カルトの被害者

(下記はメールにて投稿されたものです)

 母が神慈秀明会に入信したのは40年以上前でした。私の同級生の母親に誘われ、体の弱かった兄のために入ったようですが、今から思えば、日常の些細な悩みや不満があったのかもしれません。
 初めは父も笑って認めていました。私と兄も教会支部へ物珍しさもあり、気軽に行っていました。
 しかし、それからはお決まりのコースです。母の家事放棄、お金の持ち出し、家は荒れる一方でした。それまで夫婦喧嘩はあっても母に父は手を上げることはありませんでしたが、やめる、やめないで大変な騒ぎになりました。

 私の子供ながらの貯金も、私のそのころ集めていた切手の収集したものまで、母の献金に使われました。父が出張のため不在の時に、母は私に支部に行くよう言い、嫌だと言うと、その気持ちを直接支部の人に言いなさいと言いましたので、小学生だった私は、母を脱会させる意気込みで単身乗り込みましたが、集団の大人の信者の総攻撃に会い、泣きながら浄霊を受けさせられました。その時、母は大勢の信者が私を悪魔の子のように言うのを、頷いて聞いていました。私は父に言うと、また喧嘩になるので、黙っているしかありませんでした。

 子供はいらない、離婚して信仰を続けると言ったこともある母でしたが、結局脱会する、ということになりました。しかし、何度もこっそり続けていたことが発覚し、その度に大騒動。
 結局、転居などを機に秀明会とは疎遠になったようです。その両親も、近年、亡くなりました。介護などを通じて、親との関係を自分の心に問う事が沢山ありました。もう、秀明会の事は自分が普段思い出すことはありませんが、自分の育った家庭の暗黒の部分としては残っています。私は、それは母の人間的弱さに資するものとずっと思っていましたので、このサイトを偶然見て、こんなに大きな社会問題であったことに驚き、両親も私たち子供も、カルトの被害者であったことに初めて気づきました。サイトを立ち上げ、声を上げてくださり、本当にありがとうございます。両親に対する感情が今更ながら変わりました。

 今現在、信者であられる方、そのご家族の方々、家族だけの問題と捕らえることなく、社会問題として助けを広く求められ、少しでも沢山の方が良い方向に向かわれることを願っております。

(2017.2.17掲載)


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