それでは、淺原被告。
 淺原被告:はい。
 裁判長:名前はなんといいますか?
 淺原被告:淺原史利(あさはらふみとし)です。
 裁判長:天野響(あまのひびき)と名乗ったことはありますか?
 淺原被告:はい。
 裁判長:生年月日はいつですか?
 淺原被告:昭和38年○月○日です。
 裁判長:本籍はどちらですか?
 淺原被告:山梨県南巨摩郡・・・・・・です。
 裁判長:現住所はどこですか?
 淺原被告:山梨県甲斐市竜王・・・・です。
 裁判長:仕事は何をしていますか?
 佐野被告:会社役員です。

 裁判長:淺原嘉子被告。
 嘉子被告:はい
 裁判長:橘遼加(たちばなはるか)と名乗ったことはありますか?
 嘉子被告:はいあります。
 裁判長:生年月日はいつですか?
 嘉子被告:昭和38年○月○日です。
 裁判長:本籍はどちらですか?
 嘉子被告:山梨県南巨摩郡・・・・・・です。
 裁判長:現住所はどこですか?
 嘉子被告:東京都港区赤坂・・・・です。
 裁判長:仕事は何をしていますか?
 嘉子被告:会社役員です。

 裁判長:それでは、あながた3名の事件についてこれから審議します。まず、検察官に起訴状を読んでもらいますから、そこで聞いていてください。
 (3名は起立したまま、検察官の起訴状朗読に移る)

起訴状朗読
 平成23年6月20日付け公訴事実。
 被告人・佐野太加氏こと佐野孝は、(有)えんとらんすアカサカ他2法人からなるえんとらんすグループの業務全般を統括していたもの。
 被告人・天野響こと淺原史利、及び、被告人・橘遼加こと淺原嘉子は、いずれも(有)えんとらんすアカサカ代表取締役として同社の業務全般を統括するとともに、「神霊鑑定師」と称して神霊鑑定及び祈願等を行っていたものであるが、被告人3名は同社従業員Cらと共謀の上、子宮筋腫に悩んでいた同社の顧客Dから金員を詐取しようと企て、被告人等には顧客Dの子宮筋腫の原因を的確に特定して、その疾病を確実に治癒させる能力などないのにこれがあるように装い、平成18年5月21日頃、東京都港区港南2丁目16-8ストーリア品川2801号室の同社店舗において、被告人・淺原史利が顧客Dに対し、「あなたは子供の頃から、医者に処方された薬を飲み続けていましたね。それが影響しているんです。その薬の毒素で肝臓と腎臓の解毒作用が弱まって、その影響が子宮に出た。毒素が子宮筋腫となって現れたんですよ。だいぶ大きいんじゃないですか。御祈願してください。良くなります。小さくさせましょう。消滅させましょう。C先生のカウンセリングを受けなさい。金額はあなたがカウンセリングを受けてC先生から聞きなさい」等と嘘を言い、更に同月24日頃、東京都港区港南2丁目16番7号品川Vタワー3104号室の同社店舗において、前記Cが、前記Dに対し、「子宮筋腫はお薬の毒素が原因ですね。腎臓と肝臓が弱まって毒素が溜まって腫瘍になったのです。御祈願をしてください。手術を受けなくて済みます。小さくなります、良くなりますよ。100万円です」等と嘘を言い、前記Dに対して子宮筋腫の原因は薬の毒素であり、祈願をすれば子宮筋腫が治癒するなどと誤信させ、同月22日頃、東京都千代田区永田町2丁目13番14号プルデンシャルタワーレジデンス3705号室の同社店舗において、前記Dから祈願の名目で現金100万円の交付を受け、もって人を欺いて財物を交付させたものである。
 罪名及び罰条。詐欺。刑法第246条第1項。第60条。

 では続いて、平成23年7月11日付け公訴事実を述べます。
 公訴事実。被告人・佐野太加氏こと佐野孝は、(有)えんとらんすアカサカ他2法人からなるえんとらんすグループを総括していたもの。被告人・橘遼加こと淺原嘉子はいずれもえんとらんすアカサカの代表取締役として同社の業務全般を統括するとともに、神霊鑑定師と称して顧客に対する神霊鑑定及び祈願等を行っていたものであるが、被告人3名は同社従業員らと共謀の上、生理不順等に悩んでいた同社顧客Eから金員を詐取しようと企て、被告人等には前記Eの生理不順等の悩みの原因を的確に特定して、これを確実に治癒、改善させる能力等ないのにこれをあるように装い、平成18年8月22日頃、東京都千代田区永田町2丁目13番14号プルデンシャルタワーレジデンス3705号室の同社店舗において、被告人淺原史利らは、航空会社の客室乗務員として働いていた前記Eに対し、「Eさんの子宮は縮んでいます。子宮の壁に厚いところと薄いところがある。右前が厚くて左後ろが薄いです。こういう厚みの差があるとひどい生理痛になる。子宮は気圧の変化の影響を受けやすいんだけど、Eさんの場合は普通の人よりもその影響を受けやすいようです。子宮が気圧の変化に影響されるということはもう証明されています。Eさんの子宮の状態はいまとても悪いのです。だからすぐにでも子宮の状態が早く良くなるように御祈願を20万円でした方がいい」等と偽り、前記Eをして生理不順等の悩みの原因は気圧の変化の影響であり、祈願を受ければ生理不順等がすぐ改善する等と誤信させ、そして同月22日頃、東京都港区港南2丁目16番8号ストーリア品川2801号室の同社店舗内において、前記Eから祈願の名目で現金20万円の交付を受けた。
 同月30日頃、前記ストーリア品川2801号室の同社店舗において、被告人・淺原史利が前期Eに対し、「先祖の念がEさんの体に入り込んで、これで悪い影響がつくる。これがEさんの子宮の状態が悪くなる根本的な原因になっているんですよ。だからできるだけ早くお墓をお清めして先祖の念がEさんの体の中に入り込まないようにしないといけない。お墓のお清めができないのであれば、Eさんの体に先祖の霊の念が入り込まないようにするために、一切合切祈願をやった方がいい。今度、御魂祈願祭があって、そのときは御霊光が特に強いので、そのときに一切合切祈願をしたらどうですか。祈願代金30万円です」等と嘘を言い、前記Eをして、生理不順等の悩みの原因は先祖の霊であり、祈願をすれば先祖の霊の念を取り除くことができる。生理不順等がすぐ改善する等と誤信させることによって、同年9月16日頃、前記プルデンシャルタワーレジデンス3705号室の同社店舗において、前記Eから祈願名目で30万円の交付を受け、もってそれぞれ人を欺いて財物を交付させたものである。
 罪名及び罰条。詐欺。刑法第246条第1項。第60条。


黙秘権告知
 続いて裁判長より、被告3名に対して黙秘権告知が行われた。
 「これから、今朗読された事実についての審理を行いますが、審理に先立ち被告人に注意しておきます。被告人には黙秘権があります。従って、被告人は答えたくない質問に対しては答えを拒むことができるし、また、初めから終わりまで黙っていることもできます。もちろん、質問に答えたいときには答えても構いませんが、被告人がこの法廷で述べたことは、被告人に有利・不利を問わず証拠として用いられることがありますので、それを念頭に置いて答えて下さい」。

罪状認否
 裁判長:それではまず佐野孝被告、どうですか?
 佐野被告:私は詐欺をしていません。共謀もしていません。無罪です
 裁判長:いずれの事実についても無罪ということですね。
 佐野被告:はい。
 裁判長:次に天野響こと淺原史利被告、どうですか?
 淺原被告:Dさん、Eさんを騙してはいません。共謀もしておりません。無罪です
 裁判長:淺原嘉子被告はどうですか?
 嘉子被告:詐欺も共謀もしておりません。無罪です
 裁判長:いずれの事実についても無罪ということですね。
 嘉子被告:はい。
 裁判長:それでは被告人は元の席に座ってください。
 裁判長:それでは弁護人のご意見を伺います。
 市河弁護人:被告人らは詐欺をした事実も共謀した事実もなく、いずれも無罪です。

冒頭陳述
 続いて、検察官による冒頭陳述が行われた。検察側冒頭陳述の内容は、下記枠内に検察側冒頭陳述概要として掲載したので、かなりの長文になりますが、頑張ってお読みいただきたい。

証拠確認等
 検察側から証拠として提出された甲号証(甲1号から甲25号証まで)、弁護側から証拠として提出された乙号証(乙1号証、乙2号証)について、証拠採用するか否かについてのやりとりが行われた。詳細は後日。

今後の進め方など
 証人尋問の範囲、時期などについて話し合いがされた。詳細は後日。

14:16閉廷
 裁判が終わり、被告らが立ち上がった際、淺原史利が傍聴席の方を振り向き、数名の傍聴者に向けて笑顔を作りながら、「うんうん」という感じで顔を軽く上下に動かしていた。”支援者”が”応援”にきてくれたことに対する返礼のつもりだったのだろうが、それを見ていた民事訴訟の原告らは、この期に及んで、まだ結束を強めようとする淺原被告と支援者達の行動に唖然とする思いだった。
 淺原嘉子は一度たりとも傍聴席に顔を向けることはなく、傍聴席から彼女の表情を伺うことはできなかった。佐野孝は弁護人席の前に着席していたので、彼の表情は終始、傍聴席からよく見えた。私も速記に忙しくて、あまり表情を伺う余裕はなかったが、検事が冒頭陳述をしている途中では、佐野は目を閉じて陳述を聞いているようだった。佐野は目を開いている時も表情に変化がなく、終始、”無表情”を突き通そうとしているように見えた。裁判の間中、3名は姿勢を正し、毅然とした態度を装っているように見えたが、逮捕された後で、今更虚勢を張っても仕方のないことだ。彼らは法廷で姿勢を正すことで自身の正当性を裁判官や傍聴者に訴えようとしているのかもしれないが、ひょっとすると、自分自身に対しても、そうした態度をとることによって、”自分は正しい”と言い聞かせようとしているようにも見えた。
 裁判が終了し、傍聴者は退室を促されたが、傍聴者が全員退室する前から、刑務官が3名の被告に手錠・腰縄を付け始めたので、荷物の整理に手間取っていた私は、その様子をしっかり観察することができた。
 佐野孝、淺原史利、淺原嘉子の3名は、神世界事件の中でも多くの被害者を生んだ、えんとらんす系列の中枢であり、被害者から見れば憎むべき者たちなのだが、目の前で手錠をかけられ、腰縄をつけられる被告らの姿を目の当たりにすると、自業自得とは言え、同じ人間として見たときには、哀れさも感じた。彼らはいったいどこで道を踏み外したのだろうか。正業に就いていれば、大金は稼げなくても、彼らも真っ当な暮らしができていただろうにと思わずにはいられなかった。


検察側冒頭陳述概要
(平成23年[わ]第972号等 2011.9.22 横浜地裁405号法廷)

検察官:それでは検察官が証拠によって証明しようとする事実について述べます。

■被告人の身上経歴
(佐野孝被告)
 まず被告人・佐野について述べる。
 被告人・佐野には元妻である葉子との間に3人の男子があり、平成15年2月8日に葉子と離婚後、同月16日に現在の妻であるりらと婚姻している。なお元妻の葉子は(有)神世界の取締役として活動していたものであり、代表取締役である日原の娘である。(葉子は)神世界グループ最高責任者である斉藤亨と平成15年8月8日に婚姻して現在に至る。前科前歴はない。

(淺原史利、淺原嘉子被告)
 被告人・淺原史利及び嘉子について。
 被告人・淺原史利と嘉子は夫婦であり、両者とも前科前歴はない。

■活動の概要
 えんとらんすグループを拠点とした被告等の活動の内容について述べる。
 被告人・佐野は平成13年5月に神世界との契約に基づいて同様の活動を行う等日頃売り上げの一部を上納する関係にある参加団体として、(有)えんとらんすアカサカを設立して代表取締役に就任し、平成18年3月に設立した(有)えんとらんすわーるどヒルズ、えんとらんすスリーツー1を含めた3社で、いわゆるえんとらんすグループの最高責任者としてその業務を総括している。なお、妻りらは同グループの統括室長等の働きを有している。
 被告人・史利及び嘉子が、アカサカの設立に関して取締役に就任し、本件当時は両名ともアカサカの代表取締役被告人・佐野の指示に基づいて同社の業務全般を統括するなど、えんとらんすグループの幹部として被告人・佐野を補佐して活動している。本件当時、被告人・嘉子は「橘遼加」を、被告人・史利は「天野響」をそれぞれ名乗っていた。
 被告人等は、少なくとも御霊光の取り次ぎと称する行為によって確実に病気を予防したり治癒したりすることができる訳ではないことや、御霊光の取り次ぎを受けた後の御霊光の改善効果である排泄なる現象と結びつけることができないことを認識しておりましたし、また少なくとも「神霊鑑定」と証する行為によって、他人の悩みの原因を的確に特定し、これを確実に改善する方策を決めることなどできないということを、いずれも認識していた。
 えんとらんすグループでは、被告人・佐野、史利、嘉子らが出席するミーティングが定期的に行われ、被告人・佐野は史利等に対して必ず達成すべきノルマとして具体的な売上金額等を指示し、また、その達成方法として、多くの新規顧客を獲得することや、勧誘の方法、新規の顧客が継続的にサロンに通ってヒーリングを受けるなどするよう同意をさせることやその方法、顧客を強引にでも祈願等に誘導することやその方法、顧客に繰り返し御祈願等をさせることや、その方法等について具体的な指示をしており、被告人・史利や嘉子は、その指示を「スタッフ」と呼ばれる従業員等に伝え、日常的に活動することによって売上目標を至達するよう命じている。

■指示に基づいた活動の流れ
 被告人等の今述べたような指示に基づき、えんとらんすグループでは、スタッフによる街頭での声掛けや、雑誌への宣伝記事の掲載等の方法により、20代から40代の女性を中心に次々と勧誘を行い、新顧客の獲得に努めています。その際、自らの活動については、「宗教ではない。宗教は信じてすがるものだが、アカサカは取り引きをして結果をいただく会社です」などと説明した上、宗教を連想させる用語の使用を避け、例えば御霊光の取り引きのことを「ヒーリング」、神霊鑑定を「カウンセリング」と称するなどしていた。そして活動拠点であるサロンについては、品川の”ストーリア品川””品川Vタワー”、永田町の、”プルデンシャルタワーレジデンス”等の高級マンションの1室を賃借して豪華に装い、こまめに模様替えをすることで女性客に好印象を持たせることを狙っていた。
 従業員は、「ヒーリングは間を空けずに継続的に受けてこそ効果が出るんですよ。間を空けると効果が目減りしますよ」と言ったり、ヒーリングを受けるなどして良い結果が出たという内容の体験談を「奇跡の話」等として顧客に紹介するなどして、まずは安価なヒーリングを目的として顧客が継続的にサロンに通うように仕向け、これを定着するよう目論んだ。
 更に従業員はサロンで顧客と積極的に会話をするなどして、顧客の悩み事を聞き出し、「悩み事の原因や解決方法が分かるすごい先生がいる。先生のカウンセリングを受ければ、悩み事の原因が分かり、解決方法も示される」等と言って、顧客を被告人・史利らによる神霊鑑定に誘導している。そして神霊鑑定の予約が入ると、神霊鑑定までの間に、事前に個人的な情報を聞き出したり、家系図や家の間取り等を客に書かせるなどし、これらの情報を被告人・史利ら神霊鑑定を行う者が知ることができるようにしいる。そして神霊鑑定においては被告人・史利等神霊鑑定師が「神霊鑑定」と称して顧客と面接した上、「神霊鑑定の結果」と称して、あたかも顧客の悩みの原因を特定しえたかのように装って断言し、その解決のためには、御祈願等の被告人等の提示する方法による他ない旨信用させて、悩み事を確実に解決する手段である御祈願等の対価として、顧客に高額な金員を支払わさせることを繰り返していた。
 なお、従業員は被告人・史利らの神霊鑑定を受けた顧客に対して、「カウンセリングで示された通り、すぐ実行されるといいですよ」等といって、顧客を御祈願に誘導するなどして、また従業員は常日頃、顧客に対して、「雰囲気が良くなりましたね、明るくなりましたね。それは奇跡をいただいているんですよ。すごいですね」等と言い、「それに見合うお礼をされるいいですね」等と言って、その後も継続的に様々な名目で金員を支払うように誘導した。

■平成23年6月20日付けの公訴事実。
 平成23年6月20日付け公訴事実について、犯行に至る経緯及び犯行動機等について述べる。
 被害者は平成10年秋頃、子宮筋腫に罹患し、一度は手術を受けたものの筋腫の全てを摘出することはできず、その後も激しい腹痛を投薬治療で耐えるなどしていましたが、平成17年頃には、激しい腹痛等の症状を完治させるには子宮全摘手術によるほかない旨、医師から告げられるに至った。また被害者は平成16年夏頃から勤務先の人間関係や待遇についても悩むようになっておりました。
 平成17年11月上旬頃、被害者は知人から、「運気が上がるサロンに通ってヒーリングを受けたら売上が倍になった。子供の悩みも解決した」とか、「そのサロンに通い始めて契約のプレゼンがうまく行くようになった」等と言われて、ストーリア品川のサロンを紹介された。
 被害者は早速その翌日にそのサロンを訪れてヒーリングを受け、従業員から「続ければ効果が感じられるようになります」等と言われて引き続きヒーリングに通うことにしたところ、何回目かのヒーリングの翌日頃、突然手足に湿疹が出るという経験をし、これについてサロンの従業員から、「それはヒーリングを受けて毒素が出ているんですよ。湿疹は毒素の排泄なんです。サロンでヒーリングを受け続けると体の中に溜まった毒素が排出されて健康な体になるんですよ」等と言われたため、ヒーリングに一定の効果があると信じるようになりました。
 被害者は同月中旬頃、当時アカサカの神霊鑑定師として活動していたK山E子のカウンセリングを受けましたが、事前に従業員等から、「何でも言い当てられるすごい先生である」と聞いていたことに加え、K山E子の堂々とした態度や、「会社を辞めて独立すれば必ず成功する」等の断定的な発言により、K山E子には問題の原因やその解決方法が分かる特別な能力があると信じ、K山E子に言われるまま10万円で祈願を行うなどした。
 その後もDは、サロンに通って全ての良い出来事をヒーリングの効果であるかのように話す従業員の態度に接したり、ヒーリングのおかげで良いことがあったとする奇跡の話を読む等しているうちに、ヒーリングを受け続けることで必ず自分にも良いことが起こるものと信ずるようになりました。なお被害者はK山E子やその他の従業員から「アカサカは宗教ではない」との説明を繰り返し受け、これを信じておりました。
 K山E子の神霊鑑定を受けて会社からの独立を具体的に考えるようになった被害者は、平成18年はじめ頃、独立後の会社名や事務所を置く場所等についてアドバイスを受けるためにカウンセリングを申し込み、実家の間取りや家系図等を事前に提出する等した上で、ストーリア品川のサロンにおいて、被告人・史利によるカウンセリングを受けた。その際、被告人・史利が、「お稲荷さんが見える。今もありますか?井戸を潰したんですね。整地してすぐにコンクリートを流しましたね」とか、「お祖母さんの霊はお墓に入っていない。今も来てますよ」等と言ったのを聞いて、被告人・史利が本来なら知るはずがないことを特殊な能力によって言い当てたと思った。そして被害者は被告人・史利から、「全て清めて軽くならないと商売がうまく行きません。お清めをしないとお父さんのアルツハイマーはお父さんの死後、お兄さんの首から上に影響します。合計百万円くらい必要だ」と言われ、平成18年4月1日頃、100万円を支払って被告人・史利による実家の井戸等の清めを行った。
 被害者は平成18年5月頃、久しぶりに婦人科の医師の診察を受けたところ、子宮筋腫が大きくなっている旨、医師から告げられた。しかし被害者は子宮の摘出手術を受けるのも、薬物治療を受けるのも嫌だったため、何とかして手術も薬物治療も受けずに病気を治せないかと思い詰めました。そこで被害者は同月21日頃、ストーリア品川のサロンで、被告人・史利のヒーリングを受けた際、同人に子宮筋腫のことを相談したところ、同人は、指先を被害者の腹部に向けてしばらく目を閉じてから、公訴事実記載の通り、「あなたは子供の頃から医者に処方されていた薬を飲み続けていましたね」等と、Dの子宮筋腫の原因について、子供の頃から飲み続けていた薬の毒素によって、肝臓と腎臓の解毒作用が弱まり、その毒素が子宮筋腫となって現れた等と嘘を言った。
 被害者はかねてから被告人・史利に特別な能力があると信じていた上、実母が医師であった関係から幼少期から薬を飲み続けていたこともあって、被告人・史利の言葉を信じた。
 被告人・史利は更に筋腫の大きさを手で触って確かめるような仕草をしながら、「だいぶ大きいね。何とかしないとね。どうしたいですか?」等と問いかけた上、被害者が手術も薬も使いたくない旨希望を述べたのに対し、「手術は体に悪いよね。御祈願を受けた方がいいですね」等と言って祈願を受けるように促した。そして被害者が、「治るんですか?」と尋ねたのに対し、被告人・史利は公訴事実記載の通り、「御祈願してください。良くなります。小さくさせましょう。消滅させましょう」等と嘘を言い、被害者は祈願をすれば子宮筋腫が消滅するものと信じた。
 被告人・史利は、あわせて当時アカサカの神霊鑑定師であった従業員Cのカウンセリングを受けて祈願の金額を教えてもらうよう被害者に指示したので、被害者は従業員Cのカウンセリングを申し込んだ。その頃、被告人・史利は従業員Cに対して被害者からの相談の経緯、自らが被害者の病気を原因として話した内容を伝えるとともに、高額の祈願を担当する被告人・嘉子による祈願に誘導するよう指示しました。同月24日頃、従業員Cは品川Vタワーのサロンにおいてカウンセリングと称して被害者に面談し、被告人・史利の指示に基づき、Dに対し公訴事実記載の通り、「子宮筋腫は薬の毒素が原因であり、祈願をすれば手術を受けたり薬物治療を受けたりしなくて済む」等と言うなどとした上、「祈願の代金として100万円です。それが無理ならば御祈願50万円を提出しなさい」と言うなどした。その結果、被害者は祈願を受ければ手術や薬物治療を受けずに子宮筋腫は完治するものと誤信し、100万円を支払って祈願を受けることにしました。そして同月29日頃、被告人・嘉子らは、永田町プルデンシャルタワーレジデンスのサロンにおいて、祈願名目で被害者から100万円を受領し、被告人・嘉子が、「特別祈願」と称して祝詞を読み上げるなどした。
 被告人・嘉子は祝詞を読み上げた後、被害者に対して、「おめでとうございます。7人の神様が天から降りてきてみんなでバックアップしてくれました」等と言うなどしたので、被害者は祈願が成功し、手術を受けたりしなくても子宮筋腫は完治するものと思い、更にお礼として3000円を支払った。被害者はその後も子宮筋腫がより早く消滅すると信じてヒーリングを受け続けたり、御霊光が入っていると称する水を飲んだり、御霊光が出ていると称する額を購入したりした。
 そうするうちに被害者は被告人・佐野から新規顧客を開拓するためのパーティーを開くよう指示され、その負担が過大であるとは思いはしたものの、被告人・史利から、「お礼をしなかったり、サロンの手伝いをしなかったりするとサロンにくる前の暗い状態に戻ってしまう」等と言われていたため、仕方なく指示に従ってパーティーを開催するなどした。
 ところが被害者は、神世界の主催する「大祭」と称するイベントに参加したことをきっかけに、アカサカの行っていることは宗教なのではないかと疑問に思うようになり、あくまでも宗教ではないと否定する被告人・史利やその他の従業員に対しても、不信感を抱くようになりましたが、サロンと縁を切ることによって病気が悪化したり、仕事が決定的にうまく行かなくなるのではないかといった不安との狭間に思い悩み、精神的に不安定になるなどしたあげく、最終的には思い切ってサロンに行くのをやめた。
 その後、被害者は婦人科を受診し、医師から、「子宮筋腫は小さくなっていない」等と告げられたことなどから、”騙された”とはっきり分かった。
 被害者は平成19年12月頃、子宮を全摘出する手術を受けた。

■平成平成23年7月11日付けの公訴事実。
 次に平成23年7月11日付け公訴事実について、犯行に至る経緯及び犯行動機等について述べる。
 被害者は平成17年6月頃、書店で立ち読みをしていた後に街頭でアカサカの従業員から声を掛けられ、「癒し系のサロンなんですけど、ヒーリングとかしているので一度どうですか?」等と勧誘を受けた。
 被害者は航空会社の客室乗務員として勤務上の不規則な生活による疲労があったことや、祖父が亡くなって気分的に落ち込んでいたことなどから、同年7月上旬頃、ストーリア品川のサロンに赴いてヒーリングを受けた。その際、被害者はサロンの従業員からヒーリングについて、「自然界からのパワーで気功のようなものですよ」とか、「受け続けると効果が出ますよ。運気が上がってタイミングも良くなるし、アトピーとかの病気だって良くなるんです」等の説明を聞いた上でヒーリングを受けたところ、何となく体が温まってスッキリし、疲れが取れたように感じたことや、客の体験記と称してサロンに置かれていたファイルを読むなどして、ヒーリングにはアトピーを改善するなどの効果があるものと信ずるようになった。
 こうして被害者は時々サロンに通ってヒーリングを受けるようになりましたが、その際従業員から、「ここは宗教じゃないんです。ヒーリングを商品として扱っているちゃんとした会社です。ここのサロンの神様は本物で、信ずるものではなくて、神様と取り引きをしてちゃんと結果がいただけるところです」等と説明を受けました。またヒーリングの前後に従業員と話をしているうちに、よいことは全てヒーリングのおかげであると思い込むようになり、またプライベイトなことを何でも従業員に話すようになっていきました。
 被害者は平成18年3月中旬に退職して同年5月に挙式の予定であったが、退職の直前になって結婚は一旦取りやめになり、上司に懇願してようやく条件付きで勤務の継続を認めてもらうなど、肉体的、精神的に疲労困ぱいした状態になりました。そこで被害者はアカサカの神霊鑑定師であったH向A子(K塚M衣子)のカウンセリングを受け、結婚が取りやめになったことや、勤務時間が不規則であること、生理不順や生理痛に悩んでいることなどについて相談したところ、H向から、「子宮が冷えていますね。このまま今の仕事を続けていると、子宮の具合が悪くなって子供が授かれない体になってしまう場合がありますよ」等と言われたため、生理不順等に悩んでいた被害者は自らの子宮の状態について不安を抱き、被害者は解決方法をH向に尋ねましたが明確な回答を得ることはできず、「天野先生であれば、整理不順や生理痛の根本的原因も分かるでしょうし、将来Eさんが進むべき道も分かりますから、天野先生のカウンセリングを受けるといいですよ」等と、当時、「天野」を名乗っていた被告人・史利のカウンセリングを受けるよう促されました。
 被害者はかねてより、従業員から被告人・史利について、「神様からのメッセージを受け取る特別の神霊能力がある。何でも当たる。根本的な原因が分かる。解決策を教えてくれる。天野先生の言うとおりやっていれば、何でも良くなる」等と聞いていたことや、H向のカウンセリングの後も従業員から繰り返し進められていたことなどから、被告人・史利のカウンセリングを受ければ確実な解決策を教えてもらえると思いました。そこで被害者は被告人・史利のカウンセリングを申し込み、事前に相談内容や詳しい家系図、これまでの住居の間取り図等を提出するなどしました。
 被告人・史利は、平成18年8月22日頃、永田町のプルデンシャルタワーレジデンスのサロンにおいて、”カウンセリング”と称して被害者と面談し、公訴事実記載の通り、「子宮は縮んでいます。子宮の壁に厚いところと薄いところがあります」等と述べたほか、実際にはその当時、気圧の変化の影響で子宮の壁の厚みに差ができているような事実はなく、また、「子宮が気圧の変化に影響されることが婦人科で証明されている」等という時事もなかったのに、あたかも子宮が気圧の変化に影響されるということは婦人科で証明されており、被害者は普通の人よりも影響を受けやすい体質であるとか、客室乗務員の仕事に伴う気圧の変化のせいで子宮の壁に厚いところと薄いところができて生理痛の原因になっているとか、結婚して子供を産みたければ、そろそろ客室乗務員の仕事を辞める方がいいかのような嘘を言った上、「子宮の状態は今とても悪いんです。だからすぐにでも子宮の状態が早く良くなるように御祈願を20万円でした方がいい」等といいました。そして被害者が、「御祈願をすれば子宮の状態は良くなるんですね?」と述べたのに対し、被告人・史利は、「そうです。よくなります」と嘘を言ったため、被害者は祈願をすればそれまでの気圧の影響によって悪くなった子宮の状態が改善されると誤信した。更に被告人・史利は被害者が提出した家系図を見た上、「Eさんのお母さん方の先祖の霊がシグナルを送っています。お祖母さんの家系を調べてください。先祖の霊の念が子宮に入り込み、それが子宮の状態が悪くなっている根本的原因になっているのです」等と、あたかも子宮の調子が悪い根本的原因は先祖の霊にあり、このままでは子供が産めないかのような嘘を言った。
 被害者はまず気圧の変化が原因であると言われたことから、子宮の悪い状態を改善するための祈願を受けることとし、20万円の祈願を予約しました。被害者は祈願の前日である平成18年8月28日頃、念のため婦人科の医師の診察を受けましたが、その日のうちには血液検査の結果が出なかったことなどから、生理不順等の原因を直ちに知ることができず、そのことによりむしろ被告人・史利らに対する方針を強めました。そして翌日29日頃、被害者はストーリア品川のサロンで祈願名目で20万円を支払い、祈願を受けました。
 被害者は被告人・史利の指示で母方の先祖のことを調べましたが、具体的なことが分からないまま、翌30日頃、ストーリア品川のサロンで被告人・史利のヒーリングを受けました。その際、被告人・史利は被害者に対して、まず、「子宮の状態は少し良くなりましたね」と、前日の祈願に具体的な効果があったかのような嘘を言った上、改めて、公訴事実記載の通り、「先祖の念がEさんの体に入り込んで、それで悪い影響がきています。それが子宮の状態が悪くなる根本的な原因になっているんですよ」等と嘘を言い、できるだけ早くお墓をお清めするよう促した。そして被告人・史利は被害者から母方のお墓の状態は分からないことや、公訴事実記載の通り、「お墓のお清めができないのであれば、”一切合切祈願”をするといいですよ」等と、あたかも”一切合切祈願”を行えば子宮の状態が悪い根本的な原因を解決することができるかのような嘘を言ったことから、被害者は一切合切祈願をすれば、子宮の問題を根本的に解決することができ、生理不順や生理痛から解放されると誤信しました。そして平成18年9月26日頃、被害者はストーリア品川のサロンにおいて指定された金額である30万円を祈願名目で支払い、祈願を受けました。
 被害者は祈願直後の頃に生理痛を比較的感じるなどしたことから、御礼として更に金員を支払うなどした上、更に運気を上げる等の目的でヒーリングを受けるなどしましたが、望んだ効果が得られなかったことなどから、ヒーリングや祈願の効果に疑問を抱くようになりました。そして平成19年5月頃、前年8月以来初めて婦人科の診察を受けたところ、生理不順は多嚢胞性卵巣症候群を原因とするもので、投薬治療によって体質改善を図るなどしなければ症状が改善することはないということを知り、騙されたことにはっきり気づいた。



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