神世界を頂点とするこの組織は、不当な霊感商法によって多額の利益を上げていると思われる。この団体は宗教法人ではないので、所得は全て課税対象になる。
帝国データバンクの調査データによれば、山梨県甲斐市にある神世界の2003年度所得は3億2千8百万円、2005年度所得は5億5千800万円となっている。
2005年度所得額は山梨県下の企業ではベスト29位に位置しているが、ヒーリングサロンの客から”収奪”している金額から考えて、はたしてこの金額は妥当な額なのだろうか?
この団体が春と秋に行っている”大祭”と呼ばれる行事には、全国から3,000人以上が集まるという。このことから考えて”熱心な客”は3,000人程度はいると考えていいだろう。
一人が年間支払っている諸々の金額は50万円〜100万円にはなっているようだが、少な目の50万円として計算しても、50万円×3000人=15億円である。
更に、大祭に参加するには一人数十万円を献金するということなので、一人当たりの献金額を少な目の10万円として計算しても、10万円×3000人=3億円になる。これが年2回なので3億円×2=6億円である。
こうした祭典での売り上げだけを見ても相当な高額になることが分かるが、更に下に示すように全国のサロンでの売り上げも追加される。
かなり控えめの計算をしてもこの状態であり、必要経費を差し引いても、申告されている所得は低すぎるのではないだろうか。
こうした各地のヒーリングサロン等で行われている『荒稼ぎ』の実態を山梨税務署に通報し、再調査を依頼してみたい。
下図左は、各地のヒーリングサロンから有限会社・神世界までの金の流れの概略を示したものであるが、未だに解明されていない点も多い。より詳しい情報をご存知の方があればぜひお教え頂きたい。
下図右は神世界のある地方サロン(札幌サロンではない)での1月度の売上げ一覧表だ。日計表も入手しているが、ここでは一カ月分を集計したものをご覧頂いている。
この地方サロンでの一月の売上げは758万円になっている。これがこのサロンでの平均的な1カ月間の売り上げだ。月毎の変動はあるものの、このサロンでの年間売り上げは約1億円程度になる。
その下に示した札幌サロンの年間売上げ表を見ると分かるが、札幌サロンでの売り上げは年間で7,300万円になっている。
こうしたサロンが全国に約130カ所ほどあるのだ。立地条件等によって売り上げ額は違うが、1年間にどれくらいの売り上げを上げていたのかを推測する材料にはなる。
ほとんど元手のかからない、いわば水や空気を売っているような商売で客を騙し、年間数十億円を売り上げ、その収益をピラミッドの頂点、神世界教祖・斉藤亨がせしめている。
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