神世界新聞

(下記は、2010.10.19更新)

神世界新聞 第8号(2010.9.1発行)を見て

神世界新聞第8号(2010.9.1発行)
 これまで神世界新聞が公開されていた、「御霊光はすばらしい」というHPが行方不明になり、制作者に何らかの心境の変化があったのかと「心配」したが、掲示板で行方を捜していたところ、ある方からメールで連絡があり、あのHPが新たなURLで再開されていることが分かった。早速アクセスしてみると、以前とほとんど同じスタイルでHPが再開されており、第8号の神世界新聞もアップされていた。「御霊光はすばらしい」の新たなURLは、http://goreikou.youpage.jp/である。


■消えた千手観音図
 2010年9月1日付けで発行された神世界新聞第8号で、前号までと最も大きく変わった点は、1号から7号まで裏面全体に薄色で印刷されていた千手観音図の掲載を止めた点だ。あのような図柄を紙面全体に刷り込むことは本文を読みにくくするだけでしかなかったし、もし仮にあの千手観音図が宗教的価値の高い御神体であった場合、御神体の上に無粋な文字を刷り込む行為は御神体に対する冒涜であった。もっとも、あの観音図は岡田茂吉が描いた物を勝手に改変したまがい物であり、宗教的価値はゼロでしかなかった。千手観音図に宗教的価値などないことを新聞作成者もよく分かっていたのであのような行為も平気で行っていたのだろう。
 この件については、「同じ紙面に二種類の千手観音」と題した指摘記事を私が公開したので、鉄面皮な彼らも変更せざるを得なくなったのだろう。


せっかくなのでもっときれいな飛行機雲の写真を用意した。左の写真は神世界新聞第8号に掲載されたもの。右は飛行機雲写真館で公開されている飛行機雲の写真。
 裏面上段に掲載された”奇跡話”は、いつも通りの取るに足らないバカげた内容でしかないが、その中でも「一枚の写真から」と題して右記の写真入りで紹介されている記事は大いに笑わせてもらえた。この雲の写真はどう見ても飛行機雲でしかなく、飛行機雲ができるのは高度約1万メートル前後の高空なので、「雲もバスと同じ方向に同じスピードで動いていくのです」というのは、「月が私についてくる」と錯覚するのと同じ現象だ。
 ある母親が自分の4歳になる娘に、「どうしてお月様はついてくるの?」と聞かれ、逆に母親が、「なんでだろうね?」と娘に質問を返したところ、「私が可愛いからついてくるんだ!」と4歳の娘は一人で納得していたという話がネット上にあったが、神世界新聞に雲の記事を投稿した者の知能程度もこの4歳児とたいして変わらないようだ。4歳児の勘違いはかわいいが、いい歳をした大人の間違いは見苦しいだけだ。
 こんな稚拙な内容の記事しか掲載するものがなかったということは、神世界新聞読者層のお粗末さがよく表れているのと同時に、新聞にこんな恥ずかしい内容の記事を掲載することに対して神世界内部で誰一人としてブレーキをかける者がいなかったという事実は、この新聞の編集がごく少数の神世界幹部によって行われていることを物語っている。
 他の”奇跡話”も単なる思い込みや錯覚を針小棒大に書いているだけでしかなく、奇跡とはほど遠いものでしかない。
 なお、参考に掲載させていただいた飛行機雲の写真は、飛行機雲写真館のものを使わせていただいた。同サイトにはきれいな飛行機雲の写真が多数掲載されているので是非ご覧いただきたい。


■「法律解説・宗教活動がなぜ?」に関する考察
 裏面下段に掲載された、「法律解説・宗教活動がなぜ?」の内容は、いつものことではあるが、今回の内容も神世界にとってきわめて都合のよい内容や虚偽に満ちあふれている。ピンク色の文字は神世界新聞に掲載された本文、黒色の文字はそれに対する私の論評だ。

●社会との軋轢
 質問者は回答者である弁護士(尾崎氏と思われる)に対して、
 前号で、教主様は、「神世界の主宰神を中心とする神業は、渦を巻きながらこれからさらに急速に拡大します」と述べておられます。
 ますます、社会との軋轢を回避する対策が必要と考えられますので、前回に続いてご助言をお願い致します。
と述べている。
 質問者は、回避しなければならない「社会との軋轢」が存在することは認めている訳だ。神世界が本当にすばらしいものであるならば、なぜ社会との軋轢など生じるのだ?社会との軋轢が生じたのは、神世界が行ってきたことが反社会的な行為であったためであり、事件によって生じた社会との軋轢を取り除くには、自ら行ってきた誤った行為の清算を行う以外に方法はない。
 間違いを犯したときには素直に反省し、迷惑をかけた人達に謝罪し、被害を与えた人達に弁済をすることが社会の常識だ。神世界が社会との間に軋轢があるのは、自らが行った行為に対する反省も謝罪も弁済もしていないからだ。常識を持った人間が当然行うべき行為を行っていない神世界が社会に受け入れられることはない。

●「誤解」という認識
 これまで述べたように、神世界グループにおいて御神業を展開する組織が有限会社とされ、かつ、複数の有限会社がそれぞれ独立して独自に御神業を展開している実体が社会的な誤解を招き、誤った霊感商法批判に繋がったのだと思われます。
 しかし、警察による捜査が終結段階に近づき、御神業が霊感商法であるという誤解も消えつつあります。

 どこが「社会的な誤解」なのだ?神世界に多額の金を出させられ、時間を奪われ、生活が破綻し、家族関係を破壊された多くの被害者がいる。神世界の言葉巧みな誘導によって正常な判断力を奪われ、多額の金を出してしまった客や、神世界スタッフとして働いていた人達も、時間の経過とともに次々と神世界の真実に気づき、勇気を出して神世界に対する損害賠償訴訟を起こしたり、神世界を刑事告訴しているのが現実だ。
 神世界の実態を知らない人が神世界を批判しているのではなく、客として、スタッフとして、責任者として神世界に深く係わっていた人達が声を揃えて神世界はインチキだと訴えているのだ。神世界の経営に加担した北大准教授は職場を追われ、神世界に情報を流していた警察官は解雇されている。神世界がやってきたことには多くの違法性があるからこそ、社会的に糾弾されているのだ。神世界とは何の関係もない私がこうして神世界を糾弾しているのは、このような団体を放置しておくことは社会的に許されないという強い思いからだ。神世界に対する社会的批判は的を射たものであり、決して誤解などではない。「火のないところに煙は立たない」ものだ。
 神世界関係者は、神世界という閉鎖集団の中でのみ大きなことを言っているのではなく、公の場で正々堂々と私に反論してみろ。神世界としてのきちんとした言い分を掲示板に投稿してきた場合は全文をそのまま掲載することを約束しよう。

●「諸般の事情」とは
 そもそも神世界は、諸般の事情により宗教法人格が取得できなかったため、宗教法人格を取得できるまでの間、便宜的に有限会社方式を採用したものであり、それも、税理士の助言を得てきちんと税金を納め、社会の一員として責任を果たすためだというものですから、決して非難されるべきものではないと理解しております。
 2002年3月に神世界を立ち上げたとき、その直前までは宗教法人にする予定で作業が行われていたが、当時は1995年に発生したオウム事件によって新興宗教に対する人々の警戒心が非常に強く、神世界を宗教法人にしたのでは人を集めることは難しいと判断した。
 また宗教法人にすると、法人が得た金を個人が勝手に使うことができないということが税理士の助言で分かり、申請直前になって有限会社として申請することに変更された。
 「宗教法人格が取得できなかったため、宗教法人格を取得できるまでの間、便宜的に有限会社方式を採用した」というのは事実ではない。宗教団体の正体を隠すために有限会社にしただけだ。

●「宗教活動の推進に資すべき浄財」で豪勢な暮らし
 ただそのために、本来は宗教組織・団体の維持発展、宗教活動の推進に資すべき浄財が、営利活動による収益とみなされ、うち相当額は税金として国庫に納付され、残余は有限会社に帰属するという矛盾が生じているのです。
 この文章をそのまま受けとめると、神世界が得た利益は税金と有限会社・神世界に帰属しており、斉藤亨など神世界幹部には渡っていないのかのように書かれている。しかし世田谷区砧(きぬた)の斉藤亨邸内部や会主と呼ばれる連中の豪勢な暮らし振りを知っている者から見れば、客からせしめた金の大半は斉藤亨を筆頭とする神世界幹部が独占していたことは明白だ。
 警察の家宅捜索によって神世界幹部の自宅金庫からは金の延べ棒が発見されたことも報じられている。
 「ここは宗教ではないのか?」という客からの度重なる質問に対して、ことごとく「宗教ではない、会社です」と答えておきながら、今になって「宗教活動の推進」等と言葉を翻すのは極めて卑怯だ。

●「宗教的確信」とは
 このような矛盾が社会的な誤解を招来し、ひいては、このまま放置したのでは会員・信者の宗教的確信を揺るがしかねないと思われるので、御神業の拡大のためには早急に改善されるべきものと考えられます。
 「神世界を有限会社としてこのまま放置したのでは、信者の宗教的確信を揺るがしかねない」と言っているが、神世界発足後つい最近まで「ここは宗教ではない、会社です」と言い続け客を騙してきたことをどのように捉えているのだ?私が行ったアンケートでも、大多数の者が「神世界が宗教であることが分かっていたら係わらなかった」と答えている。神世界自身も若い女性客を増やすためには宗教性を隠し、「ヒーリングサロン」や「デトックス」など、軽いノリで客を集めることに専念してきた。「宗教ではない」をうたい文句にして集めてきた客に宗教的確信などあろう筈もない。神世界新聞を読んだ現役客の中には、神世界のあまりの豹変ぶりに愛想をつかし神世界を離れる者も出てきている。
 神世界の神に本当に力があるのならば、有限会社か宗教法人かという器などと関係なく御神業とやらは拡大する筈だ。拡大どころか青息吐息の状態に落ちぶれた神世界の実態を見れば、神世界の神には何の力もないことは明白だ。

●「宗教組織・団体」として組織拡大できるのか?
 このような観点から、前回、「宗教的理念を同一にし、純粋に宗教的・精神的な紐帯で結ばれた宗教組織・団体としての御世界のもとに一体として御神業を展開する」というように述べられたのですか?

 そうです。 もともと御神業は、神世界を実現するという目的が一つのものであり、これからは有限会社ではなく、非営利組織・団体である宗教組織・団体として御神業を展開し、ちゃんとした実績を重ねた上で、実体に即して宗教法人格を取得すべきなのです。

 回答している弁護士は神世界がどうなろうと知ったことではないのでどんな無責任な発言も平気だ。神世界がこの先、宗教団体として組織の拡大が可能だという判断は一体どこをどうひねれば出てくるのか? 神世界がある程度の規模にまで組織を拡大できたのは、「宗教ではない」という言葉を信じた人が多かった結果だ。この団体が宗教団体だと分かっていたら大多数の客は神世界に寄りつかなかった。宗教色を隠し、ヒーリングやデトックスなどの名称を用いてきたからこそ多くの客を集めることができたのだ。散々人々を騙し、事件が発覚すると自社の看板を塗り潰し、正式な記者会見にも一切応じず、常にコソコソと逃げ回ってきた神世界が、「宗教団体」として再生できる道が残されているなどと本気で思う者は誰一人としていない。
 こんな団体がこの先、「ちゃんとした実績」など作れる筈のないことは社会的常識をわきまえた弁護士なら当然わかりきったことである筈だ。提灯(ちょうちん)持ちの発言によって日銭を稼ぐのは、落ちぶれた弁護士のすることだ。

●コバンザメ商法
 これまで、御神業の主体だった各有限会社は、どのようになりますか。

 宗教の核心は、心や魂の救済、人間の精神を豊かにし、幸福を追求することにありますから、これらを実現しょうとする、いわばソフト面の活動である御神業の主体は、宗教組織・団体としての神世界に移りますが、それ以外の物販部門や広報部門など社会的、経済的な、いわばハード面の活動は、活動内容と効率性の面から有限会社が担っても差し支えないと思われます。
 従って、ハード面においては有限会社は、財産管理などの、御神業を側面から支える活動に従事し、蓄積した資産も宗教組織としての神世界のソフト面の活動に資するように活用すべきではないかと考えております。

 宗教法人・神慈秀明会という団体がある。神慈秀明会は神世界と同じく世界救世教をルーツとした団体だが、この団体もカルト性が高く、多くの被害者を生んできた団体だ。  神慈秀明会は「豊和商事」という会社も傘下に持っており、神慈秀明会が信者に売っている本や各種宗教グッズの販売を一手に引き受けている。神慈秀明会が運営しているMIHO美術館内にあるレストランもこの豊和商事が運営している。
 神慈秀明会にコバンザメのようにぴったり寄り添い、利益を吸い上げているのが豊和商事であり、当然のことながら豊和商事は神慈秀明会会長の親族が運営している。
 神世界も「宗教法人・神世界」となった暁には、「株式会社・斎藤」などの会社を設立し、利益誘導にいそしむ目論見(もくろみ)だろう。しかしこのような問題の多い団体が宗教法人格を得られる可能性は極めて低い。もし仮に神世界が宗教法人の申請をした時には、監督官庁に私が持っているあらゆる情報を提供し、神世界の宗教法人格取得を全力で阻止する。


■尾崎弁護士の記事
 この号でも尾崎幸廣弁護士の神書に関する記事が掲載されている。相変わらずの内容でしかないが、尾崎氏の文章中に、「神世界の周囲に信者ではない人達も大勢が集い支持するという効果を生みだしている」という下りがある。これは一体何を言いたいのだろう?「神世界の周囲」とは全くもって意味不明だ。「信者でない人達もいた」というのは、「信者もいたし、信者ではない人もいた」という意味になる。神世界に「客」や「スタッフ」は存在したが「信者」がいたという認識は甚だ現実離れした認識だ。「宗教ではない、会社です」と言ってきたのに信者などいる筈もないではないか。
 「客」や「スタッフ」は信者ではないのだから今でも通っている者は必然的に「信者ではない人達」になることは当たり前だ。
 「弁護団の中には従来からの信者は一人もいない」を読解すれば、「従来からの信者はいないが新たに信者になった弁護士はいる」ということなのか? 神世界側弁護士の中にそのような者がいるとすれば、それが誰であるかは明白だ(笑)。
 「貴重な助言をしてくれる知識人にも信者ではない人達がいる」というのも意味不明だ。常識をわきまえた知識人であれば、「神世界はもういい加減バカなことはやめろ」と助言することだろう。尾崎氏は神世界が多くの被害者を出した事実をどのように捉えているのか。
 「難解なところも多いが、苦しんで理解しようと努力するよりも、実際に御霊光を受け、その効果を実感する方が良い」に至っては、到底弁護士の発言とは思えないものだ。弁護士というのは、例え難解な内容であろうともそれをつぶさに検証し、真実を解明しようと努力するのが弁護士本来の姿勢だ。思考停止を推奨するような発言をする弁護士がいることは、弁護士の品位を汚すだけだ。

神世界新聞第8号に掲載された尾崎弁護士の記事

神書紹介 「包容力について」

(前略)
 その一つの表れとして、他宗教の信者がその信仰を維持しながら御霊光を受けることを何らとがめず、むしろ奨励している。まことに、神書の内容は自信に溢れ余裕がある。
 このような態度は、神世界の周囲に信者ではない人達も大勢が集い支持するという効果を生みだしている。弁護団の中には従来からの信者は一人もいないし、貴重な助言をしてくれる知識人にも信者ではない人達がいる。
 神書はこのように包容力に富んでいる。難解なところも多いが、苦しんで理解しようと努力するよりも、実際に御霊光を受け、その効果を実感する方が良いと言うのが神書の勧めである。

(弁護士 尾崎幸廣)


■えんとらんすの経営者はどこに行った?
 神世界新聞に毎回登場する神世界幹部は、教主、日原、和田、宮入の4名だけで、えんとらんすアカサカの経営者夫妻は全く登場しない。竜王のえんとらんすアカサカは今でも客の出入りがあり、月例の祭典も行われ、活動を続けている。それにも係わらず、淺原夫妻が紙面に登場しないのはなぜなのか? 和田、宮入の両会主は繰り返し登場しているのに佐野会主は全く登場しない理由は何か? 事件発覚時にはあれだけマスコミに顔を出し、神世界の”客寄せパンダ”に利用したE2の杉本はなぜ神世界新聞に登場しないのだ?
 近々、○○されそうな者は紙面に登場させない方針なのか?




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