特定商取引法違反


 2008年3月26日(水)、下記のニュースが報道された。

易鑑定:「幸運乃光」に業務停止命令 不安あおり高額仏具

 経済産業省は26日、「高島易断総本部」の名称を使い「家族全員が地獄に落ちる」と不安をあおり、高額な仏具を購入させたなどとして、宗教法人「幸運乃光」(小沢茂男代表、千葉県袖ケ浦市)に対し、特定商取引法違反で3カ月の業務停止命令を出した。訪問販売による勧誘や契約など一部の業務が28日からできなくなる。宗教法人への同法による処分は初めて。

 経産省によると、幸運乃光は易鑑定会で、鑑定士に「2年間祈願しなければ息子さんに大変な災いが起こる」「息子さんの運気が下がり大変なことになる」などと言わせて、訪れた高齢者らを祈願に勧誘。祈願料や数珠などの費用146万〜934万円を払わせていた。幸運乃光の広報担当者は「代表が命令内容を把握していないのでコメントできない」と話している。

 高島易断は、明治時代の占師だった高島呑象(どんしょう)が始めた易学で、運勢暦や開運暦が有名。「高島易断」は商標登録が認められておらず、同じ名前の団体が複数ある。幸運乃光は74年に設立され、06年度の売り上げは8億6100万円。「高島易断所」や規模が大きいとされる「高島易断総本部神聖館」とは無関係だ。【奥山智己】

毎日新聞 2008年3月26日 20時15分


 上記処分がなされるに至った背景には、2007年7月15日付けで施行された、「特定商取引に関する法律施行令の一部を改正する政令」(通称、「改正・特商法」)がある。
 占いや宗教まがいの行為で客を騙し、多額の金を巻き上げる悪質な業者が横行しているため、経済産業省が2007年6月20日付けで同法の改正を公布した(詳細は下記)。  2007年7月15日から施行された改正・特商法が宗教法人に適用されたのはこれが初めてだ。
 宗教法人ですらこうした違法な行為をすれば業務停止命令が出されるのである。ましてや神世界のような営利企業に対しては、「信教の自由」などというやっかいな問題を全く気にすることなくこの法律の適用が図れることを今回の処分は教えてくれた。

 神奈川県警も神世界事件の捜査に当たってはこの特商法改正を十分視野に入れており、経済産業省と連携して神世界への同法の適用も考慮した捜査が行われる可能性もある。もちろん主たる容疑は詐欺事犯であることは言うまでもない。
 神世界も、「幸運乃光」のような処分を受けたくなければ、少々遅きに逸した感はあるが、改正・特商法について十分研究しておく必要があるだろう。

 下記DATA1飯窪剛という神世界ではよく知られた者の名前でサーチエンジン登録代行フォーム登録されたものだが、その内容には多くの問題点がある。残念ながらこのデータは特商法改正前に登録されたものなので、実際にはこれを処罰の対象とするのは困難だろうが、タイトルに、「アトピー完治・再発なし」と明言しており、病気が治ると信じさせて営業してきた足跡を見ることはできる。

DATA1

date: 22 Jan 1998 15:56:35
remote: pppk016.yin.or.jp
name: 飯窪剛
tel: 0552-41-4710
address: tuyoshi@yin.or.jp
url: http://www.yin.or.jp/user/mikie
title: アトピー完治・再発なし
content1: アトピー性皮膚炎は現代医学では治癒困難とされている。
content2: アトピー性皮膚炎・喘息は最近特別多く発生していて現代医学では治癒困難とされている病気が、千手観音様の御霊光で短期間で良くなっています。薬で一時的に止めても原因となる体内の毒素が解消されなければ治癒はしない。
content3: 重症アトピー性皮膚炎・喘息は最近特別多く発生していて現代医学では治癒困難とされている病気ですが『アトピー完治・再発なし』(一切薬は使いません)千手観音様の御霊光で短期間で良くなっています。原因は両親からの遺伝毒素と動物性の飲食物の毒素と薬の毒素を体内に多量にあると、重い病気になりやすいのです。薬で一時的に止めても原因となる体内の毒素が解消されなければ苦痛は続きます。再発の繰返しが続きます。
key1: アトピーについて
key2: アトピー性皮膚炎
key3: ぜんそく
key4: 小児ぜんそく
key5: 毒素について
key6: 病気がよくなる
key7: 千手観音
key8: 健康
key9: 救世主
key10: 幸福
key11: 山梨県
key12: 甲府市
catego: 3.健康/医療/美容
figu: 60
atte: 目立つようにお願いいたします。国内主要サーチエンジンへの登録をお願いいたします。登録先のサーチエンジン先をご連絡ください。
brow: NN IE
search: ヤフーJAPAN




 下記DATA2他の掲示板に掲載されていた、“天野 響先生”によるヒーラー養成セミナーと称する催しの案内であるが、「様々な症状の改善」と断定的に述べており、現在ならば特商法違反となるだろう。

DATA2

“天野 響先生”によるヒーラー養成セミナー開催! 投稿者:リュミエール
投稿日:2004年 9月27日(月)14時31分47秒
すぴこんでも話題沸騰!“天野 響先生”によるヒーラー養成セミナーを開催します!

全国で活躍中のスピリチュアルカウンセラー・ヒーラー“天野 響先生”による、初のセミナーです。自然界に存在するエネルギーの中で最もプラスの作用を持ち、生命活動の根源である「御霊光(ごれいこう)」について学び、体験してみませんか?また、誰でもこの「御霊光」によるお取次ぎ(ヒーリング)が可能になるライセンス取得についてもお話します。

 ■日時:10月9日(土) 13:00〜15:00

 ■場所:南青山会館 ※地下鉄表参道駅から徒歩5分 
     http://mitsunobu.com/map/minami-aoyama.htm 

 ■お問い合わせ・お申し込み
   リュミエール TEL/FAX:03-5420-5316
          e-mail :sukusuku-lumiere@sweet.ocn.ne.jp
 
【御霊光による効果】

 ・毒素排泄による様々な症状の改善
 (便秘、生理痛、花粉症、アトピー、肌質、髪質改善、etc)
 ・運気の好転、上昇(人間関係、転職運、結婚運、etc)
 ・ストレス軽減                       など。

http://www13.ocn.ne.jp/~lumiere/




特定商取引に関する法律施行令の一部を改正する政令

 経済産業省は、2007年6月20日付けで、「特定商取引に関する法律施行令の一部を改正する政令」を公布し、同政令は7月15日より施行された。

 これは今まであった法律をより強化するために改正されたものだが、悪質な訪問販売や電話勧誘販売等を規制する「特定商取引に関する法律」の規制対象に、「みそ、しょうゆ等の調味料」、「占いと併せて行われるいわゆる祈祷等の援助サービス」及び「海外商品取引や海外商品オプション取引の仲介サービス」を追加したものだ。

 注目したいのは、「占いと併せて行われるいわゆる祈祷等の援助サービス」が追加されたことだ。
 なんら科学的根拠がないにも係わらず、あたかもそれが事実であるかのように告げ、不安を惹起して金を出させる悪質サロン等が後を絶たないためにこうした内容が追加された。

 期間が1カ月以上、金額が5万円以上に及ぶものはその対象となる。

 特定商取引法は、事業者が特定継続的役務提供(特定権利販売)について契約する場合には、それぞれ以下の書面を消費者に渡さなければならないと定めている。

 契約の締結前には、当該契約の概要を記載した書面(概要書面)を渡さなくてはならない。

「概要書面」には、以下の事項を記載することが定められている。

  • 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号、法人ならば代表者の氏名
  • 役務の内容 (「役務(えきむ)」とはいわゆるサービスのこと)
  • 購入が必要な商品がある場合にはその商品名、種類、数量
  • 役務の対価(権利の販売価格)そのほか支払わなければならない金銭の概算額
  • 上記の金銭の支払い時期、方法
  • 役務の提供期間
  • クーリング・オフに関する事項
  • 中途解約に関する事項
  • 割賦販売法に基づく抗弁権の接続に関する事項
  • 前受金の保全に関する事項
  • 特約があるときには、その内容

 また、同法第43条(誇大広告などの禁止)には、誇大広告や著しく事実と相違する内容の広告による消費者トラブルを未然に防止するため、
1、「著しく事実に相違する表示」や
2、「実際のものより著しく優良であり、もしくは有利であると人を誤認させるような表示」
を禁止している。

●(サロンに通うと)心と体が癒され。キレイになります。
●ヒーリングには心や体の老廃物を取り除き、その人が本来持っている能力を引き出し、究極の美と健康をもたらす力があります。
●スピリチュアルはスピリット(魂)を美しい輝きにかえるヒーリングです。心と体に作用する魂を向上させることで、毎日の生活が快適に送れるようになります。

 これらの表示や、サロンで言われてきたことが事実と相違していることは、このサイトに寄せられた多くの人の証言で明らかである。

 この改正特定商取引法が適用されるのは、平成19年7月15日以降に契約を締結したものに限られるのが悔やまれるところだ。
 この法律についての詳しい内容は、経済産業省の下記ページなどを参照していただきたい。
http://www.meti.go.jp/policy/consumer/sitei.html




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