神世界・奥嵯峨の物件

嵯峨鳥居本化野町・嵯峨亀山町の神世界物件

登記簿から見た各邸宅の状況

敷地面積 延床面積 取得時期 所有者 極度額
スタッフ用邸宅 479.00 202.73 H19.9.19 (有)神世界 1億2000万円
本殿のある邸宅 611.57 264.03 H18.4.18 (有)神世界 不明
幹部用邸宅 770.23 160.01 H16.11.9 (有)神世界 3億2000万円

注1、スタッフ用邸宅の延床面積には茶室部分1階+2階(20.72+20.72)を含む。
注2、本殿のある邸宅の延床面積には、車庫+物置(31.20+6.34)を含む。
注3、幹部用邸宅の延床面積は、1階+2階+地下(129.53+7.50+22.98)の面積。
注4、幹部用邸宅の所有権は、H16.11.9(斉藤亨)、H17.8.19(有・神世界)と変遷。
注5、本殿のある邸宅の極度額を敷地面積等から推測すると、約2億円程度か。



解説

 神世界が嵯峨鳥居本化野町と嵯峨亀山町に所有している3件の物件について、登記簿を上げて確認してみた。
 その内容を簡潔にまとめたものが上記の表だ。取得年月日を見ると、最初に取得したのが幹部用邸宅で、平成16年11月9日に斉藤亨名義での登記がなされ、その後、平成17年8月19日に(有)神世界名義に変更されている。続けて、平成18年4月に本殿のある邸宅、平成19年9月にはスタッフ用邸宅を取得しているが、この2件については最初から(有)神世界名義で登記されている。
 平成16年から平成19年というのは、神世界の”歴史”の中では最盛期と言える時期である。被害者の皆さんの中には、この頃大きな被害に遭っていた方も多いのではないだろうか。この頃の斉藤は各系列から面白いように多額の金が集まるようになり、それに勢いづいて次々とこうした物件を取得していったのだろう。
 上記表中には、”極度額”という項目がある。不動産取引にあまり詳しくない私はこの言葉を知らなかったが、調べてみると極度額とは、この物件を担保にして融資することができる最大限の金額という意味のものであるらしい。
 極度額が実際の売買価格とイコールというものではないが、この不動産の価値を判断するおよその目安にはなると思われる。なお、本殿のある邸宅の極度額は謄本には記載されておらず不明だが、他の物件の極度額から推測すれば2億円程度と思われる。
 これら3件の物件は、「中古住宅」として購入した後に大規模な建物の改築及び大規模な庭の植栽変更が行われており、改築・改装費用だけでも更に数億円が投入されていると思われる。購入費用、改築・改装費用、維持費などを合わせると、この3件の不動産のために約10億円程度の金が使われたのではないだろうか。神世界による被害総額は100億円とも言われているが、その中から約10億円もの金を注いできたこの隠れ家は、斉藤亨の終の棲家にでもするつもりだったのだろうか。

 斉藤がこうした高額の物件を買い漁った金は、全て被害者から不当な手段でかき集めたものであり、斉藤がまともに汗水流して稼いだ金など1円もない。本来であればこれらの物件は競売に出し、売却した金は被害者に返却されるべきものである。今後、これらの物件がどのように処理されていくか、引き続き監視していく。




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