【目次】 (項目をクリックするとその位置へ移動します) | |
1、問題の発端 | |
2、なんとかせねば! | |
3、第一回説明会 | 集会所建設反対運動掲示板 |
4、6月4日以降の経過 | 掲示板に皆様の意見を書き込みましょう |
5、6月6日以降の経過 | |
6、タウン紙にて報道 | |
7、着工延期 | 集会所建設に関するアンケート |
8、東戸塚全体に拡大する反対運動 | ご協力ありがとうございました |
9、一方的な説明会開催告知 | |
10、第二回説明会 | |
11、深まった不信感 | |
12、着工通知 | |
13、地鎮祭 | |
14、集会所建設反対連絡協議会発足 | |
15、調停申立書を提出 | |
16、着工見合わせ要望書を送付 | |
17、建設反対看板多数設置 | |
18、駅前での署名・ビラ活動など | |
19、建設反対看板の追加設置 | |
20、第1回調定 | |
21、第2回調定、駅前ビラ配布 | |
22、住民の反対を押し切って建設は強行された |
神奈川県横浜市戸塚区は、横浜市の南西部に位置し、人口約25万人、面積35.7km2であり、市内で一番広い区だ。
東戸塚駅から横浜駅までは2駅と通勤にも便利であり、天気の良い日には富士山を望むこともできる。こうした利便性と環境の良さから、東戸塚地区には大型のマンションが次々と建設され、オーロラシティー等の大きな商業施設もできるなど、急速な開発が進んでいる。
1、問題の発端
2006年5月になってこの地区に大変な問題が持ち上がった。宗教法人・神慈秀明会の集会所建設が東戸塚の上品濃(かみしなの)公園北側に計画されていることが判明したのだ。
現場に設置された看板(下記)によると、4月初旬から掲示はされていたようだが、当初は誰もその内容に気づく者はなく、多くの住民が気づいたのは5月後半になってからだった。
「神慈秀明会・集会所建設反対BBS」にその問題が最初に書き込まれたのが2006年5月22日だった。「横浜東戸塚・上品濃 教会建設反対」と題して短く書かれた内容からはそれがどこの団体のものかよく分からなかったが、5月29日になって、「神慈秀明会、集会所、着工6月15日」と看板に記述されています」との情報が書き込まれ、それが神慈秀明会による集会所建設計画であることが明らかになった。
下記画像をクリックすると大きくなります | |
赤丸に×の場所が集会所建設予定地 | 中央の赤い□で囲まれた場所が建設予定地 |
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神慈秀明会は、横浜市青葉区で計画していた集会所建設が住民の反対にあい、2005年12月30日にその建設計画を断念することを青葉区の住民に伝えていた。
その事件があってからわずか5カ月後に、この東戸塚上品濃地区での集会所建設計画を実行に移した。
2、何とかせねば!
ことの重大性に気づいた上品濃住民からは、不安の声が上がり始めた。そうした不安を訴える声は、地元の東戸塚掲示板や、「家族を新興宗教から守ろう」のサイトに設けられた集会所建設反対掲示板にあふれた。
現場に設置された看板によると、着工は6月15日となっている。何としても着工を阻止せねば大変なことになるという強い危機感を住民は持った。
上品濃には町内会もあるようだがまだ活発な活動にはなっていないようだ。
集会所建設予定地のすぐ近くには多数の大型マンション等が建設されていたが、自治会等が十分機能するには至っていないところが多く、このように大きな問題に立ち向かうための組織作りが早急にできるかが危惧された。
しかしこのまま放置しておけば秀明会側のペースで建設が進行するのは目に見えている。何とかしなければならない。
そうした思いを持った住民が連絡を取り合い、「神慈秀明会東戸塚地区横浜集会所建設反対委員会」を発足させ、正式な組織ができるまでの暫定措置を協議した。
その結果、次のような決議事項が確認された。
●●神慈秀明会、集会所建築反対●●
私達は上品濃の住民です。 ●●神慈秀明会、集会所建築反対●● |
この運動に関する情報収集を一元化するため、「神慈秀明会東戸塚地区横浜集会所建設反対委員会」の専用メールアドレスmailto:getoutshumei@kamishinano.no-ip.orgも設定された。上品濃への神慈秀明会集会所建設反対運動に関する情報、協力のお申し出などがあればここへご連絡頂きたい。
更にこの活動をより多くの人に理解してもらい協力を仰ぐため、6月2日(金)午後8時から、「神慈秀明会」集会所建設反対決起集会を開催することを決めた。
6月2日の決起集会参加呼びかけビラ | 集会所建設反対署名呼びかけビラ |
当日は会場に入りきれない程多数(200人以上)の人が集まり、夜遅くまで熱心に論議が重ねられた。
具体的戦術をここで明らかにすることはできないが、署名担当者、ビラ・看板作成班、行政担当、マスコミ担当、外部組織との調整担当、記録担当、「家族を新興宗教から守ろう」主宰者との連絡担当、子供の面倒を見る係、会計係など、考えられる限りの手を打つことが決議され、勝利するために役立つことは何でもしようという機運が高まった。
当日の集会には、青葉区での集会所建設反対運動を主体的に進めてきた担当者も参加し、青葉区での反対運動の様子をていねいに説明した。実際に秀明会と戦ってきた経験者の話は示唆に富み、集会参加者は大いに参考となる点が多かった。
また青葉区の担当者からは、長野県松本市での神慈秀明会道場建設反対運動の記録をまとめた、「護られた街」などの参考図書を借り受けることもでき、今後の戦いの力強い味方が加わった。
この「護られた街」は出版元でも欠品しており、入手が難しくなっている。
3、第一回住民説明会
2006年6月4日15時、ほぼ定刻どおりに神慈秀明会の住民に対する説明会が開催された。
秀明会は信者5名、建物の設計会社1名と建設会社3名を伴って来た。信者5名のうち2名が年配の男性で、それぞれ横浜集会所所長と横浜集会所建設委員長とのこと。
この日集まった住民は約330名。借りた会場に入りきらず、外部スピーカーを利用して会場外でも説明を聞く人達が多かった。
会議は秀明会側の建設計画の説明から始まった。
磯子区の横浜集会所と本郷台の鎌倉集会所が手狭になったので、二つを統合して新たな拠点を作るため上品濃へ来た。
区画整理の段階から土地の購入をしていて、街づくり協議会からも了承を得ているので歓迎されていると思った。
教会の概要は1階2階とも200坪あり、地下ガレージみたいなところに礼拝所をつくる。
訪れる人数は1年に1回でも来る人を入れると500人くらいを想定している。
また月に1度お祭りの日は、朝(10:00)は120〜130名、夜(19:00)は100名くらいが参加する。祝詞と太鼓の儀式もある。更にこれとは別に感謝の日もある。
第3日曜日に母親子供参拝があり、少々多い。普段は少人数。
活動内容は自然療法、農薬・化学肥料などの活動がメイン。
住民からの質問は被害者の存在、献金の問題、子供への影響、などが出された。
秀明会の説明は、
被害→10〜20年前に活動が盛り上がって過激すぎる行動があった。体制も変わり、(説明者)私個人は絶対にやっていないが、全体として(問題とする行動を)何もやっていないとはいえない。誤解をされないようにしなければならない。
献金→お玉串の説明と感謝献金(100円)がある。自分の意思で行っている。※おひかり、地上天国献金、桃の木献金、お詫びなどについての説明は一切無し。
子供→18歳未満は勧誘していないし、七五三の儀式(秀明ジュニアニュース)は信者の子供であり、信者でない方のお子さんには何もしない。
秀明会と住民のやりとりは90分間以上も続いたが、集まった住民の不安を払拭できるものではなく、一人の住民が、建設に賛成できるか反対かの意思確認をしたところ、反対の拍手が鳴り響いた。
住民からは「護られた街」からの引用と反対署名1071名の事実を伝え、改めて反対の決意を表明した。また既に新聞記者・タウン誌・議員なども今回会場に来ていることを伝え、この反対運動が時間とともに大きくなっていくことを説明した。
また建設会社へは企業の社会的責任や問題の認識などの質問が相次いだが、民間会社として契約関係にある以上、この場で会社としてどう対応するかの回答は一切出来ないこと、今始めて問題の認識をしたところであるという回答にとどまった。とりあえず翌日には何らかの回答をすること、この件を会社として認識するようにすることにはなった。
住民から秀明会へ6月8日までの回答期限付き「建設の白紙撤回誓約書」を手渡そうとしたが、建設委員長から回答期限付きのものは受け取れない、当然この場での判断も出来ない旨の返事であった。そこで回答期限を定めない誓約書を、判断できる立場の人に渡してもらえるよう住民から交渉した結果、その誓約書を持ち帰ってもらった。
4、6月4日以降の経過
第一回説明会後の経過、及び反対運動の推移は次の通りだ。
■建設会社からの回答
6月5日(月)に営業部長が、口頭で下記コメントしたとの事。
『当社はお客様との契約に基づき、本件工事の準備を関係法令に遵守しながら適性に進めております建物の建設に関しては当社コメントする立場に御座いません』。
予想はしていたが、建設会社として、Stopはかけられないとの事。
■地鎮祭の延期
6月6日(火)に予定されていた地鎮祭について、秀明会から延期して欲しいとの要請が6月5日(月)に建設会社にあったとの事。
4日に行われた説明会における住民からの反対声明の効果かどうかは不明。
■集会所の建設反対要望書の提出
(1)6月6日(火)に「横浜市都市整備局長」へ嘆願書、署名を提出した。
(2)6月6日(火)に中田横浜市長へ嘆願書、署名を提出した。2週間以内に回答が来る。
■6月7日(水)に建設業者へ嘆願書を内容証明郵便で提出した。
■政治家への協力要請
地元政治家に状況説明を進めており、活動に対する支援要請実施。
■今後の活動の準備として、戸塚警察署へ「申請書」を提出した。
■6月12日(月)には、近隣の町内会の皆さんに、この問題の説明と、今後の協力をお願いする会を開催する予定。
■今後の予定
(1)近隣の町内会長、地元有力者へ当活動の説明及び協力要請に伺う。
(2)近隣住民へのビラ配り、署名、活動内容説明に対する会議、準備、実施。
5、6月6日以降の経過
上記4と日付が一部前後する部分があるが、集会所建設反対運動の6日以降の主な活動は次の通りだ。
■6月6日(火) 近隣住民へ反対活動の説明とビラの配布・投函を行なった。
■6月9日(金) 神慈秀明会へ、6月4日に渡した誓約書を記入・返送したか確認
→本部に問い合わせ中で、回答がいつ来るか不明とのこと。
→本部に直接、誓約書を内容証明郵便で送ることを伝える。
■6月9日(金) 長野の弁護士を訪問。
松本での反対活動の説明を受け、今後の活動へのアドバイスを頂いた。
■6月10日(土) 朝日新聞・横浜県政記者クラブへ、『東戸塚地区における神慈秀明会横浜集会所建設反対運動について』説明書を送付。
■6月10日(土) 近隣住民へ反対活動の説明のビラを配布、活動内容の説明を行なった。
■6月12日(月) 神慈秀明会本部に直接、建設中止を求める誓約書を内容証明郵便で送付
■6月12日(月) 東戸塚地区連合町内会メンバー(10名)との会合を行った。
→今後の対応について活発な議論を行った
<今後の予定>
オウム事件にて活躍した弁護士と、「カルト教団についての勉強会」を6月17日(土)に開催する予定。
6、タウン紙にて報道
”タウンニュース”は独立資本の“地域情報新聞”で、主として神奈川県下を中心に約200万部を超える発行部数を誇っている。この”タウンニュース”という紙面の名称は商標登録もされている。
タウンニュースは手軽で読みやすいタブロイド判サイズで、朝日、読売、毎日の三大新聞を主力に折込で配布され、各家庭に無料で届けられている。
このタウンニュースの2006年6月15日版で上品濃での神慈秀明会・集会所建設問題が写真入りで掲載された。
その詳細は下記リンクをご覧頂きたい。
7、着工延期
集会所建設反対運動の6月13日以降の主な活動は次の通りだ。
■6月13日(火) 戸塚区役所から、下記のメールがあった。
「戸塚区上品濃の近隣居住者から区役所に多数の不安の声が寄せられたことから、近隣居住者の不安感解消のため、宗教法人の代表者宛に、十分な説明や調整などを行うよう、お願いをいたしました。」
■6月13日(火) 神慈秀明会横浜集会所の建設委員長に、集会所建設着工日の確認を行ったところ、「法的義務はないが、川上第二団地自治会へ説明するので着工を延期する」と回答があった。
(その後、横浜市役所に確認したところ、設計会社が都市整備局から指摘された申請書類の不備を修正する必要があるため、着工できない状態であることが判明した。)
■6月14日(水) 建設中止を求める誓約書が、14:01 神慈秀明会本部に届いたことを確認した。
■6月15日(木) この日に予定されていた着工が、上記のような経過で延期された(秀明会から川上第二団地自治会に6月13日に着工延期の連絡があった。延期時期は未定)。
申請書類の修正が着工に必要な条件であるため、川上第二団地への説明会による着工遅延であるかは不明。
■6月17日(土) 「カルト」についての勉強会を開催した。弁護士を招き、地域住民約40名が参加の中、「カルト」の危険を再認識した。
■6月18日(日) 多数の周辺住民へ、秀明会の問題を知ってもらうためのビラ配りを行った。建設反対の看板も多数作成済み。
8、東戸塚全体に拡大する反対運動
東戸塚駅徒歩15分圏内の住民へのポスティング(5,000枚以上投函済み)や、各自治会長への個別説明会の実施により、 反対運動の輪が凄まじい速度で広がっている。
具体的には、7自治体(川上第二団地、川上第一団地、他5自治体)と上品濃公園利用者が署名運動等に協力する事を表明し、7月12日時点で3,409名を超える署名が集まった。
(その他活動内容)
■6月20(火) 「横浜市都市整備局長」から嘆願書の回答を頂いた。
横浜市としては、建設に対し法律面で規制はかけられないが、秀明会に対し、「地域住民への説明を十分に行うように」と指導をした。
今後も住民からの相談は受け付けるとのこと。
■6月21日(水) 秀明会の建設委員長より川上第二団地へ、”弁護士を雇った”、”説明会を延期する”旨の連絡あり。
■6月24日(土) 川上第二団地内に看板設置
■6月25日(日) 上品濃地区一部住民に対し、現時点の状況報告会を行なった。住民約110名参加。
現時点の状況報告と、今後の活動予定の説明、募金活動について連絡した。
■6月26日(月) 川上第二団地自治会として、横浜市長への集会所建設反対の陳情書を提出。
横浜市からの回答は2週間後(7/10)の予定。
■6月30日(金) 募金活動の開始
■7月1日(土) 元信者との面会
ネット上における情報の真実性を確認する為、元信者との面会実施。
元信者からは、「お布施が少ないと、とにかく精神的に追い込まれるような事をいっぱい言われた(怖いし、脅かされている感じ)」
⇒苦痛で苦痛で堪らなく一年で脱会したが、その後ある期間追い回された(確認結果)
ネット上に書かれている通りの事を彼は淡々と話し続けた。
彼の口から何度も、「苦痛」、「怖かった」、「脅かされた」、「精神的に追い詰められた」、「気持ちが悪かった」との言葉が出た。
■7月2日(日) 上品濃公園周辺の住民に対し、状況説明会を実施した。
9、一方的な説明会開催告知
東戸塚での集会所建設問題に関し、付近住民は次のように秀明会側に説明会開催を要望してきた。
■6月13日
川上第二団地自治会より、秀明会に対し、集会所建設に対する説明会を要望
■6月20日
川上第二団地自治会より、秀明会に対し、6月23日(日)に川上第二団地集会所での説明会を要請
■6月21日
秀明会より、「弁護士を雇って、この件についてどのように対応するか調査を始めたため、6/23の説明会を延期したい」との連絡があった
上記の通り、川上第二団自治会として説明会の要請をしていたが、日程の合意が取れず、延期となっていた。
川上第二団地自治会としては、勿論両者都合の良い日程を確認し合い、自治会に対する説明会を川上第二団地集会所にて開催してくれるものと想定していたのだが、それは突然、かつ強引な下記手段によって裏切られた。
7月11日(火)に神慈秀明会から神慈秀明会東戸塚地区横浜集会所建設反対委員会(以下、この項では「建設反対委員会」)・川上第二団地自治会へ下記内容の連絡があった。
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神慈秀明会からの連絡内容(7/11)には、次のような問題点が含まれていた。
★日時:7/18(火)19:00〜20:30
→ 連絡もなく、一方的な日時設定。しかも、普段働いている人が参加できない日時を設定
★対象:上品濃近隣居住者
→ 川上第二団地自治会として説明会を要望していたのに対し、対象を一方的に変更。
今回の説明会にて、上品濃地区全体に説明を行ったことにし、着工に踏み切ろうとしていることは明白。
★場所:東戸塚地区センター
→ 一方的な場所設定。川上第二団地自治会が予定していた場所と異なる設定
(場所が遠く、高齢者は歩いていくことが困難)
★住所・氏名の記帳を強要
→ 精神的な圧力。
◎説明会出席へのためらい(いかがわしい団体に対して、個人情報を明かしたくない)
◎発言のためらい(反対意見を述べる事に対する不安)
上記説明会案内があまりにも一方的であったため、建設反対委員会は下記FAX(左)を神慈秀明会に送付して質問及び要望を行った(7/12)。
川上第二団地自治会も、下記FAX(右)にて質問と要望を行った。
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上記質問に対し、同日中(7/12)に、神慈秀明会より建設反対委員会に下記回答(左)があり、川上第二団地自治会に対しても、これと同様の下記FAX(右)があった。
下記画像をクリックすると大きくなります | |
2つの質疑応答をまとめると、
上記の通り、このFAXが我々の質問に対する回答であるにもかかわらず、記帳を実施する以外の具体的回答を全く行わず、誠意のない回答であった。
記帳を実施する旨の回答だけは行っていることから、秀明会が記帳による精神的な圧力を重視していることが分かる。
秀明会から上記(7/12)の回答後、建設反対委員会は下記FAX(左)を送っているが、未だ回答はない(7/16現在)。
川上第二団地自治会からも、下記FAX(右)を送っているが回答はない(7/16現在)。
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今回の説明会の案内一つをとってみても、秀明会の不誠実さ、強引で一方的な態度が明白となった。
こうした態度は、仮にも、地域社会に参加しようという宗教団体が取るべき行動ではない。説明会当日は神慈秀明会の誠意ある対応を望みたい。
10、第二回説明会
2006年7月18日(火)、東戸塚地区センターにて神慈秀明会による第二回住民説明会が開催された。
●入室前のやりとり
説明会に出席する住民全員に、住所・氏名の記帳を求める秀明会側に対し、一方的な通知に納得していない住民は、「住所・氏名の記帳は出来ない」と当日も主張した。
秀明会側は、「名簿は区役所へ提出するように言われている」〔次項の2参照〕 、「記名が終わった順に入ってください」と発言したが、住民は反対し、結局、ほとんどの住民が無記名のまま入室した。
※(説明を聞こうとやってきたが、始まる前から緊迫感漂う)
●出席者
秀明会側:約25名(大林組3名、弁護士3名、設計事務所3名、秀明会)
近隣住民:約90名〜110名
●説明会の流れ(19:00〜20:30)
説明会は、(1)設計説明、(2)施工方法と工事概要、(3)使用目的、(4)質疑応答の順序で進行した。
秀明会からの注意事項として、質問の際には名前を言うように要求された。
「質問しにくくなるので、名前は言いたくない」との住民の声も全く聞き入れず、ほぼ全ての発言について、名前を確認された。
(1)設計説明 : 資料に添っての説明
(2)施工方法と工事概要 : 通常通りの施工
(3)使用目的
・毎日 |
(4)質疑応答(抜粋)
@布教活動について(次項4参照)
A宿泊設備がなぜあるのか→宿直を4〜5人置くので
B交通手段について(次項5参照)
C献金について(次項7参照)
D青葉区・松本市での撤退について(次項6参照)
E署名・アンケートの紹介→特にコメントなし
F川上第二団地の説明会依頼について(次項参照)
G次回開催について→納得できるような説明をするまでは着工しないようにと何度も繰り返したが、明確な回答はなし(終了時間ということで無理やり話を切られる)
●予定時刻を20分超えた20:50に秀明会側は一方的に話を打ち切り、説明会終了。
詳細記録
11、深まった不信感
第二回住民説明会の概略は上記10で述べた通りだが、この説明会を通して住民の神慈秀明会に対する不信感はかえって増大する結果となった。
以下にその、”不信点”を列挙する。
(1)、説明会開催の経緯
6月23日(日)に川上第二団地集会所での説明会開催予定 を、秀明会側が 一方的に延期したにも関わらず、7月11日(火)に「7月18日(火)19:00〜近隣住民への説明会を東戸塚地区センターにて行う」と連絡があった。
日時、開催場所、参加者に対して氏名、住所を記帳するよう義務付けるなど、開催条件に問題点があったので改善を要求したが、全く考慮されず、説明会が行われた。
→ 住民に対して理解を求めようという態度には到底思えない。
(2)、氏名、住所の記帳について
住民による事前要求が無視されたため、戸塚区役所を通じて、氏名、住所の記帳条件をなくすように秀明会側に働きかけたが、番地は書かなくてよいと区役所へ回答するのみ。
説明会当日に氏名・住所の記帳をなくすよう再度交渉すると、「区役所から指示された」、「記帳したものは区役所へ提出する」と嘘の説明をして記帳させようとした。
→ 平気で嘘をつく団体を信用することはできない。
(3)、教義の否定
説明会にて配布されたパンフレットには神慈秀明会の基本理念として、「あくまで話し合いによる解決をめざそう」、「人に対して温かさ・慈しみ・思いやりを持って接しよう」「常に人を思いやり、人の幸せを喜べる自分になろう」と記載されている。
説明の中でも、「常識を重んじ、周囲との調和を保つことが重要であると教えている」と言っていた。それについて住民が「住民が多数反対しているのに建設を強行するのはこれらの教義に反するのでは?」と指摘すると、秀明会は「近隣住民に迷惑をかけないのが前提だが、もっと大きな見地で明主様の教えを広めるのが第一で必ずしもこれらに沿わなくてもよい」というような説明をした。
→ 自らの教義すら無視する宗教団体は何を広めようというのか?そのような団体をどうやって信用すればいいのか?
下記画像をクリックすると大きくなります | |
当日会場で配布された秀明会のパンフレット |
(4)、布教
昔のような手かざしによる勧誘は現在行っていない。しかし、未来はどうなるかわからない。
現在の勧誘は会員宅での座談会を通じて行う。それらに参加した人で関心のある方に所定の手続きを経て、会員になってもらう。(座談会への参加は年齢問わず。)
自然農法で作られた野菜をきっかけに座談会に誘うこともある。
→ 将来的に手かざしによる勧誘が行われる可能性がある。
この土地で布教を行わないという確約をしない以上、むしろ、目立たない形で勧誘が行われ、平穏な地域生活を乱される可能性がある。
(5)、交通手段
基本的には駅から徒歩とし、体の不自由な人は8台ある駐車場に収まる範囲で車を利用すると冒頭回答していたが、再度その話題になると、駐車場が借りられれば車を利用すると回答している。
→ 冒頭の説明と話が食い違い信用できない。
神慈秀明会集会所が建設されるとそれを拠点に周囲に専用駐車場ができたり、徐々に関連施設が増えていくのではないか?(信者が移り住んでくる可能性も高いのでは?)
「本郷台では、開店前のコープ駐車場を使用している」と、住民側が実態を指摘すると 、「それは対処する」とのこと。本郷台建設時には今回と異なり、車の制限は考えていなかったということなのか?
(6)、長野県松本市、横浜市青葉区で集会所建設を断念した理由について
青葉区で反対活動があった点については「当事者ではないのでわからない」と回答。
青葉区での撤退理由については「悪いことはしていない。周辺ともきちっとやっていたが集会所の責任者が女性で反対運動がすごかったので参ってしまった。」と回答。
「反対運動がすごいと断念するのか?」という住民からの質問には(弁護士が助言し)
「そうではない、土地の地盤が悪くてやめた」と回答。
「では、住民感情に配慮したわけではないのですね?」という住民の切り返しに対し、
秀明会は言葉に窮し、「気持ちを考えなかったわけではない」と詰まりながら返答。
→ 青葉区の例を出されるのは予想していたようで、弁護士と打ち合わせしていた感がある。地盤不良を着工するまで気づかないのはおかしいし、住民への配慮は全くなく、秀明会の都合で断念した事が伺える。
(7)、献金について
元信者からの話、インターネット等で最も問題視されているのは献金のやり方、額についてであるが、その具体的な内容については説明してもらえなかった。
『神慈秀明会のハンドブックに「玉串献金のあり方」としてできる限り精一杯献金しろと書いてあるが、これは献金を仕向けているようにしていないか?』
『神慈秀明会発行の「飛天」に「人類にとって命の次に大切なのはお金でしょう」、「精一杯献金しなさい」「お金がなければ借金してでも参拝に来なさい」とあるが、これは献金の強制にならないか?』という質問に対しては、
「そういうことをいう先生がいるかもしれないが、私は知らない」
「先生方の自由で無理強いと捉える方もあるかもしれない」
「それについては皆様方が信者になってから考えていただければ良い」
「桃の〜献金というものは正式に存在しない」
と話し、明言を避けようとする一方で、強制的な献金の事実をほぼ認めているような発言をしている。
→ 献金の質問に対して明確な回答ができていないので不安を覚える。
信者になってから考えればよいというが、被害者情報によると、その時点では手遅れである。
われわれ近隣住民は、未然にこのような不安(危険)を防ぎたい。
また、『「先生」によっては、強制で献金させようが関係ない』といったセリフである。
このような団体が上品濃に来られては困る。
しかも、飛天に記載の上記「先生」というのは、小山美秀子の有力な右腕であった人。そういう「先生」が幹部となる団体である。
(8)、一貫性のない主張
ビデオ撮影について:
説明会開始時に住民側からビデオ撮影したいと申し出ると、「私たちはかまわないが、住民のみなさんのプライバシーにかかわるのでビデオ撮影はしないでほしい」と断られる。
結局、説明会参加者の同意を得てビデオ撮影は可能となったが、“氏名、住所の記帳や、発言時に名前を言わせること”こそ個人のプライバシーを無視した行為ではないだろうか。
上記のような発言をしていたにも係わらず、説明会終了後、説明会に入れなかった近隣住民が多数1階にいることを知ったとき、一人の信者が「カメラ・カメラ」とまるで写真を撮って証拠でも押さえておけ!といった発言。
秀明会こそが住民のプライバシーを守ろうとしていないのは明白である。
→ 彼らの発言や行動はその場しのぎであり、主張には一貫性がなく、自己中心的である。
●説明会その後
川上第二団地自治会より、改めて説明会を要望 → 7/28時点では、秀明会より回答なし。
説明会の内容を戸塚区に報告:
住民は全く納得できなかったため、行政からも秀明会に対して指導して頂きたい旨を要請した。
12、着工通知
2006年8月8日(火)、今回の集会所建設工事を請け負った○林組より、集会所建設反対委員会宛てに一通のFAXが送られてきた。
下記がそのFAXである。
FAXでは、8月11日(金)に地鎮祭を行い、8月21日より工事に着工するという内容になっている。
FAXには地鎮祭の時間が書かれていなかったため、これを送ってきた○林組に地鎮祭の時間について問い合わせたところ、「地鎮祭は11時〜12時に行う」と担当者から回答があった。
これを受けて、反対の意思を表明するため、近隣住民には10時に現地に集合するように声をかけていた。
集会所建設予定地には、前日から中が確認できないように周りを囲ったテントが建てられており、どうやらテントの中で地鎮祭を行うつもりらしかった。
テントの中では、泊まり込みで信者が見張りをしているようだった。
13、地鎮祭
2006年8月11日(金)、神慈秀明会横浜集会所建設工事に伴う地鎮祭が東戸塚の建設予定地で強行された。
当日は午前8時から一部住民が先に現地に集まり、建設反対の看板設置等を行っていた。
しかし、その時点で神慈秀明会側関係者はすでにほぼ全員が集合している様子であり、これを見た住民は誰もが、「騙された!」と思った。
集会所建設反対の看板を設置している最中に神慈秀明会の信者は、我々の動きを牽制するかのように敷地に近づく人をビデオや写真の撮影を続けることで威嚇していた。
そして、午前9時を過ぎた頃、テントの中では地鎮祭が始まっている様子が伺えた。
「地鎮祭は午前11時から」と○林組の担当者は回答していたにもかかわらず、神慈秀明会とグルになって住民を騙したのだ。
先に来ていた住民は、急いで近隣住民や自治会へ集合するように連絡をした。
午前9時の時点では10数名しかいなかった住民も、午前10時過ぎには100名を超す人数に膨れ上がり、『建設反対』のシュプレヒコールを繰り返した。
しかし神慈秀明会関係者は住民からの問いかけに対しても終始無視を続けていた。じっとビデオカメラを住民に向けている者や、住民を小馬鹿にしたように始終不気味な笑みを浮かべている者もあり、全員が押し黙って異様な雰囲気であった。
さらに神慈秀明会の建設委員長に至っては、住民を一瞥しながら睨みつける行為を行っていた。
集会所予定地周辺に設置された「建設反対」の看板 |
地鎮祭を取り囲んだ付近住民 |
地鎮祭を取り囲んだ付近住民 |
住民をにらみつける建設委員長 |
住民にカメラを向け威圧する秀明関係者 |
駅までの帰途、住民から抗議を受ける関係者 |
地鎮祭が終了し、信者が敷地から出る際に、不誠実極まりない対応に怒り心頭に達した住民と押し問答があり、建設委員長が敷地を出るまで1時間ほどかかった。
抗議をする住民が大勢いたため、最終的に幹部を含め信者や関係者は用意していた車を敷地から出せず、徒歩にて無言で足早にその場を立ち去った。
現場から駅改札口まで建設委員長とその従者は歩かざるを得なくなり、その間、彼らは住民から質問や要望を受け続けていたにもかかわらず、最後まで不気味な笑みを浮かべながら住民を無視し続けた。
地鎮祭での彼らの対応は、住民の不安を取り除き、理解を得ようという意識がまったく感じられなかった。
また○林組から開始時間の変更について一切説明がないという点については、住民を騙し欺いたと言われても仕方がない。
今回の件で、神慈秀明会だけではなく、○林組に対しても住民は不信感、不安感を一層高める結果となった。
14、地鎮祭後の運動速報
上記13のように集会所建設予定地で地鎮祭が強行されたことを受け、東戸塚では反対運動が更に強化された。
以下、箇条書きになるが反対運動の現状をお知らせする。
■8月18日(金) 「神慈秀明会集会所建設反対連絡協議会」が発足した(以下、建設反対連絡協議会)。
下記画像をクリックすると大きくなります(pdfを表示します) | |
横浜市長宛の陳情書 | ○林組への要望書 |
15、調停申立書を提出
2006年8月31日(木)、建設反対連絡協議会は宗教法人・神慈秀明会横浜集会所建設中止を求めて鎌倉簡易裁判所に調定申立書を提出した。
調定申立書は、申立書本紙だけでもA4用紙6枚に及んでおり、まず申立書本紙で争点をあげ、そのいずれの争点も住民側が正しいことを示す証拠資料を本紙に併せて多数提出した。
16、着工見合わせ要望書を送付
2006年9月1日(金)、建設予定地には工事関係者の車両が出入りし、ガードマンも配置され、住民の反対を押し切って神慈秀明会及び○林組による集会所建設工事が開始された。
建設反対委員会は直ちに、宗教法人・神慈秀明会及び○林組に対して下記「着工見合わせ要望書」をFAXにて送付した。
建設現場では、建設を待って欲しい旨を○林組・秀明会にFAXしたこの用紙を現場の人に手渡した。
この紙を受け取った建設現場の人が、○林組横浜支店に確認したところ、○林組の答えは、「作業を続行しろ!」であった。
17、建設反対看板を多数設置
住民の反対を押し切って9月1日から集会所建設工事が開始されたことを受け、建設反対委員会では急遽多数の看板を作成し東戸塚一帯に設置した。
下記はその一部であるが、今後更に看板の数を増やしていく予定である。
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建設開始を受けて設置された看板の一部 |
18、駅前での署名・ビラ活動など
建設反対委員会では、2006年9月から10月にかけて、建設予定地での抗議行動や東戸塚駅前での建設反対のビラ配布、署名活動を行った。
●9月 8日(金) 集会所建設工事現場前で建築に対する第一回抗議運動を行なった。
●9月13日(水) 集会所建設工事現場前で建築に対する第二回抗議運動を行なった。
雨の中にもかかわらず50名近くの地域住民が集会所建設反対を訴えた。
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●9月14日(木) タウンニュース に反対運動の記事が掲載された。
今回の東戸塚集会所建設問題は、2006年6月15日版のタウンニュースでも一度報道されたが、その続報として2006年9月14日版でも再びこの問題が写真入りで報道された。詳細は下記リンクをご覧頂きたい。
●9月27日(水) 集会所建設工事現場前で建築に対する第三回抗議運動を行なった。
●9月29日(金)〜10月3日(火)
東戸塚駅前にて建設反対を訴えるビラ配布及び署名活動を行なった。
周囲の関心も高いのか、1日あたり500枚を超えるビラが、1〜2時間でなくなった。4日間で2,000枚のビラを配りきった。
下記画像をクリックすると大きくなります | ||||
19、建設反対看板の追加設置
上記17でも建設反対看板の設置を紹介したが、9月23日(土)、建設反対委員会では更に看板の枚数を増やし、東戸塚一帯に新たな看板を設置した。下記写真はその一部である。
下記画像をクリックすると大きくなります | ||||
追加して設置された建設反対看板の一部 |
20、第1回調定
●2006年10月17日(火)、鎌倉簡易裁判所にて建設反対連絡協議会と宗教法人・神慈秀明会との第1回調定が実施された。
調定の内容は非公開とされているので、残念ながらその内容を公開することはできないので悪しからず御了承頂きたい。
21、第2回調定、駅前ビラ配布
●2006年12月5日(火)、鎌倉簡易裁判所にて建設反対連絡協議会と宗教法人・神慈秀明会との第2回調定が実施された。
●12月23日(土)、東戸塚駅前にてビラ配布活動を朝・昼の2回実施し、合計1000枚のビラ(下記)を配布した。
こうした活動を、”ネガティブキャンペーン”と名付け、月1回のペースで集会所が建設されようとも信者が来ようとも続けていくことを決定した。
●集会所建設反対署名は更に数が増え、5,146件に達した。
2006.12.23 駅前ビラ配布 |
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