妻への手紙(4)
 以下の文章は、私から妻の登志子へ手渡した手紙を、一部の固有名詞等を除き、そのまま掲載しています。
 こうした親書を公開する理由は、同様の問題を抱えている方の参考に少しでもなればという思いからです。
 これを書いたときは、公開することを考慮せずに書いていますので、私と妻の間でしか分からない事情も多少あるかも知れないことを承知の上でご覧下さい。


登志子さんへ(4)

 私と登志子さんの間で一連の宗教問題が発生してから1カ月が経ちました。お守りを外して生活をしてくれていることに感謝します。お守りを外すことは現在はまだあなたの本意ではないかも知れませんが、年月が経つ中できっと私の判断が正しかったことがあなたにもわかってもらえる時が来ると思いますので、私を信じて頑張ってください。
 あの「お光り」と呼ばれるお守りを処分することは、かなりの勇気がいることと思いますが、もしあなたが『処分してもいい』と思う時期がきたら言って下さい。あなた自身の手で処分しにくければ私が処分させてもらいます。あなたに断りなしに勝手に処分したりはしませんので信用して下さい。
 神慈秀明会関連の本や新聞は一カ所にまとめて保存してあります。廃棄することもできましたが、私はあなたがどのような教えを信じ、どのような勉強・宗教活動をしてきたかを知っておきたいので私の勉強のために保存してあります。私の勉強が終わり、あなたの気持ちの整理がついた時点で処分したいと思います。

 あなたにお願いしておいた神慈秀明会関連の費用についてですが、あなたも仕事をしている関係上、なかなか時間がとれないのでまとめる時間がないのかと思います。本当はあなた自身の手で経費などをまとめる作業をしてもらい、その課程の中で色々気付いてほしいこともあったのですが、時間がないようでしたら仕方がないので私も手伝って作業しますので言って下さい。
 すでにお金は使われてしまったのですから、それを今さら計算して何の役に立つのかと思われるかも知れませんが、私としては私自身の気持ちの整理を付けるためにも一度きちっと金額を出しておきたいと思います。私の試算ではかなりの金額になるかと思いますが、詳細はよく分からないところもあります。金額を明確にした上であなたを許す気持ちがありますので心配せずに正しく伝えてほしいと思います。
 あなた自身も総計でどらくらいの金額になるかを知っておくべきだと思います。

 先に「整理整頓」という手紙で部屋をきれいにしようと提案しました。なかなか時間がなくて整理できないのは分かりますが、できるだけ時間を作ってできるところから整理して下さい。何でも捨てればいいというものではありませんが、まず整理の基本は不要なものの処分から始まります。
 必要なものは保管しますが、その保管方法もできるだけかさばらないように注意します。大きさを揃えたり、向きを調整するだけでも随分すっきりしまえる場合もあります。本体は小さなものなのに、袋の中に入れ、その袋を別の袋にごちゃごちゃに入れたりしているために何倍もの容積を占めている場合がよくあります。買ってきたままスーパーの袋に入れっぱなしで放置するのではなく、きちっと保管場所を決めておき、整理整頓するようにして下さい。
 同じものをあちこち複数の場所に保管するのは在庫数が分からなくなり二重買いの元になりますのでできるだけ保管場所を決めておき、同じ場所に保管するようにします。他の人が探すときも保管場所が決まっていると探しやすくて便利です。まだ使えるものがあるのに新しいものを買ってくるのはお金の無駄にもなります。

 食器棚や台所のレンジ上部棚、冷蔵庫横の棚等を上手に利用すればかなりの食器や調理器具、食品が保管できるスペースがあります。現状での利用方法はこれらがうまく活用されていないようです。私も手伝いますので、こうした場所を上手に利用して、できるだけ床面に直接食品を置いたり、ゴミ袋に入れたまま放置しないようにして下さい。

 細々と注文を付けて申し訳ありません。私もこのように細かなことをあなたに言うのは本当はいやなのですが、黙っていて私の不満がうっ積し、私が登志子さんを嫌いになったりしたくないのであえて言わせてもらいます。
 今まで以上に私があなとを好きになれるようにあなたも頑張ってほしいと思います。
 何度も言いますが、私は今でも登志子さんが好きです。でも上記の点が改善されたらもっともっと好きになると思います。

平成○年○月○日

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