神世界に対する損害賠償訴訟
第12回口頭弁論(2011.2.16)

 本日は原告や被害者の他、多数の記者に紛れて神世界関係者かと思われるような人もいて、実ににぎやかな法廷だった。
 弁護士や傍聴者が揃う前の15:58には裁判官たちが入廷した。裁判官二人は今までと同じだが裁判長だけが新しい人に変わった。新しい裁判長は深山卓也(みやまたくや)という人で、深山卓也氏はこれまで各地の裁判所で判事をしていた経歴がある他、平成8年から平成22年までは検事でもあった人だ。深山卓也氏は会社更生法や民事再生法に関する著作も多数執筆している。

 まず、裁判官の構成が変わったことの説明が深山裁判長からあり、3次で原告一人の追加が決定したことの報告後、いつも通り準備書面の確認が行われた。

 原告側からなんらかの申し出がされたようだったがよく聞き取れなかった。終了後の説明では、アカサカが認否をすぐ提出すると2回続けて言いながら、未だ提出していないことに対する求釈明であったことが分かった。

●被告側、神世界より準備書面陳述。
●びびっと追加の書面陳述。
●E2らの準備書面陳述。
●プラス花の準備書面陳述。
●えんとらんすとみろくらはまだですかと指摘すると、両代理人とも「次回までに」といつもの返答。
●原告側代理人より、証拠品の現物を提出。

 裁判長と裁判官がライセンスや神書の携帯版、天空の御詞などを手にとって確認していた。
 「力」と書かれたライセンスの中身を広げて、「こんなに小さいんだ」と意外そうな言葉を漏らしていた。10万円もするのだからもっと大きな物だと思っていたのだろう。写真では実際の大きさが分からないため、現物を提出したとのことだ。
 深山裁判長が被告側代理人に「見ますか?」と確認したところ、前列の代理人たちが「結構です」と即答…。ちゃんと確認する気はないらしい。

 その後、裁判長よりみろく代理人に何か確認し、アカサカの認否が一番遅れているようなので、次回までに提出するよう念を押していた。
 えんとらんす代理人は「すみません…。人が多くて云々…と言った後、私自身の遅れで…」と一応は認めていた。
 続けて、E2代理人が「不法行為に対する認否が遅れています」と認めた。
 すかさず深山裁判長が「プラス花とみろく以外は(5)と(6)について認否を宜しく」と指摘した。
 続けて裁判長は、「急ぐのはアカサカとE2の個別の認否。それ前提で原告側は追加をして下さい。一度では大変なので、出来るところから次回以降、何点か出して下さい」と述べた。

 次々回まで日程が決まっているので、それ以降の予定は次回に決めるとし、閉廷になりかけたところで、プラス花の被告がまた「裁判長」と手を上げた。
 プラス花の加藤被告はこれまでと同じ訴えを繰り返し、「自分は誤信させたり、脅し、陥れるなんてしていない。私の真実の主張を見極めてほしい」と言った。
 深山裁判長はこれまでの経緯をきちんと把握している様子で、加藤被告の訴えに対し、「いくら私に訴えられても、原告が訴えてきていることなので裁判所が取り下げられることではない。訴訟は原告が起こしているもの」と返答した。

 原告側代理人は、プラス花の前身である美っとスティジが平成18年月30日現在の経営者リストに入っているという証拠を甲43号証として提出し、「いくら別だと言っても、切り離して考えるのは難しい」と返答した。
 加藤被告はそれでもまだ納得せず、「取り下げるよう原告側が言ってきた。原告側が私を陥れた」等と訴え続けた。それを受けて原告側代理人は「こちらの見解と違う」と異議を唱えた。

 堂々巡りの事態をおさめるべく、裁判長が訴えの根拠や経過を書面に書いて下さいと加藤被告に指示し、16:16に今回の口頭弁論は終了した。


 新しい裁判長となって今後どうなるのか少しの不安があったが、深山裁判長がきっぱり明確な指示や返答をする今日の様子をみて、いい緊張感の中で進められていくのだろうと安堵した。
 加藤被告は連続で必死に訴えているが、自分の正当性を訴えるのはこれから尋問の際にすべきことではないのだろうか。
 裁判に時間と労力を要することに苛立ちを覚えるのはあなただけではない。別に審議を進めてほしいと訴えるより、一刻も早く、被告側代理人に認否を提出して頂き、尋問で主張できるようにしていくことこそ本筋です。

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