ためしてガッテンを観て

 2009年2月18日午後8時からNHKテレビで放送された、「ためしてガッテン」”振り込め詐欺”というタイトルだった。
 一見したところ、このタイトルが神世界犯罪と直接関係しているとは思いにくい。ところが見てビックリ! その内容は神世界犯罪にバッチリ当てはまる内容だった。
 番組では、人間の脳には、「前頭極」と呼ばれる部位があり、ここの活動が活発になると人の判断力は狂わされてしまうという新事実が紹介された。
 昔から、”詐欺師の手口”として、「時間で追いつめる」という手法は定番であったが急がされたり、不安にさせられると前頭極にこのような作用が起こり理性的判断ができなくなることまでは知られていなかった。
 神世界で盛んに用いられていた、「早く早く」と急がせたり、「〜しないと○○になりますよ〜」と不安を煽る手口によって多くの客はこうした心理状態に追い込まれていた訳だ。
 私も神世界犯罪はカルト特有の心理操作を多用した詐欺事犯であると認識していたが、このような脳の特性まで利用していたことを知り、改めて神世界犯罪の奥深さを実感した。
 下記記事の最後でpapiさんが述べているように、神世界犯罪には脳科学の専門家(准教授)が加担していた。今回の「ためしてガッテン」で紹介された事実を見ると、神世界事件の巧妙さ、人間の脳機能の特性をも巧みに利用した詐欺手法は、この准教授の関与による部分も大きいのかもしれない。オウム真理教事件に医者が深く係わっていたように・・・。
 巷には多数の詐欺犯罪が横行しているが、神世界による犯罪行為は他の単純な詐欺とは桁違いの極めて巧妙な詐欺犯罪だ。
 このような組織は絶対に存続させてはならない。


下記はpapiさんがヒーリングサロン告発掲示板の5684に、”自分を許すこと”と題して書かれたものです。まず最初にこちらをご覧いただき、それからその下の5678に書かれた記事をご覧いただく方がより理解が深まると思います。

私は矛盾だらけのあの団体に気がつきながらもサロン通いをやめられず、結果的に多額のお金と時間、信用を失いました。
日常生活に戻っても頭の中はそのことから離れられず、ずっと苦しんできました。
「おかしいと思っていたのに」「あの時やめればよかったのに」と。

もしかすると神世界に対する怒りよりも、自分自身に対する腹立たしさの方が勝っていたかもしれません。

こちらのサイトで、fujiyaさんが「騙された方が悪いなどということはない、騙した方が悪いのだ」と言ってくださっても、「信用に値しない連中だと思っていたのに騙された」ってどういうこと?
そんなことあり得ない!私はどれだけ馬鹿なんだろう!と情けなくて悔しくて…。

そんな時、数年前ためしてガッテンで「オレオレ詐欺」の特集(2006.5.17放送)を観たことを思い出しました。
銀行員や警官に振込みを思いとどまるよう説得された被害者が、「ウソ(オレオレ詐欺)でもかまわないから、お金を振り込ませてくれ」と、とんでもないことを口にするというところが印象に残っていたのです。

早速、番組サイトで調べてみると、まさに自分が陥っていた精神状態がその被害者と同じであることがわかりました。
一旦、極度に不安な状態に陥って、その「解決策」を提示されると、「与えられた不安が真実なのか」という部分を無視してでも、提示された「解決策」を実行しないと、不安な精神状態が解除されなくなってしまうというものです。

そして今回の放送(下記2008.2.18放送)を重ねて観て、変な言い方ではありますが、やっと、「自分は普通だ、特別馬鹿だったわけじゃない、人間はそういうふうにできているんだ」と自分を許せる気持ちになれました。

まだそんなこと言ってるの?とあきれる方も多いと思いますが、もし、まだ私と同じようなことで苦しんでいる人がいたら、知っておいてもらいたいと投稿しました。

怒りの矛先は「神世界」のみに集中しなければなりませんものね。





そして下記が2009.2.18の放送をpapiさんが観て、ヒーリングサロン告発掲示板の5678に書いてくれた内容だ。

ためしてガッテンを観て、私なりにまとめてみました。

番組タイトルこそ「振り込め詐欺」ですが、基本的に「被害者に不安を与え」「お金を渡すしか方法はないと思い込ませる」点において、神世界とまったく同じだと思いました。
放送内で元凶とされていた「理性を押さえ込む“前頭極”を活発化」していたのは、fujiyaさんの言う通り、サロン関係者から常に聞かされ続けた「不安にさせる」言葉の数々です。

「振り込め詐欺」は年配の人間が対象になっている、だから騙されやすい、などと思われる風潮がありますが、放送内で実験に参加していた人は20〜50代くらいの方達でした。
以下、放送内の実験結果を神世界の場合で置き換えてみました。

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赤の他人の「青年A」と「青年B」、当然「A」が「B」に「Bの友人である青年C」のふりをして電話をしてもすぐバレます。
しかし、「C」の携帯電話を「A」が使って電話をかけると「B」はあっさり騙されてしまいました。
理由は携帯画面に出た友人の名前を見て、相手は「C」で間違いないと思い込んでしまったからです。

神世界でこの「携帯画面に出た友人の名前」にあたる部分は、
・知人に紹介されることで「あの人が良いと言うんだから」と信用。
・知人の紹介でない場合でも「スタッフじゃなく自分と同じ立場の他のお客が良いと言うんだから」と信用。
・自分と似た境遇を持つスタッフが「こんなに親身になって話を聞き、助言してくれるんだから」と信用。
というように、段階を踏んで「押しつけられる信頼感」がどんどん強くなっていきます。

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次に「5分で知恵の輪を解かないと巨大風船が割れる」という状況で脳の変化をみる実験では、目の前でふくらみ続ける風船に、焦った被験者は知恵の輪を解く作業が手につかなくなります。
ここで紹介されるのが脳の“前頭極”と呼ばれる部分で、これが活発化して理性を押さえ込み、本来持っている判断力を狂わせるのだそうです。
神世界でこれにあたる部分は考えるまでもないでしょう。

私たちは常に急がされていました。「早く」「今すぐに」「間に合いませんよ」というように。
そして常に「ふくらみ続ける風船=不安」を心に持たされていました。

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最後の実験結果は驚きでした。
ニセの振り込め詐欺電話だと知らせた上で、電話に出てもらったにもかかわらず、相手の声や、そのただならぬ雰囲気によって、前頭極は「ふくらみ続ける風船」を前にした時と同じように活発化してしまうというものでした。
普通に考えればありえない、嘘だとわかっていても冷静な判断ができないこともあるということです。

私はこれほど神世界に当てはまる結果はないと思いました。
再三書き込まれるサロンの現実や矛盾点、誰が聞いてもおかしな代表者のエピソードの数々も、今残っている人たちにだって、まったく見えていないわけがないんです。
彼等にとって、これらはまさしく「ニセだと了解済みの振り込め詐欺電話」なのではないでしょうか。
だとしたら、一度活発化してしまった前頭極を沈静化させなければ話にならないということですよね。

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それにしても、北大を追われたあの方の得意分野という感じで嫌な気分になります。
こういった知識も、ご活躍の役に立っていたのでしょうか。


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