宗教トラブル110番
2004年2月13日、一冊の本が「全訂増補版」と銘打って発刊された。
この「宗教トラブル110番」という本は、1999年に初版が発刊された本であるが、その後4年間の間に日本では数多くの宗教トラブルが発生し、カルト問題が顕在化した。こうした世相を受け、山口 弘・滝本太郎・紀藤正樹の三氏が再びその内容を改訂した「全訂増補版」を発行した。
私も日本で発行された同様のカルト対策本には数多く目を通してきたが、この本はその中でも、バイブル的存在となる本だと思う。
現在の日本におけるカルト問題を非常に的確に捉えており、カルト被害に悩んでいる人々に数多くの示唆を与えてくれる。
参考として、以下に目次項目を列挙するが、ぜひ本書を購入し一読されることをお勧めします。
我が、「神慈秀明会」もちゃんと登場しています・・・
第1章 こんなときどうしたら?
精神的被害を受けたら
- Q0l
- 娘が自己啓発セミナーに毎日遅くまで通っているが大丈夫か
- Q02
- 友人が参加して人が変わってしまった自己啓発セミナーとはどのようなものか
- Q03
- 娘が合同結婚式に出て外国人と結婚すると言い出したがどうしたらよいか
- Q04
- まことの家庭再建運動は統一教会が行っているのか
- Q05
- ハンドパワーで病気がなおるという宗教団体をやめたいがどうすればよいか
- Q06
- 娘がインド系の道場に貯金を献納しているがどのような道場か
- Q07
- 夫が性格チェックの折込チラシを見てセミナーに通い出したが大丈夫か
- Q08
- 駅頭などでしっこく声をかけてくるのは何のためか
- Q09
- 自己啓発セミナーに通っていた息子が突然自殺したが誰に責任を問えるか
- Q10
- アトビーに効くという薬や○○療法は安全か
経済的被害を受けたら
- Q11
- 高価な印鑑や大理石の壷を買わされたがどうすればよいか(霊感商法)
- Q12
- 一人暮らしの祖母が先祖の因縁解放のためにと土地を提供しているが大丈夫か
- Q13
- 借金までして献金を続ける父の老後が心配だがやめさせることはできないか
- Q14
- 先輩から宝石展や絵画展に誘われているがどうすればよいか
- Q15
- 姪に健康フェアに誘われ人参液を勧められたが買っても大丈夫か
- Q16
- 教祖が逮捕され教団も破産した法の華三法行とはどのような団体か
- Q17
- 「終末が近いから財産を分けてはしい」と要求する娘にどう対応すればよいか
- Q18
- 霊視商法にだまされたが祈祷料を取り返せるか
- Q19
- 信仰に基づく祈祷料を返してもらえるか
- Q20
- ○○易断で因縁を解くためにと高額なお金をとられたが返還してもらえるか
- Q21
- テレビで有名な霊能師に高額なお墓の建替費用を払ったが取り戻せるか
- Q22
- 宇宙パワーというインチキ療法を放映・紹介したテレビ局に責任はないのか
- Q23
- 特殊な治療に高額料金をとられているが大丈夫か
- Q24
- 健康になれるという棒をだまされて買ったが返却して代金を取り戻せるか
- Q25
- 教団に入るためにしたサラ金からの借金が返せないがとうしたらよいか
- Q26
- (統一教会)妻が突然韓国に行くと言い出したがどうすればよいか
- Q27
- 共同生活をしている団体から孫を連れ戻したいがどうすればよいか
- Q28
- 妻が宗教に夢中という理由で離婚できるか
- Q29
- 妻の宗教活動が原因で離婚する際子どもを妻に渡したくないがどうすればよいか
- Q30
- カルト集団にいた子どもたちはどうなるか
- Q31
- 牧師が秘密を漏洩することは許されるか
- Q32
- 娘がマインド・コントロールされているがどうすればよいか
第2章 マインド・コントロールとカルト
マインド・コントロールのテクニック
- Q33
- 白装束集団事件のような宗教事件にはどのようなものがあるか
- Q34
- 海外で起きた宗教事件にはどのようなものがあるか
- Q35
- カルトとはどのようなものか
- Q36
- 破壊的カルトにはどのような特徴があるか
- Q37
- 洗脳とマインド・コントロールとはどう違うのか
- Q38
- マインド・コントロールはどこにでもあるのではないか
- Q39
- 心の変容過程はどうなっているか
- Q40
- マインド・コントロールの手法はピのようなものか
- Q41
- 破壊的カルトに入金した後もマインド・コントロールは継続されるのか
- Q42
- カルトが知識人などにより外的権威をつけられることに問題はないのか
- Q43
- 新聞広告で大きく出ている本は信用できるか
- Q44
- カルトのメンバーの価値観はそんなに違うのか
- Q45
- 犯罪までさせるカルトのテクニックはどのようなものか
- Q46
- 破壊的カルトでは薬物を使うのか
- Q47
- マインド・コントロールされたうえで犯した罪でも刑事責任を問えるか
- Q48
- 統一教会の元信者が起こしている「青春を返せ裁判」とは何か
- Q49
- カルト集団に土地を布施させられた人を助けることはできないか
- Q50
- 妻が勝手に献金した預貯金を取り戻せるか
- Q51
- 宗教団体の指示による海外派遣先での娘の死亡の責任を宗教団体に問えるか
- Q52
- 教団の活動での過労が原因となった事故の責任を教団に問えるか
- Q53
- 給与から天引きされていた献金を取り戻したいがどうすればよいか
- Q54
- 教団の運営する会社では残業も奉仕として手当が出ないが許されるのか
カルトから抜けるには
- Q55
- 高枚生の私にしつこく恐いことを言ってくる先輩にどのように対応したらよいか
- Q56
- 社長がセミナーへの参加を勧誘するがどうすればよいか
- Q57
- 確実に脱会するためにはどうすればよいか
- Q58
- どのようにカルトから脱会してくるのか
- Q59
- カウンセリングはどのように行われるか
- Q60
- カウンセラーとはどのようなものか
- Q61
- 合同結婚式に参加した娘を脱会させたいがどのような対応をすればよいか
- Q62
- 信者を脱会させるために無理に閉じこめて話し合うことは問題があるか
- Q63
- 脱会すればすぐに元気になるのか
- Q64
- 家族は本人にどのように対応すればよいか
- Q65
- 危ない破壊的カルトに入らないためにはどうすればよいか
- Q66
- 破壊的カルトに国はどのような対応をしているか
- Q67
- 断り切れない性格を直すにはどうすればよいか
第3章 宗教と社会
- Q68
- 信教の自由とは何か・・憲法の視点から
- Q69
- 宗教法人とは何か・・法律の規定では
- Q70
- 日本にはどのくらい宗教団体があるのか
- Q71
- 宗教法人は税金の優遇を受けられるのか
- Q72
- 宗教団体であれば法人でなくても税金が優遇されるのか
- Q73
- 宗教法人が行うことのできる事業はどのようなものか
- Q74
- 宗教法人となるためにはどのような条件が必要か
- Q75
- オウム真理教事件で宗教法人法はどのような点が改正されたか
- Q76
- オウム真理教は現在どうなっているか
- Q77
- 宗教法人の所轄庁はどのような権限があるか
- Q78
- 問題ある宗教法人に対してどのような措置をとることができるか
- Q79
- 宗教法人への解散命令とは何か
- Q80
- 外国のカルト対策はどのようなものか
- Q81
- 暴力団が宗教法人をほしがるのはなぜか
- Q82
- 宗教法人に対する外部からの調査ではどのようなことができるか
- Q83
- 宗教団体の建物ができそうだがやめさせるにはどうすればよいか
- Q84
- オウムや法の華などの破壊的カルトがなくならないのはなぜか
- Q85
- なぜ名誉毀損訴訟を濫発する宗教団体があるのか
- Q86
- カルト教団と闘うときにはどのような点に注意しなければならないか
参考資料
- @宗教トラブルを考える資料
- A宗教トラブルに関する窓口
- B日本脱力ルト研究会(JDCC)集団健康度チェック目録
・初版あとがき
・著者紹介
戻る