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秀明信者

(下記文章は、メールにて投稿されたものです)

体験談30、31、32(秀明会の勧誘手口1〜3)の続編です。
(2005年6月の追加投稿は後段にあります)

※前回までのあらすじ
 「宗教じゃない」と騙されて支部に連れていかれ、「コレに名前を書けば幸せになれる」といって願書に署名をさせられ、署名後に面倒な約束事を言い渡され、お導き人M岡からの電話攻撃、班長(ルビー)T島、支部長?Y本、本部青年部統括責任者N川に相談しても無責任な対応をとられた・・・というのが1,2,3の概要でした。

 私はもともと、「宗教によって幸せを得よう」などという気持ちはなかった。
 「奇跡」という言葉に興味があったので、彼らの言葉を少し信じて第3講までつき合って聞いただけだった。
 この第3講までの段階で散々ウソをつかれていることに気づいていたので、第3講以降はもう奇跡などどうでもよくなり(というか奇跡など有り得ない事も判ってきた)、この教団の横暴さ、いい加減さに気づいたので、この教団の実態をもっとよく観察してやろうと思って教団に顔を出していた(この時点ではおひかりもお詫びのままどこかに紛失)。

 前述のM岡やT島とはその後も色々あったが、これ以上彼らのいい加減さを暴露しても無意味なのでここではもうこれ以上は書きません(また場面が変われば書くかもしれませんが・・)。
 今回は私が教団内で見てきたこと、感じたことを何点か書き出して見たいと思います。

 まずダイヤモンドの奇跡ですが、今でこそこのサイト等で偽ダイヤの正体が明らかになりましたが、あの当時、正体が明らかにならないまでも、なぜダイヤモンドばかり出てきて他の宝石は出てこないのか疑問を抱いた信者はいなかったのだろうか? 「奇跡!」、「奇跡!」というなら、ダイヤモンド以外の他の宝石や、サイババのように高級腕時計等が出てきてもいいはずだが・・?(後に、サイババのこうした奇跡は手品であったことが判明している)。

 「学内実践」と称する違法な布教活動も盛んに行われていた。その大学の学生でもない信者が堂々と大学内に侵入し、学生に対し布教活動を行っていたが、当然これは違法行為(住居不法侵入)だ。
 大学構内での違法な「学内実践」は日常的に行なわれていた。秀明の支部には、企業が営業マンの日程表として使うようなホワイトボードの予定表があり、そこに実践場所と時間帯別の実践者が書いてあったが、予定表には、「OO駅前」などに並んで、「OO大学」といった大学名がいくつも記載されていた。中にはキリスト教系の大学もあったが押し掛ける大学がどんな大学かなど、そんなことは全くお構いなしだった。
 そのキリスト教系の大学の一つが当時私が通っていた大学だった。そこでは当然キリスト教の教えに基づいた教育方針で教育が行われており、その学校で学んでいた多くの学生は、キリスト教にそれなりの誇りをもって勉学に励んでいたが、秀明会はそうした学校の方針や学生の気持ちは一切無視して学内での違法な布教を平気で行っていた。
 私たち学生が高い学費を払い、目的を持って勉強していたのに、突然その大学の学生でもない秀明信者が平気で入り込み、訳の判らない宗教の布教活動を行っていた訳で、このような違法な布教活動を平気で行う教団の教えなど信じる者がいるとでも思っていたのだろうか。

 上記のように違法な学内実践活動などを「熱心」に行っていた信者達とは違い、秀明をただの「サークル活動」と勘違いしているような信者もいた。20代後半の信者は高卒の者が多かったが地方出身の独り暮らしで一般社会での友人もいないため、「寂しさを紛らわす為に」サークル活動感覚で支部に出入りしている者が多かった。
 こうした信者は、支部でいつも特定の3〜4人でツルみ、未信者宅に押しかけたり、滋賀の本部へ行く際もいつもこのメンバー。支部に頻繁に顔を出している割には彼らの未信者浄霊やお導き数は少なく、「お前ら何しに来てんの?」と聞きたくなるありさまだった。
 彼らにとっては、「信者獲得=友達作り」といったスタンスであり、仲間内での最低限度のメンツを保つ為に活動をしている程度だった。
 中には自分たちのグループを、「ルパン3世」と命名し、それぞれが、「ルパン」、「次元」、「五右衛門」、「不二子」などと名前を付けて役割分担をしていた者もいた(もちろんアニメキャラクターと本人達のイメージは全く似ていない)。

 「浄霊」、この二文字しか頭に無い信者もいた。この信者は、「あなたの幸せを祈らせてください」という定型の浄霊だけはそこら辺中で行うのだが、彼が街頭で布教活動をしていた時、「浄霊の目的は?」と彼に聞いた人がいたのだが、彼はただニヤニヤ笑うばかりで全く何も答えなかった。その質問者はこうした宗教的活動等についての質問もしたのだが、彼は何を聞かれてもただニヤニヤ笑うだけだった。
 実は、彼は「浄霊ノルマ」が上から課せられているから必死に浄霊して回っているだけで、浄霊の意味などろくに理解もしていなかったので、「浄霊の意味は?」等と聞かれても何も答えられなかったのである。

 驚くことには、遠足の児童を引率していた小学校の先生に浄霊を試みた信者がいた。その先生は、たくさんの児童を引率している状態であり、秀明の浄霊など受けられる状態でないことは常識で分かる筈のことだが、彼にはそうした常識はなかった。
 別の信者だが、老人がゆっくり歩いていたら、ココぞとばかりに前に立ち塞がり、浄霊を受けさせようと老人の歩調に合わせて信者は後ろ向きのままバック状態で100m以上も歩いていた者がいた。老人はたいそう迷惑そうにしていたが、その秀明信者はそんなことにはお構いなしだった。
 そう言えば、私自身も以前に街頭で秀明のオバサン信者に道を塞がれ、「浄霊を受けるまでこの道通さないよ」と言われた事があった。

このように、秀明信者には一般的常識に欠ける者が多く、人の迷惑ということが全く理解できないバカ者がたくさんいた。
(以上、2005年1月投稿)

(以下、2005年6月追加投稿)
 私はこうしたバカな秀明信者のオンパレードに少々疲れ、それまでは興味本位で支部(M出張所)に出入りしていたが、段々この支部には出入りしなくなっていた。
 出入りする回数は減っていたが、正式に秀明会を脱会した訳ではなく、その時も、そして今でも私は秀明信者だ(正式な脱会手続きが面倒なので籍はそのままほったらかしにしてあるだけであるが・・・)。

 それなのにである。
 街中で他の支部(K支部)の秀明信者から街頭での浄霊を受けたのである。私が秀明信者である事を黙っていると相手は一気に勧誘モードに突入、K支部に行く事を盛んに勧めるので、それに乗ってK支部に行ってやった。
 K支部に着くと、他の信者達と寄ってたかってエサに群がるハイエナのごとく、
「こうやってココに来たのもアンタの意志じゃなく先祖のお導きがあったからや」、
「ここへ来たくても来られへん人かっておるんや」、
「縁があるから来れたんや」、
「神様のお導きがあったんや」、
「色んな奇跡起こせるねん」、
「アンタとココとは目に見えない霊線でつながってんねんや」

などとお決まりのフレーズではやし立てられた。

 オイオイ、俺は信者だぞ。しかも幹部クラスに文句言い倒して、信心する気も無いのに支部に出入りし、あげくの果てにおひかりを紛失した不良信者だぞ。
 その俺に「神様のお導きがあるからココに来れた」だと?
 皆で寄ってたかっていいかげんな事を言いやがって!
 本当に神様だったらその人間のことをお見通しで、実は俺が不良信者で明主なんて信じていないことを見破れるハズだろ?
 支部に立ち入る事すら許されないハズだろ?

 しかし私はそうした感情を押し殺して引き続き素人のフリを続け、K支部で講習第一項を受講した。私はこれで秀明会の講習第一項を2回受講したのだ。
 本当に明主様にチカラがあるのなら、私がすでに信者であることを見抜き、このような2度目の講習第一項の受講などということにはならない筈だが・・・?
 よし、もうこうなったら徹底的に!という事で講習第二項(2度目の受講ね)は別のN支部で受講した。
 N支部でも、「K支部で第一項を受講した」と伝えるとすんなり第二項の受講ができた。N支部でも「現役秀明信者」である事を隠して受講したが明主様はよほど鈍感な神様であるようで、私がすでに秀明信者であることなど全く気付かないようである。
 この事実をもってしても、神慈秀明会の神である「明主」はいかに人間の内面が見通せない鈍感な神であることが分かった(神と呼ぶことすら不適切とは思うが)。
 これで私はM出張所の信者でありながらK支部とN支部で「2度目の一項・二項済み」という世にも珍しい立場となった(一項と二項は別々の支部で受けてもいいことが分かったのは新しい発見だった)。

 私はこうして神慈秀明会のM出張所、K支部、N支部に出入りすることとなったが、そこで色々な「秀明被害者」を目撃した。
 最もかわいそうだったのは、「母が危篤」という深刻な時期に街で秀明の勧誘を受け支部に連れてこられた老人だった。「母が危篤」という藁をも掴みたい気持ちの時に「奇跡、奇跡」と散々秀明のインチキトークを浴びせられ、しかも数日後に本部で一泊のナントカ記念大祭があるというのでその老人は大急ぎで入信してナントカ記念大祭に参加した。当然、老人の母の病状に何の変化もなく、老人は泣きわめいて抗議をしていた。
 その他、知らず知らずの内に深みにハマってしまい、次々と秀明会の行事への参加を強要され、泣き出す女子大生の姿を何人も見かけた。
 こうして、神慈秀明会というカルトのために不幸への道へ導かれた犠牲者が次々と生まれていった。

(2005年6月投稿)


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