2009年2月13日の朝日新聞朝刊で大きく報じられた岩永峯一元農相と神慈秀明会の不適切な関係であるが、実はこの問題は以前から指摘されていた問題だった。
政界往来という雑誌で二度にわたりこの問題は報じられている。政界往来が指摘した段階では確定的な証拠が得られていない部分もあったが、今回の朝日新聞の報道は警察の捜査資料や神慈秀明会側の証言も得られたことから大々的に報じたものと見られる。
朝日新聞社の度重なる取材に対し、岩永峯一元農相側は一貫してそのような事実はないと否定し続けていたが、ことここに至ってとうとう否定しきれず、神慈秀明会から献金を受けていたことを認めたようだ。
献金を受けていながら法に則った処理をしていなかった岩永峯一元農相の責任は当然追及されねばならないが、それは関係機関に任せるとして、6,000万円もの献金をした神慈秀明会に問題はないのだろうか?
献金自体は正しい手続きに従って行う分には何ら違法性はない。しかしその金はどこから出た金なのか? 信者が汗水流して献金した金ではないのか? その金をこんな形で国会議員に献金することが果たして信者の総意といえるのか?
岩永峯一元農相は秀明文化財団の理事もしていた。岩永氏の長男は秀明会の関連財団から2005年まで十数年間にわたり給与を受け取っていたこともわかっており、長男は岩永氏と秀明会との「パイプ役」だったという。
神慈秀明会が政治家との深い関係を築いてきた背景にはどのような意図があったのか?