(2011年12月6日横浜地裁第405号法廷)

杉本(吉田)明枝 第8回公判

傍聴抽選券(上)と傍聴券(下)

 2011年12月6日(火)午前10時から、杉本明枝に対する第8回公判が横浜地裁で行われた。この日の午後1時30分からは、同じ横浜地裁で神世界教祖・斉藤亨の初公判も行われるため、午前・午後の公判を続けて傍聴しようとする人も多く、午前9時40分の傍聴抽選券配布締切時間までに列に並んだ人は83名だった。一般傍聴席の数は33席だったので、当選確率はほぼ40%となった。
 横浜地裁での抽選は、最近は従来の棒を引き抜く方式からコンピュータによる抽選方式に変わっており、時間までに並んだ者には、右記傍聴整理券が配布される。この整理券が抽選券にもなっており、整理券に記載された番号をコンピュータによる抽選で選別し、当選者には傍聴券が手渡される仕組みになっていた。
 ロビーに詰めかけた人々の顔ぶれをよく見ると、各系列の神世界関係者が多数見受けられた。
 神世界側は、民事訴訟の原告に対して「和解したい」と一方的に文書を送りつけたり、11/25に行われた吉田澄雄の初公判では、あっさり罪を認めるなどしており、一連の神世界関係裁判の流れを見ていて、被告等が有罪になることは確実と判断し、同じ有罪になるのならば刑を少しでも軽くしてもらおうと、”反省の態度”を裁判所に見せる作戦に切り替えたようだ。こうした神世界側の目論見が明白であるだけに、この日の公判で杉本被告が控訴内容を認める公算はかなり高いと思われた。そうなれば、午後から行われる斉藤亨の初公判でも、斉藤被告が控訴内容を認める可能性が極めて高くなる。
 公判終了後、すぐに裁判内容の速報を掲示板にアップできるように、私の携帯には昨晩のうちから、「本日(2011年12月6日)行われた杉本(吉田)明枝の第8回公判で、被告杉本明枝はこれまでとは態度を一転させ、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の起訴内容を認める発言をした。これにより、本日午後に行われる神世界教祖・斉藤亨の初公判において、斉藤被告が罪状を認める可能性も出てきた。」という「案文」が既に用意してあった。


1 日時:平成23年12月6日(火)午前10時〜午前10時28分
2 場所:横浜地方裁判所第405号法廷
3 内容1:訴因変更に伴う被告人の認否
  内容2:追加証拠調べ等

午前10時頃開廷

■裁判長:では被告人、前へ出てください。
■裁判長:前回、訴因変更された「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律違反」という起訴事実について、あなたは、「詐欺をした覚えはない」、「それ以外の点については意見を留保する」ということだったが、改めて今日、変更された訴因について意見を述べることはありますか?
杉本被告:はい。
■裁判長:では述べてください。
杉本被告:事実は認めます。しかし、詐欺をする目的のために宗教活動を行っていた訳ではありません。
■裁判長:起訴状に「控訴事実」として掲げられている事実については行ったということですね?
杉本被告:はい。
■裁判長:神世界の組織として行ったということも認めるということですね?
杉本被告:はい。
■裁判長:それでは弁護人のご意見を伺います。
尾崎弁護人:被告人と同じです。
■裁判長:控訴事実は認めるのですね?
尾崎弁護人:はい、争いません。
■裁判長:では、そういうことで。

⇒この後、訴因変更に伴う書類上の記載事項変更についてのやりとりが検事、裁判長、弁護人間で行われ、双方が変更内容を確認した。

検事による追加証拠請求
検事:では、甲94号証から甲165号証までについて追加請求します。
検事:甲94・95・96号証は、杉本被告人が使っていたノートに関する証拠請求
検事:証拠物について被告人に示したいと思います。
■裁判長:はい。それでは被告人、前へ出てください。
⇒杉本被告は被告人席から立ち上がり、男女2名の刑務官に伴われて証言台の前まで移動した。杉本被告は眼鏡をしていた。
検事:それではまず95号証、黒色の表紙のノートブックを示します。これは見えますか?
杉本被告:はい。
検事:これはあなたが使っていたノートで、あなたが記載したものですか?
杉本被告:はい。
検事:96号証。茶色の表紙のノートブックを示します。
検事:こちらも見えますか、中も見てください。これはあなが使っていたノートですか?
杉本被告:はい。
■裁判長:はい、それでは席に戻ってください。

⇒杉本被告は被告人席に戻る。杉本被告の服装はこの日もこれまでと同じピンクのジャンパーに白のパンツ姿だ。罪状を認めたためか、表情は淡々としており、以前見せていた挑戦的な態度は見られなかった。その後も、検事による証拠の説明が淡々と続けられて行った。

●「録取」とは?
 今回、下記の検事が述べた証拠に関する説明の中で「録取(ろくしゅ)」という言葉が繰り返し出てきますが、録取とは次のような意味です。

【録取】
 被告人・被疑者・参考人などの供述を聞き取って作成した書面。一定の条件のもとに証拠能力が認められる。供述調書。

●97〜100号証は(有)神世界の登記簿謄本に関するもの・・・・
●101〜103号証は(有)E2の商業登記登記簿謄本・・・・
●104〜108号証は(有)えんとらんすアカサカの商業登記登記簿謄本・・・・
●109号証は、神世界の前進である千手観音教会当時、平成3年頃からの会員であったW田F子さんの検察官に対する供述調書でありまして、供述内容としては、千手観音教会当時には職員会議と呼ばれる幹部会議があって自分も出席していたこと、職員会議の出席者のうちわけ、斉藤亨の職員会議に於ける幹部に対する指示等の発言内容、(有)千手観音教会事業部へと法人化された頃の斉藤亨の指示内容、平成14年に(有)神世界へと商号変更した後も定期的に幹部会議が行われ、売り上げによって幹部の席順が決まるなど、売り上げによって幹部の扱いを変えていたことや、会議に於いて斉藤亨らから売り上げの増加や売り上げ目標必達の指示がなされていたこと、平成15年頃からは同様の幹部会議が毎月1回下旬頃に日輪祭という名称で行われるようになったことなどが供述されています。
●110号証は、(有)神世界のために使用されていたグランドテラス501号室で押収された、ファイル在中書類の写しを添付した報告書で、日輪祭等の祭典、複数回分の出席者が記載された進行表をコピーしたものです。
●111号証は、被告人と千手観音教会事業部や神世界、また(有)びびっととうきょうとの間に於ける神世界傘下としての契約書の写しを添付した報告書で、杉本被告人から神世界等への上納金の割合等が決められている内容が記載されています。
●112号証。証拠物である書類の写しを添付した報告書で、びびっととうきょうとの業務提携後に於けるE2の売り上げの上納先やその使途等に関する記載があります。
●113号証。E2から神世界に対する上納金の金額を算出した報告書であります。
●114号証、115号証。これは同様にえんとらんすアカサカと神世界との契約状況、上納の内訳等に関する報告書です。
いずれも傘下団体から神世界に上納がなされていたことの証拠です。
●116号証。神世界で使用するグランドテラスで押収したパソコンのデータを印字して添付した報告書で、平成13年から平成19年までの傘下団体等の毎月の売上金額と神世界への上納金の額等を一覧表にまとめたデータが発見され、それを印字して資料にして添付したもの。
●117号証及び118号証は証拠物の写しを添付した報告書で、グランドテラスで押収した平成16年1月から平成18年12月までに各月に傘下団体が提出していた売上報告書です。
●119号証。証拠物の写しを添付した報告書で、グランドテラスで押収した平成18年1月から平成19年にかけての営業日報など。
●120号証から126号証は冒頭陳述でも述べた、ある幹部の間に生まれた男児の病状などに関する意見と、治療経緯等に関する山梨県中央児童相談所長の回答や大学病院長の回答。身障者手帳申請に関する障害者相談所長回答、出産時の状況に関する回答と症状です(この男児には重い後遺症が残った)。
●127号証から131号証。同じく冒頭陳述で述べた男児について、高熱を発した後に引きつけを起こすなどして呼吸停止に至るなどして、救急搬送したものの急性脳炎等により死亡した事故等に関する病院の回答、診療歴。亡くなった男児の父親の叔母の方の検察官に対する供述調書。この亡くなった男児の父親の叔母の供述調書には、淺原嘉子からの電話で男児が病院に運ばれて危篤である旨聞いたこと、同女(嘉子)から男児の母親が千手観音教会のことを病院で話さないように病院まで行って口止めをすることを指示されたこと、その指示は佐野孝の指示である旨言われたこと、病院に駆けつけたところ甥である男児の父親らから千手観音教会の教えを守って男児に薬を与えたり医師の治療を受けさせたりしていなかった旨聞いたこと、佐野は毒素の排泄であっていいことだから薬を飲まない方がいい、病院も行かない方がいい、男児が危篤になった後、嘉子を通じて熱が出るのがいいと思っているからこうなるんだ病院に連れて行かなかったお前の責任だ等と叱責されたことなどが述べられている。
●132号証〜135号証。別の男児について、高熱を出し、高熱を発した後引きつけを起こし呼吸停止に至り、救急搬送をしたものの死亡した事案に関する死亡届け、死亡報告書を添付した証拠物。
●136号証〜143号証。関西方面の幹部会員であった女性が、平成10年8月に癌に罹患していることが判明し、御霊光の取り次ぎを受けるなどしたものの、翌年2月に死亡した事案に関する当該女性の通院履歴、死亡届け、戸籍謄本。
●144号証及び145号証。平成8年秋頃から千手観音教会に通い始めたある会員が、糖尿病の治療を受けていたにも係わらず、薬は毒であって使い続ければ命の危険もあるから使ってはならないという神書の記載を信じ、インシュリンの使用をしなくなるなどした結果、神世界教会の中で御霊光の取り次ぎを受けていたときに意識不明となってそのまま死亡した事案に関する当該会員の娘さんの検察官に対する供述調書。
 概要としては、当時、斉藤亨や日原易子等が「神手かざし」と呼ばれる行為で御霊光というものを客に取り次ぐという業務を行っていた。これらの千手観音教会の幹部等は御霊光を取り次いでもらうことで健康になるよと言っていたこと。斉藤亨が薬を使用したその毒素が大量に体内に蓄積されると生命に危険がある等と言っていたため、母がインシュリン注射を打たなくなり、病院にも通わなくなったこと。母が会う度に痩せていき、歩くのさえおっくうそうになっていったこと、母は千手観音教会に通っていた3年間で500万円くらいを千手観音教会に使っていたこと、母は亡くなる少し前頃にも「遠隔神手かざし」を受けていたが、様態がますます悪化していったこと、亡くなる直前、母のたっての頼みで教会に連れて行き、日原易子等の神手かざしを受けさせたが、その途中で、「救急車!救急車!」という声が聞こえて騒がしくなり、母の様子を見たら意識不明の状態になっていたこと、斉藤亨の父が慌ただしく出入り、斉藤亨自身もその場にいたが、呆然とした表情でただ歩き回っていたこと、そのような騒ぎの中、救急車が到着するまでに職員が千手観音教会の看板に白いテープを貼って文字を隠していたこと、斉藤亨の父が、「インシュリンを止めろとか、病院に行くなとは言っていないですからね」、「これを受け取っておいてください」等と言いながら金が入っていると思われる封筒を渡そうとしたが父は受け取りを断ったことが明記されている。
●146号証。平成5年頃から千手観音教会の会員となり、平成14年頃からはえんとらんすアカサカの職員として働いていたものの、平成15年に職員を辞めた方の検察官に対する供述調書。先ほど述べた幹部間に生まれた男児の職員やその他職員の男児等が亡くなった経緯について一部直接目の前で容体の急変を見ていた経緯があるので、その内容等が添付されている。
●147〜150号証は、平成18年頃に脱会するまで約15年にわたって職員等として活動していた人の検察官に対する供述調書である。幹部や職員の子供が亡くなった経緯について当初は何か大変なことが起こったらしいという以上の情報を得ることができず、後々になってからある程度の経緯や状況を知ることができたことなどが録取されている。御霊光を受けさせても自分の長女の先天的な疾患が治ることはなかったこと、自分の胃痛の際に斉藤亨の父から御霊光の取り次ぎを受け、その際に、「原因は胃ではなくて十二指腸だな。大丈夫」等と言われたが、痛みが治まらなかったため医師の診察を受けたところ胃潰瘍と診断され、薬を飲んだらすぐに治ったこと等が録取されている。
●151号証は平成12年当時の斉藤享の手帳の写しを添付した報告書であり、2月11日の欄には神世界教会で御霊光を受けていた時に亡くなった会員についての記載がある。
●152号証は証拠物等を基に神霊能力開発講座の実施状況を精査した報告書であり、神霊鑑定の位置づけを記載した斉藤享ノートの写し、神霊鑑定に関する???亨発言の簡易訳、杉本被告人が受講料や御礼を支払った際の領収書の写し、神霊能力の使用は全て自分の責任であってえんとらんすアカサカには何ら責任ない旨の杉本被告人の署名入りの誓約書の写し等が添付されている。
●153及び154号証は、元会員の方の検察官に対する供述調書等であり、平成14年頃から15年頃にかけて神霊能力開発講座を受講した際の状況について、講師が淺原史利であったこと、講座の内容、淺原史利から、「神霊は答え合わせをしてはなりません。鑑定する人によって答えはいくつもあるのです」等と言われたこと、同じく淺原から、「これで皆さん神霊鑑定ができるようになりました」等と言われたが、本当に神霊能力を獲得したかどうかのテスト等の確認は全くしなかったこと、御礼として250万円の支払いを要求されたこと、実際には神霊能力を得ることはできなかったので、神霊鑑定を行うことはなかった事などが録取されている。
●155号証。同じく元会員で神霊鑑定講座を受けていないのに「能力を授かっている」と言われた人の検察官に対する供述調書で、佐野孝から「あなたはすでに神霊能力を授かっています」等と言われたけれども、何ら神霊能力と言われる特別な能力を獲得したことはなかったことが録取されている。
●156号証は平成10年頃から千手観音教会に通うようになった方の供述調書で、神霊能力開発講座を受講した際の状況について、講座の内容、講座後に神霊能力を授かっていると言われ、御礼として180万円の支払いを要求されたこと、神霊能力を獲得したことなどなかったこと、平成14年から15年にかけての冬、9カ月であった次男が高熱を発し、何度も遠隔で御霊光の取り次ぎを受けたのに熱は下がらず、高熱が出てから3日目に電話をかけて相談したところ、淺原史利から、「熱が下がらないのなら御祈願したらどうか」等と言われたこと、結局病院に連れていったところ重篤な肺炎であり、放っておいたら命が危険な状態だった旨告げられたこと、そのまま入院したら回復に向かい無事に退院することができたこと等が録取されている。
●157号証。同じく元会員の方の検察官に対する供述調書で、神霊開発講座の内容、受講後に神霊能力が授かった旨を告げられ、御礼として400万円を請求されたこと。神霊能力が授かっていないのではないかと不安があったこと、神霊能力については自己責任である旨の誓約書を書かされたこと、一緒に講座を受講した姉、妹、従姉妹と同じテーマについて神霊鑑定をしてみたところ答えがバラバラだったこと、そのことを淺原史利に相談したら、「人によって見方が違うから神霊の答えはずれることもあり得る」と言われたこと、自分が知る限りでは講座を受講した後、神霊能力を獲得したと言っていた人がいないこと、能力を得たとは思えないまま神霊鑑定を行っていたこと等が録取されている。
●158〜160号証は、平成13年11月頃からえんとらんすアカサカに通うようになった方の検察官に対する供述調書で、佐野孝と淺原嘉子が講師となっての神霊開発講座の内容、事前に淺原嘉子からどうやって講座をやったらいいか等と相談されたこと、淺原の講座を受講したが神霊能力を獲得することはなかったこと等が録取されている。
●161号証。平成10年夏頃からえんとらんすアカサカのサロンに通うようになった方の検察官に対する供述調書で、平成14年秋か冬頃には淺原嘉子が神霊能力を授けていただいたとして神霊鑑定を行うようになったこと、その頃、自分が淺原嘉子に対して拉致被害者のその後について神霊能力で分からないか尋ねたところ、淺原嘉子は困った顔をして少し悩んだ後、「試すようなことをしてはいけない」等と言って結局答えなかった。その頃、淺原嘉子が、「佐野先生から電話があって神霊の練習をさせられました。佐野先生は電話で私に『私は何をしているでしょうか』等と聞いてくるので、『分かりません』と答えると、『お前には聞いていない。神様からの答えを聞いているんだ。分からない等と言っている場合ではない』と怒られてしまいました。もう本当にいやになってしまいます」と話していた。同じ頃、カウンセリングを終えた淺原嘉子は、「カウンセリングで言ったことが当たっているか不安である。霊など見えない」と言っていたこと、淺原嘉子に言われて神霊能力開発講座を受けたが、答え合わせを行うことも正解に導くなど具体的な説明がなかったため神霊能力を得たとは思えなかった、講座受講後に神霊能力を獲得したことを前提に60万円を払うように要求されたこと等が録取されている。
●162号証。幹部の母の検察官に対する供述調書で、「自分は千手観音教会の神様なるものを信じたことはなく、商品を購入したことはない。従って千手観音教会の神様なるものから奇跡を起こしてもらったことなどなく感謝したことなどないから、奇跡の体験や感謝の気持ちを書いた体験談を寄稿したことなどない。捜査官・検察官から平成8年3月18日発行の会報を見せられたが、そこに掲載された体験談を寄稿した人の住所は当時から自分が住んでいるところであり、電話番号も当時から住んでいる自宅の電話番号である。名前は下の名前の漢字が違うが同じ読み方をすることはできるし、他に親戚でそのような名前の者はいないので自分のことだと思う。体験談の内容も私や家族しか知らない事情が書かれているが、自分がこのような投稿などしたことなどない。投稿内容には額を持ち帰って参拝している等と書いてあるが、額を買ったこと等なく、額を飾って拝んだこともない。幹部をしていた息子が額のような物を持ち帰って手渡してきたことはあったが、2階のタンス近くにこっそり隠して最終的には息子に引き取らせた。体験談の中では自分の義母が夢の中で観音様を見たり、その後耳が良くなったことなどが書いてあるが、そのようなこともなかった。それ以外にも夫が体調を崩した時間や病状が違うなど事実と違う記載が数多くある。なぜこのようなことが私の投稿として掲載されているのか不思議で仕方がない」旨録取されている。
●163及び164号証は神世界名義及び斉藤亨名義での証券取引の状況を内容とする報告書で、利益を得ている部分がある反面、保有株式の中には上場廃止になっているものもある他、評価損が出て、時価評価が取得価格を大幅に下回っている状況等について報告がなされている。

検事:以上であります。

■裁判長:従前示された検察官の証拠について弁護人の意見は?
尾崎弁護人:すべて同意します。
■裁判長:あの、そうおっしゃっても、すでに証人を調べている部分があり、そのうち必要ない調書部分もありますよね?(と裁判長は困った様子)
尾崎弁護人:はい。それも同意致します。(裁判長に言われたことの意味が分かっていない様子)
■裁判長:はぁ?同意されてもーー?(裁判長は呆れた様子)
■裁判長:すでに証人を調べていますのでーーー(しばらくの間、裁判長は思案を続ける)
■裁判長:それでは、意見を変更して同意されるということだけでなく、???は別々??でー(口ごもっているため聞き取れず)
尾崎弁護人:はい。
■裁判長:それから弁護人が従前請求されていた証人がありますよね?
■裁判長:3名の方を証人申請されていますが?
尾崎弁護人:はい。それにつきましてはM澤F男を情状証人として採用していただきたく・・
■裁判長:情状証人と言っても、どのような情状で?
尾崎弁護人:はい、この団体の性格及び被告人の活動状況、宗教活動など・・
■裁判長:趣旨は変更するということですね?
尾崎弁護人:はい、残りの二人については撤回します。
■裁判長:証言などの時間は?
尾崎弁護人:はい、1時間以内でー
■裁判長:じゃ、60分で。
■裁判長:検察官、M澤証人については?
検事:はい、然るべく。時間は半分程度で。
■裁判長:それではM澤証人を採用します。
■裁判長:次回の被告人質問に要する時間は?
尾崎弁護人:はい、1時間程度いただきたいと思います。
■裁判長:検察官は?
検事:はい、同程度いただきたいと思います。
■裁判長:では、本日はここまでとします。
■裁判長:では被告人立ってください。
■裁判長:今日はこれで終わりますが、次回は平成24年1月6日(金)午前10時から。そのときにM澤証人とあなたへの質問を行います。

10:28閉廷

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