2、神世界本部
竜王のえんとらんすアカサカ本部を見た後、玉川の神世界本部に行ってみることにした。竜王から玉川までは一旦国道20号線に出てこれを東方向に走り、「竜王駅入口交差点」で右に曲がり県道25号線を南下して行く。「西八幡」、「八幡」の交差点を直進し、「西八幡南」まで来たらこれを右に曲がり県道5号線(通称アルプス通り)を西へ進む。アルプス通りを西に向けて走行すると、その名前の通り眼前に白く雪が積もった南アルプス連峰が迫り、ここが甲府盆地であることを実感する。
「西八幡南交差点」から50mほど進むと道路北側に神世界本部が見えてくる。竜王のえんとらんすアカサカ本部からの距離は約5q、時間にすればほんの15分程度しかかからなかった。
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今回一番見てみたかったのは、「21世紀は神世界」の看板がその後どうなっているかだったが、看板は強制捜査後に「神世界」の文字を白く塗り潰したままの状態で掲げられていた。看板を撤去することなく文字だけを消したのはほとぼりが冷めたら再び看板に文字を書き入れるつもりなのだろう。
付近の駐車場に車を止め、神世界本部周辺を歩きながら写真を撮影した。
敷地西端に宿泊棟と呼ばれる建物があるが、この西側の狭いスペースに乗用車2、3台分の駐車場があり、「神世界駐車場。無断駐車厳禁」の手書き文字の看板が設置してあった。
宿泊棟の玄関は国道側に面しており、玄関脇には「有限会社・神世界」の金属製表札が掲げられていた。宿泊棟の東側は比較的大きな駐車場になっているが、ここには銀色の他府県ナンバーの車が1台だけ止まっていた。
更に大きな神世界専用駐車場がアルプス通りを挟んだ反対側に設けられている。
敷地内に入ると不法侵入になるので敷地境界の外側から本部や周辺の写真を撮影した。本部施設には先ほどの車が1台止まっているだけでそれ以外には人の気配がなく静まりかえっている感じだったが、本部玄関脇には鉢植えの花が日向に出されており、かすかに人の存在を感じさせた。
本殿前には非常に大きなケヤキの木があり、この木からの落ち葉は相当な量になると思われるが付近に落ち葉はほとんどなく、清掃がよくなされていた。お得意の、”無償労働”でいくらでも人手がタダで使えるので清掃が行き届いているのだろうか?
強制捜査の際に写された写真と比べるとトイレの外側に設けられた板塀がきれいになっており、強制捜査後に改修されたようだ。
神世界本部の外観はカルト施設特有のけばけばしさを感じさせるものはなく、建物は古いが施設の手入れも比較的よくなされていた。
建物の間には洗濯物を干すための物干し竿がかけてあったが、そこには干し柿が6個吊してあった。
施設の外観は穏やかであるが彼らがやってきたことを考えればこの外観の穏やかさはカルトの実態を隠すためのカモフラージュでしかないのかもしれない。
本部の裏側に回ると、「神世界別棟・いざなぎ」の建物があり、そこから更に進むと畑の中に「21世紀は神世界」の縦型看板が以前のまま立っていた。県道沿いの横長看板の「神世界」の文字だけを消去し、それ以外の看板に書かれた「神世界」の文字はそのまま放置してあるところが何ともいい加減な対応であり、神世界という組織のあいまいさを象徴しているように思われた。
ごく普通の市街地の中に神世界本部はたたずんでいた。あれだけの被害を出した神世界本部を自分の目で確認したことで、私の中には新たな闘志が湧いてきた。このような団体は一日も早く壊滅しなければならない。甲斐市にこのようなカルト施設が存在することは地域の恥でしかない。この街にとってあの一角は不必要かつ異質な存在でしかない。
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3、神世界発祥の地
今回現地を訪れてみて強く感じたのは、”甲斐市のごく狭い範囲に神世界の主要施設が集中している”ということだった。
玉川の神世界本部から竜王のえんとらんすアカサカ本部までは約4q、車で15分程度、池田のみろく本部までもほぼ5q程度だ。例のタバコ屋に至っては約500m程の距離で徒歩10分程度で行ける位置にある。
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