神世界新聞 第7号(2010.7.1発行)を見て
神世界新聞第7号(2010.7.1発行) | |
神様と自分とのつながりを邪魔する存在は自分にとって最大のマイナスを生み出している事になり、そのマイナスが自分の家族であっても何程かけがえのない人間関係であっても、そのつながりはマイナスだから迅速に解消するのが最適である。(124ページ、「順序は快適さの要素 」)
親子・兄弟姉妹・血族・友人といった極親しい人間であっても自分以外の別個の存在であるから、百パーセント理解するとか認識するとか信じるとかは不可能である。(192ページ、「百パーセント信じられるのは自分だけ」)
たとえ重病で苦しんでいるのが生まれたばかりの赤ちゃんでも、一番悪いのは一番苦しんでいる赤ちゃんであり、次に悪いのは赤ちゃんの次に苦しんでいる親である。(193ページ、「苦しむ人間が悪い」)
などと、親子や家族であっても理解したり、信じたりすることはできないものであり、自分の利益にならないと判断した場合は迅速に家族関係を解消するのが最適と述べている。これを真に受けて、離婚したり、親子関係が断絶したり、兄弟姉妹が離散した被害者がどれだけの数になるか尾崎弁護士は知っているのか? 「(神書は)家庭の円満を非常に価値の高いものとしている」という尾崎弁護士の主張は的外れも甚だしい。釈迦やキリストの教えに対する批判も一面的で誤ったものである。弁護士として依頼者の弁護に当たるのであれば、もう少しクライアントについて正しい認識を持つべきであるし、発言はもっと慎重であるべきだ。
神書紹介 「人間関係について」
神書が重視するのは、健康、財産とともに人間関係である。これらは幸福の三要素であると言う。 (弁護士 尾崎幸廣)
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裏面上部に掲載された、「奇跡話」(本人がそう思い込んでいるだけだが)を読むと、この人たちは人間の自然治癒力に対する知識が全くないようだ。人間の体には「免疫力」という素晴らしい能力が備わっており、体内に入った細菌やウィルス、また体内で発生したガン細胞などの異物から身を守ってくれるようになっている。言葉を変えると、人間は自分の体の中に「名医」を生まれながらにして持っているようなものだ。この免疫力は自律神経の働きと密接な係わりを持っており、本人の意思によっても免疫力は大きく変化する。「病は気から」などと言われるのは、ある意味では正しい。
紙面に登場している者達は、こうした知識が皆無であるため、ちょっとでも病状が良い方向に変化すると、「御霊光のおかげ」と思い込んでしまい、「御礼」の餌食になっているのが痛ましい。
裏面下部の「法律解説・宗教活動がなぜ」と題する記事は前号からの続きであるが、これを読むと、神世界は組織を統合し、宗教団体として活動することをもくろんでいるようだ。
日本全国にいる多数の被害者を放置したまま、一体何を目標にして宗教活動を行うつもりなのだろうか。組織体制を改め、再出発するのであれば、その前になすべきことがあるはずだ。責任者が公の場で全ての過ちを認め、被害者に対する謝罪と返金を行い、法の裁きを受けた上で再出発するのであればまだしも、過去の行為にほうかむりをしたままの再出発などあり得ないことだ。