神世界に対する損害賠償訴訟
第11回口頭弁論(2010.12.22)

早期解決を願う切実な心を癒してくれ
た銀座のイルミネーション。

 平成22年12月22日(水)に行われた神世界等に対する損害賠償訴訟第11回口頭弁論の開始時刻は午後4時からだった。12/22は冬至でもあり、昼間の時間が一年の中で最も短い。口頭弁論が終わってから銀座へ出ると辺りはすっかり夜になっていた。クリスマスが近いこともあって都内の至る所にイルミネーションが光り輝いていたが、神世界被害者の心に明るい光が灯るのはもう少し先になりそうだ。

 神世界関係の口頭弁論開始前に別件の口頭弁論があり、ギリギリまで皆、廊下で待って入室した。
 今回は15名くらいの傍聴者と法廷内に入りきれない原告弁護団の面々が傍聴席に座ったが、男性がほとんどだった。
 神世界事件は女性の被害者が多いのだが、法廷へ足を運ぶことに関しては男性の方が関心が強いようだ。マスコミ関係者もまた注目し始めている様子がうかがえた。

 開始前になって原告・被告側とも準備書面を提出したため、そのやりとりに時間がかかり、書記官より注意があった。
 書類の確認でざわざわとしている中、えんとらんす代理人の姿が見えなかった。えんとらんす代理人が欠席のまま口頭弁論が行われるのかと思っていると、書記官がえんとらんす代理人の事務所へ電話を入れた。その結果、代理人はこちらへ向かってはいるようだと裁判長へ伝えられ、少し待つことになったがなかなか代理人は到着せず、16:13頃、いつもの静粛な雰囲気とは違う形で廣谷裁判長が話し始め、口頭弁論が始まった。

 1名の方が被告全員相手に損害賠償を18部に提訴し、併合して審議していくことになったとの報告があった。これまで係争中の損害賠償訴訟の原告41名に今回1名の原告が追加されたので、原告の人数は総勢42名になった。
 続いて、準備書面の確認が行われた。
 ●みろくらの準備書面10の陳述
 ●びびっととうきょうの準備書面8の陳述
 ●プラス花の準備書面6(?)の陳述
 ●E2未提出→諸々の関係で他のところに書類があるのが分かり、今回は間に合わなかったので次回までには必ず提出するとE2代理人
 ●神世界は準備書面1の認否については?→次回にまとめて提出すると代理人

 この時点でも、まだえんとらんす代理人は来ない。

 ●原告からは準備書面6と証拠を提出。原本のファイルをその場で裁判長に提出し、被告側も中を確認。やりとりの最中に「新聞ですね」という言葉が聞かれたので証拠の一つとして、あの神世界新聞も入っているようである。
 廣谷裁判長より「次回までに積み残しの作業を行って下さい。次は2月なので、ちょっと時間があるのでそれまでに6まで全部反論して下さい」と被告側へ向けて指示が出された。

 16:20 えんとらんす代理人が到着。
 ●アカサカらの準備書面がその場で提出され、原告側が受け取りのサインをし、裁判長へ提出。
 裁判長より「アカサカらの準備書面7ですね。個別の不法行為についてはこれで終わりですか?」とえんとらんす代理人へ確認。
 「細かいことについてまだあるので追加を年内中に出します」とえんとらんす代理人。
 損害項目一覧表の○×は終わっていると言うえんとらんす代理人に対し、原告側代理人がまだ揃っていないと反論。
 えんとらんす代理人はそれについても年内に出すと返答したがあてにはならない。今回提出したものは、前回、持ってくるのを忘れたので今週中には出すと言っていた準備書面である。9月のときに次回までに出すと言っていた他の原告についての認否は未だ提出されていない。
 遅刻もそうだが、約束事を守れない、自分で言ったことを実行しない、そんな弁護士は自分の不誠実さを自分自身で表現していることに気づいているのだろうか。ちなみに今回遅刻してきたえんとらんす代理人の弁護士は、緩んだ襟元のまま法廷内に入ってきた。これまでの口頭弁論でも、被告側代理人席では後ろの席で代理人同士がいつもこそこそと話をしているし、まったく品性を疑う人たちばかりである。

 そして、プラス花の被告より再度、神世界と切り離して裁判を進めてほしいとの要望が出された。早く真実を主張したいと切々と訴える被告に対し、廣谷裁判長が丁寧に裁判の流れを説明した。
 「裁判とは主張を双方出し合って、どこが違うのか見極めるもの。主張の書面の整理ができた後に本人尋問や証人尋問になる。ただ、多くの人数の訴訟だから尋問にもそれほどたくさんの時間はとれない。尋問を補うものとして陳述書を提出する」。

 プラス花の被告は、原告弁護団とのこれまでのやりとりの中で食い違いがあると訴えるが、お互い話している事実関係も違うと原告側代理人。
 真剣に真実を主張したい、いっぱいいっぱいの気持ちで年月を過ごしていると言う被告には、それは原告当事者たちも同じであると言いたい。
 裁判長はプラス花の訴えは訴えとして聞き、それに対する明確なまとめはせず、次へ進んだ。

 原告は今日の準備書面6で完結でいいのかとの問いに、一応これで終了だが、被告の主張にもよると原告側代理人が返答。
 また、これまでの要約の書面も出してほしいとの要望に、「考えます」と原告側代理人が返答。

 廣谷裁判長から、「来年の10月を終結と頭において活動してほしい、連休(=GW)前までに主張が終了のイメージで」と伝えられ、4月の口頭弁論期日を27日に決めた。
 続いて廣谷裁判長から、「実は私が1月に他の部に移ることになったため、次回から違う裁判長になる」との発表があった。これまでの要約の書面の依頼はそのためでもあるようだ。

 第12回と第13回の口頭弁論期日はすでに決まっていたので、今回決定した第14回口頭弁論期日を含めると今後の口頭弁論期日は下記の通りだ。ぜひ多くの方に傍聴していただきたい。

■第12回口頭弁論 2011年2月16日(水)午後4時00分より
■第13回口頭弁論 2011年3月23日(水)午前11時00分より
■第14回口頭弁論 2011年4月27日(水)午後3時30分より

16:41頃閉廷


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