YouTubeに、”神慈秀明会 奇瑞”と題した動画が投稿されているのを見つけた(上記)。早速見てみると、キラキラと”金色”に光る六角形の小さな物体等が写されていた。しかし私が見たところ、それは”奇瑞”などではなく、どう見ても雲母(うんも)にしか見えなかった。
雲母は英語ではMICA(マイカ)とも言われ、産出地により構成元素が異なり、白雲母、金雲母、黒雲母など多数が存在する。
雲母には他の物質にはない独特の性質がいろいろあるが、雲母の結晶板は、絶縁体としての性質に優れていることから、一昔前にはアイロンや真空管などによく用いられいた。
雲母はその結晶の性質から、”複屈折”という現象が簡単に起き、光が当たると非常にきれいな色がついた反射光を見ることができる。こうした性質を利用して、「きら」や「きら粉」と称した雲母の小片を襖紙や塗り壁の原料に混ぜてキラキラさせる技法などにも利用されてきた。
YouTubeに投稿された六角形のものは黒雲母だろう。黒雲母の大きな特徴は鱗状または六角形の板状の結晶であることだ。その名前が示すとおり黒色でガラス状光沢があるが、風化した黒雲母は金色に見える。
”千枚はがし”とも呼ばれる雲母の特徴的性質 |
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黒雲母の特徴は六角形 | 風化した黒雲母は金色に見える |
動画の中程には正方形の結晶らしきものも登場するが、これは何だろう? 正方形という形から方鉛鉱かな?とも思ったが、方鉛鉱がこのように薄いかけらになったものは見たことがない。この結晶を針ではがしてみたとき薄くはがれてくるようなら雲母であろうが画像だけではよく分からなかった。鉱物には雲母や方鉛鉱のように特徴的な割れ方をするものがあり、これを”へき開”という。
以前に公開した、”ダイヤモンドの奇跡”や”ゴールドの奇瑞”の記事でも述べたが、秀明信者はもう少し物事に対する探求心を持ってほしいものだと思う。