意見書
東京地方裁判所民事第50部 御中
平成21年7月22日
私は、平成17年11月1日、生活情報誌に新着店舗情報として掲載されていた「●●●●●●」の「肩こり、美肌、ダイエット」にいいなどと広告されていたのを見て、同店舗を訪れたのがきっかけで、神世界と関わるようになりました。
当時、私は、肩こり、目の疲れ、全身倦怠など様々な健康上の悩みを抱えており、健康に良いということで、「●●●●●●」というサロンに通い始めました。スタッフは親切でとても優しい言葉で接してくれて、まさか、いわゆる霊感商法の被害に遭うことになるとは全く予想もできませんでした。
私がすっかりスタッフに心を許して信用するようになったのを見計らったように、神書の購入や各種神様グッズの購入を次々と言葉巧みに勧められるようになりました。
また、体調が悪いなどの原因が先祖の霊に問題があるからだと説明され、霊のお迎えや先祖の墓の供養などに高額を支払うように言われ、恐怖心から、必死の思いで支払わざるをえませんでした。
さらに、サロンの仕事を手伝うことは自分にとって良いことになる、お取り次ぎになると言われ、サロンの掃除やチラシ配り、人の集まる場所での勧誘を無給で手伝わされました。
こうして私は言われるままに次々とお金を払い続け、払うお金がなくなると子供の貯蓄も解約し、食べる物は塩おにぎりという食生活でお金を出し続けました。
気がついてみると、サロンに通い始めてから2年もたたない間に私は280万円を超えるお金を支払い、時間も労力の大半もサロンのために費やしていました。
悩みを抱えて不安や心配でいっぱいの状態のときに、一見優しく親切で嘘をつくなどとは全く思えない女性たちが、科学的根拠のない原因を断定し、お取り次ぎをしなければ悩みが解決しないと言われ信じ込まされてしまったのです。
神世界は被害者から200億円以上の資金を集め、幹部達は運転手付きの外車に乗り移動し、高級マンションに住み、ブランド品を身に付け、高級食材で作られた食事をし、身の回りの世話もサロン関係者にさせています。
私達が真面目に働いて苦労して得たお金を、神世界幹部は霊感商法によってかき集め、自分達の私利私欲を満たしてきました。彼らの手元にお金を残しておけば、彼らはまた同じ犯罪を繰りかえし、被害者を出し続けるでしょう。
この裁判で私達原告が勝訴することにより、多くの被害者に勇気を与え、第二、第三の損害賠償請求が行われるものと確信します。
神世界が不当な方法で私達から奪ったお金を取り戻すことができるように、裁判所が公正な判断を下していただきますようお願い申し上げます。
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