江川紹子氏が神世界を断罪

 あまり多くの人の目にとまらなかったかもしれないが、オウム事件などで有名な江川紹子氏が2007.12.29の北海道新聞の記事中で神世界について厳しく論じている部分がある。

まともな組織装う

新興宗教などに詳しいジャーナリスト江川紹子さんの話

 テレビなどで、霊的な世界が、あたかも事実のように伝えられ、世間のオカルト的なものに対する警戒心が薄れている。オウム真理教事件などで、新興宗教に対するアレルギーが残る中、神世界グループは、有限会社というまともな組織を装い、巧妙に霊的な手法を取り入れた。
 女性同士で悩みを聞いて共感してみせ、お客に安心感を与える一方、一度つかんだ客には「神様のバチがあたる」などと不安感をあおり、恐怖心で縛る。典型的な霊感商法だ
 金銭目当ての人たちは社会の変化にすばやく適合し、新しい手法・形態を生み出す。だれもが、だまされる立場になる可能性があることを認識する必要がある。




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 江川氏の文章は、短い文章であるが神世界の実態・特徴を的確に捉えた優れたものだ。
 私も神世界が、”女性が女性を騙す構図”になっているところが最大の特徴だと思っている。
 これまでの社会通念では、”女性を騙すのは男”という考え方が出来上がっており、まさか女性が女性を騙すとは思っていないところに目を付けた新手の手法で詐欺を働いてきたのが神世界だ。

 もう一つの特徴は、”遠隔操作犯罪”という点にある。
 組織のトップS藤Tや、A原、W田などの男の犯罪者は客の前にほとんど姿を見せず、女性幹部を前面に押し出して客を安心させる営業形態をとってきた。
 ”犯罪を犯したのは女性経営者だ”というトカゲの尻尾切りで事件の幕引きを図り、首謀者への責任追及をかわすための工作をしてきたのがS藤T等のやり方だ。

 「女性の敵」という言葉がこれほどよく当てはまる犯罪者は、痴漢やレイプ犯以外ではこれまでなかったと言えるのではないだろうか。
 被害を受けた女性達に与えた心理的傷害を考えれば、その卑劣さにおいてはレイプ犯と同等と言っていいだろう。


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