この記事は、「ヒーリングサロン告発掲示板」の[3947]に、いつもの通りすがりさんが、『 神世界の人がくだらない「当て物」を出来る3つの理由』と題して書かれたものを中心にしてまとめたものです。
まず最初に下記枠内の[3941]の投稿をお読み下さい。
(有)神世界とその関連サロンが神奈川県警の家宅捜索を受け、すでに多くの方が神世界を離れています。そうした方達の中には、「神世界はインチキ」と思いつつも、この投稿者のように、「でも、当たっているところもあったなー?」と感じている方も多いのではないでしょうか。
[3941] 神霊について 投稿者:匿名 投稿日:2008/05/01 |
神世界のような、多くのカルト宗教、インチキ霊能者などは、その人の事を言い当てて、それをあたかも神秘な神の力であるかのように見せ、一種の威圧を行い、主導権をにぎろうとします。
当てられた側はとても驚き、神霊のすごい体験をしたと思ってしまうのでしょうが、実はこういう行為は、現代のスピリチュアル業界?の人たちの間では、「当て物」などといわれ、低級な霊を使ったとても安っぽくくだらないものとして低く見られています。霊能力としても簡単な部類なのだそうです。
神世界などのこういった団体が、そのようなくだらない「当て物」を出来る理由として、他の方が言われていることと重なりますが、整理すると次の3つ■■■があると思います。
1 | 団体自体が、組織的に個人情報を上に筒抜けにし、すでに知っている情報を元に言い当てたかのように振る舞う |
2 | コールドリーディングという、分かるはずのないことを言い当てたかのような錯覚を与える心理トリック技術を用いる |
3 | たしかにそういう低級な団体にはいると、不思議とそういう低級な力がついてきて、人のことが分かるようになる人もいる |
以下、この3つについて具体的に説明させて頂きます。
1 |
団体自体が、組織的に個人情報を上に筒抜けにし、すでに知っている情報を元に言い当てたかのように振る舞う |
下記枠内の文章は、「ヒーリングサロン告発掲示板」の書き込みの中から、「個人に関する情報をコッソリ収集し、それを鑑定などの材料に使用していた」ということを裏付ける書き込みをピックアップしたものです。
私はスタッフが上の先生に対して私自身の内容を報告しているメールを間違って私に送られてきた為に読んだことがあります。 カウンセリングによりお客様を満足させられないと次の行動(御祈願など)に移ってもらえないからです。 お金を使わせるように、神様に対して忠誠心を持たせる為に「裏工作」はしています。 |
毎月の売上げをクリアする為にお客さんの話を必死で聞いて先生に報告して、「この内容で御祈願させよう」って話をしてる。これがサロンの中です。 |
サロンスタッフ達は「聞き耳を立てて」お客様のお話している内容を「聞いています」。私の場合は紹介者もスタッフですので、普段の日常会話なども「サロンに筒抜け」状態でした。 |
ある関係者から聞いた話ですが、サロン内部に「専門に情報収集する者」がいるみたいですよ。 あたかも、「私にはお見通しよ!」みたいな鑑定ですが、「ズバリ」言えて当然だと思います。個人の「情報収集」してまでも、「金」を稼ぎたい団体なのです。 |
カウンセリングの時にお客様に書いてもらっている、名前、生年月日、家族構成、親族で亡くなった方達、日時と死因、それを元に鑑定結果が出ています。 神霊とは、神霊鑑定を許された人がお客様にあって、その場で「貴方はこうです」というのではなく、予めお客様の「情報」を入手して、ご先祖やお墓等に対して金額が出ていました。 今になって思うとあれが「神霊」という根拠はなんなのか? 視えているのではなく、手元にきたお客さん情報に対して金額を割り付けている+その担当者の裁量?でいろいろ最もらしい事をつけくわえているという見方も十分成り立ちます。 |
紹介をするお客様から、「こういう人がいてお連れしたい」というお話がきます。それを上の人へ報告します。 |
神霊の言葉が当たったというのは、カウンセリングを行う前にその方の個人情報が担当者に知られているから当たる確立が少し増えただけです。 スタッフが得た客の情報は自分で判断してはダメで、来られたお客様の状態や話した内容などは、全て記録し報告されています。 |
客の情報を隅から隅までスタッフを使って上手に探り出し、上の先生に報告しています。親身になっているふりをして、客の心をもてあそび、貴重な財産(お金・時間・人間関係)を奪っている。 |
別の大祭の時には「職場の近くに丁度いますが、昼食でも一緒にどうですか?」と誘われました。 その時のスタッフは、”観察の目”で私の一言一句を記憶しようとしていました。上の先生に報告する為でしょう。この客は今後”使えそうかどうか”と品定めしているのでしょうから・・・(笑) |
他の方も証言しておられるとおり、この手法が神世界で組織的に使われていたことが、この掲示板でもずっと以前から言われています。
この手法は、古くは統一教会の霊感商法(有名な、壷、印鑑販売)でも使用されていました。
統一教会は駅前でアンケート調査に見せかけた布教活動を行ってました。このアンケートは、そのままビデオセミナーへの誘いにつながることもありましたが、
その場はアンケートで終わらせておいて、後に霊能者を自称する者がアンケートの住所にまったく別の用件で偶然を装って訪問し、アンケートに書かれていた内容を、まるで霊能者が霊能力で言い当てたかのように振る舞い、恐怖をあおって霊感商法につなげていくという手段もありました。
なお、こういうことを行う統一教会の信者の心理は、自分達がやっていること自体はインチキであることがわかっていても、このことでその人が正しい道につながったり、正しいところにお金を出すようになるのだから、それでよいのだ。正しい神の道なのだと信じていたということだそうです。
他にも、某、仏教系の新興宗教団体の教祖が、封筒に入れた祈願内容を、封筒の封を破っていないのに言い当て、奇跡を演出していたということがあったのですが、これも、「封筒に油を塗って、中身を透かして見る」という手段をとっていたのです。
このような、あからさまに詐欺の手法は、どんな宗教団体でも必ず使うわけではありませんが、この掲示板に集まる情報を見る限りは、神世界は組織的に行っていたようです。
もちろん、神世界がこのような事を組織的に行っていたというマニュアルや証言が得られれば、警察が神世界を詐欺として立件する有力な根拠になります。
2 | コールドリーディングという、分かるはずのないことを言い当てたかのような錯覚を与える心理トリック技術を用いる |
コールドリーディングとは、その人のクセや性質を把握してその人の生活を見抜いたり、会話の絶妙なテクニックで、明かしていない事実を言い当てたかのように見せかける技術です。
この技術は組織的に利用できるものではなく、あくまで個人的に使用する技術です。
コールドリーディングの一番原始的な手法は次のような物です。
【問い】「あなたのお父さんは死んでいませんね」
答え(1)「はい、私の父はすでに死んで、この世にはもう居ません、どうして分かったんですか?」
答え(2)「ええ、そうです。私の父は生きています。」
父が死んでいる人も、生きている人も、問いに対して肯定的な反応をしています。つまり、上の問いは、「死んで、もう居ない」「死んではいない」どちらに転んでも、あたったととれるような微妙な質問なのです。
答え(1)の人は、自分の事が見事に言い当てられたと錯覚します。
答え(2)の人は、これも(1)の人ほどのインパクトではありませんが、人によっては自分が言い当てられたと錯覚します。少なくとも、外れたとは思いません。
このように、巧みな会話の技術で、相手に「あたった」と思わせ、たとえ当てっていなくても、外れたとは思わせない絶妙な心理トリックをコールドリーディングといいます。
これはあまりにも原始的で、こんなのに引っかかる奴いないよといいたくなる単純な例ですが、もちろん実際に使われる技術はもっと高等でさまざまなバリエーションがあります。
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上記の単行本、「一瞬で信じこませる話術コールドリーディング 」等には、コールドリーディングの手法で、書き込みにあったような、「会ったこともない友人の顔つき、髪型、性格、職業を言い当てている(言い当てたと思いこませている)」実例が書かれています。
そして重要なのは、コールドリーディングというのは、100人いたら、100人全部を信じさせる技術ではないということです。
例えば、あるインチキ占い師が、100人の人に、上記のような質問をします。そうすると、「どちらにもとれる質問」なので、かなり多くの割合の人が「見事にあたった」と感じ、それ以外の人でも「外れた」とは思わないことになります。
そして、さらにその100人に別のコールドリーディングをしかけます。すると、また同様に、かなり多くの割合の人が「見事にあたった」と錯覚し、それ以外の人も「外れた」とは思わないという感覚を持ちます。
これを何度も繰り返すと、「見事にあたった」という体験を何度も繰り返す人が現れ、その結果「この先生は私のことを何でもお見通し」と錯覚してしまう人が、100人のうち、たとえば3人くらいは出来ることになります。
この3人の人は、そのインチキ占い師を絶対的に信用することになり、その人から、数百万円、数千万円のものを売られたら、つい買ってしまうことでしょう。それで十分、商売になります。
それ以外の97人はその人を「時々当たる人」「たまに当てる人」という印象を持ち、「まるで当たらない人」という印象を持つ人は少ないでしょう。これらの人は、いてもインチキ占い師の悪評判を流すことはなく、あわよくば将来の「予備軍」になるわけです。
このように、コールドリーディングは、100発100中を目指す技術ではなく、100人中3人の熱心な信者を作り出すための、非常に地道な技術といえます。
コールドリーディングの技術はとても高等なので、さすがに神世界の幹部らすべての人がこのコールドリーディングの技術を習得していないかもしれません。しかし、それを習得している人も居るかもしれませんし、習得はしていなくても、無意識にこれを行っているということもありえます。そういう人は、「当て物」の確率が他の人よりも高くなるでしょう。
また、神世界の場合は、コールドリーディングの技術を習得していなくても、結果としてコールドリーディングと同じ、「100人中3人の熱心な信者」を作り出せる可能性もあります。それについては後述します。
3 |
たしかにそういう低級な団体にはいると、不思議とそういう低級な力がついてきて、人のことが分かるようになる人もいる |
これは、私(いつもの通りすがり)の体験です。私は、神慈秀明会という、神世界にそっくりなカルト宗教にいたとき、「なぜ自分にそんなことが分かるんだろう」というような、普通なら絶対分かるはずがないような「ある種の事」が不思議とわかってしまう人間でした。
それは、布教中に、神慈秀明会が「関わっただけで地獄に堕ちる邪教」と定めていた宗教団体の信者に出会うと、出会った瞬間に、頭がぐらぐらとし、体調が悪くなるのです。会った瞬間にそういう状態になるので、この人はどうもおかしいと思い、「あなたはなにか宗教をやっていますか?」と聞くと、間違いなく「神慈秀明会が邪教と定めた宗教の信者」なのです。
今思うと不思議ですが、当時は、「邪教からは邪気が出ているのだから当然だ」と理解していました。そして、神慈秀明会と無関係になった今は、そういう宗教の人に出会ってもそのような現象は全くなく、相手の宗教などさっぱりわかりません。
このように、私は神慈秀明会の勝手な言い分にあわせた、神慈秀明会に都合がよい「霊能力」を、一時的に与えられていたようなのです。
同様に、私の知っている人で、いまは神慈秀明会を辞めている人でも、「神慈秀明会のときは、布教などのさい、その人がどうすれば喜ぶのか、ここで何を言えばうまくいくのか、不思議と分かった」と言っていました。
また、神慈秀明会の教師などは、その人の隠し事や不安に思っていることを探り当て、そこをついて不安をあおるということも多かったのです。不思議と人の秘密に敏感ですぐにかぎつける信者もたくさんいました。その人をやりこめることに使える秘密をかぎつけることに関して、妙に勘が働くのです。
このように、神慈秀明会にいた間だけ、神慈秀明会に都合の良い、低級な霊能力のようなものを持っていた、そういう人がわりといたのです。これは、神世界でも同様だと思います。
私は、体験的に、当て物のようなくだらない霊能力を駆使して、相手を脅かして威圧し主導権をとろうとする」やり方の団体にはいると、それを支援するための低級な能力が、末端の信者にもつく事があるのだろうと思います。
それが起こる理由は、スピリチュアル業界の人たちが言うように、低級霊の仕業なのかもしれませんし、集団が起こす不思議な心理現象なのかもしれません。理屈は分かりませんが、とにかく「不思議と出来るように」なる人が多かったのです。
神世界の場合は、この■■■3つがすべて駆使されることで、かなりの当て率を誇っていた可能性があります。
また、■2のコールドリーディングの技術を使えなくても、■1の組織的詐欺による成果と、■3の組織に都合の良い霊能力?を使うことで、「見事にあたった」という体験をする人が何人も現れ、それが何回も繰り返され、最終的に、100人に3人ぐらいは、「神世界の先生は私のことを不思議な霊能力で何でもお見通し」と錯覚してしまう人が出ることになるでしょう。
つまり神世界の場合は、神世界の先生がコールドリーディングの高等技術が使えなくても、■1と■3の合体技で、コールドリーディングと同じような成果(100人に3人の熱狂信者)が得られる可能性があるのです。
「神世界の先生は、不思議な力で、私のことをなんでもお見通し」と思ってしまっている人は、実は、そうやって作られた100人に3人の人かもしれません。
一度、自分の周りにいる100人の人に聞いてみてください。
「神世界の先生は不思議な能力で何もかもお見通し」と、あなたほど思っているのはあなたを含めた3人ぐらいの人だけで、他の人は、「たまに当たる」「あたることもよくある」など、あなたほどにはあたると思っていない可能性があります。
さて、神世界の先生が本当に霊能力を持っていて人のことを言い当ててていたのか、組織的詐欺やコールドリーディングを駆使していたのか、あるいはその両方なのか。そのようなことは実は重要ではありません。たとえ本物の霊能力であったとしても、それは所詮、くだらない「当て物」にすぎないのですから。
それよりも、なぜ、神世界のような団体は、その人に対し、霊能力で威圧してその主導権をとろうとするのか?その理由を理解することのほうが重要です。
そして、その理由は、すでに「御霊光ってなんだろう」のところに書かれています。
それは、第二段階の「無限にお金を取るしくみ」に誘導するために、第一段階として、「この人には霊能力がある。だから神世界は正しいんだ。正しい神がいるんだ」と思わせることが目的なのです。
「御霊光ってなんだろう」の文章を、「(私のことをいろいろ当てたあの)霊能力ってなんだろう」に読み替えて読んでみてください。
そうすれば、「神世界の先生には不思議な霊力があるらしく、私のことをいろいろ当てた」ということにこだわっている人は、「御霊光ってなんだろう」に書いてあるとおり「御霊光で不思議な体験をした」というところから離れられない人と同様の人なのだということがわかるとおもいます。
神世界の先生があなたのことをいくつか言い当てた。そんなことは、あなたの人生の幸福に何の関係もありません。いや、むしろ、あなたの人生に無限の金銭搾取という不幸をもたらすために、その人は悪魔の手先となってあなたのことを言い当てに来たと言えるでしょう。
神世界に無限にお金を払うしくみにあなたを突き落とすために、神世界の先生は、あなたを「霊能力」でいろいろ言い当て、威圧し、主導権をとろうとしたのです。
神世界の先生が、あなたのことを言い当てた。それは、不思議なことに見えるかもしれませんが、それは決して「神霊の力」ではありません。
それは、霊能力としても非常に簡単なことであり、その力の根源は、あなたを、神世界の第二段階、無限の金銭搾取の世界にたたき落とそうとする、神霊ではない、低級な、別の存在のなせる業なのです。
「当て物」というジャンルからは少し外れますが、下記のようにして外れていてもそれを無理矢理当たっていることにしてしまう荒技も使われていました。
言われた本人にしてみれば、これも結果としては「当て物」と同じ結果と受けとめられていたことになります。
神霊鑑定を受けたものの、言われた内容に納得せずに、「当たっていない!」と果敢にクレームをつけるような客もたまにはありました。
しかしそのような場合でも、強気な先生や経営者は動じませんでした。
えんとらんすわーるどヒルズ代表のK山などは、「貴方は本来はそういう人なのです。まだそれにあなたが気づいていないだけです。あなたはそういう力を持っている人なのです。
それを引き出し、あなたが本領を発揮するのはこれに従うべきなんです・・・。
そうすればあなたのマイナスが落ち、貴方が本来持っている素晴らしい力が発揮できるようになるのです・・・といって丸め込んでしまっていました。とにかく口がうまいので、大抵の客はコロッと騙されてしまっていました。
K山だけでなく、他のスタッフもこうしたテクニックは身につけており、お客さんが「当たっていない」と言ってきてもサロンスタッフ総出で、「貴方はそういう人シャワー」を浴びせる。すると客も、「みんながそう言うところを見るとそうなのかなー?」となってしまっていました。
この事実を報告してくれた女性もそうして騙されていった一人だったと述懐しています。