上記の写真をご覧になったことがあるだろうか?
かってアメリカにはジム・クロウ法(Jim Crow law)という法律があった。ジム・クロウ法は、1876年から1964年にかけて存在したアメリカ合衆国南部の州法で、アフリカン・アメリカン(アメリカ黒人)の一般施設利用を制限した法律の総称だ。
この法律により上記写真のように水飲み場は白人専用・カラード専用に別れ、バスや列車など公共の場所ではことごとく両者を分け隔てる政策が実行されていた。
もちろんその根底にあるのは根強い人種差別思想であることは言うまでもない。
なぜこのような写真を紹介したのか?
それはヒーリングサロン告発掲示板の[5010]miroさんの書き込みに下記の内容があったからだ。
(「ヒーリングサロンによる被害」掲示板[5010]抜粋) |
びびっとには、”会主専用のスリッパ”があり、もし誰かが間違えてそれを一度でも履いてしまうとW田会主は二度とそのスリッパは履かなかった。
こうした事実が何を物語っているか?
これは、神世界経営者達はスタッフを自分と同等の人間とはみなしていなかったということだ。
経営者にとってスタッフは”奴隷”でしかない。奴隷と主人が同じ食事をすることなどもっての他であり、食器を洗うスポンジも、スリッパも、”分け隔てが当然”と考えた。
それはまさに冒頭の写真にある水飲み場を分けた思想と同じで、明らかな差別思想の表れだ。神世界経営者はスタッフの人権など最初から眼中になく、スタッフは家畜と同様の奴隷でしかないのでどのようなひどい差別、虐待も平気だった。
神世界経営者にとってスタッフは奴隷なのだからどんなに劣悪な労働環境におかれようが、風呂場で食事をとろうが、雇用保険や健康保険がなかろうが、賃金をピンハネしようが一向にお構いなしだった。
その様子を如実に表しているのが[4999]や[5003]の書き込みだ。
こうして経営者達から同等の人間としての扱いをされなくなったスタッフ達はどのような心理状態に追い込まれていったかを示すのが、[5010]に”スタッフをしていました”さんが書かれた下記の内容だ。
こういう極限状態に追い込まれることによって、どんどん孤立し、行き場を失い、ますます抜け出せなくなって行きました。
奴隷の心理だったと、今振り返って思います。
「奴隷の心理」とは何か?
なぜ神世界スタッフが奴隷の心理に追い込まれるに至ったのかを検証してみよう。
「え? 現代に奴隷などいないのでは?」と思うのは間違いだ。人は一定の条件さえ揃えば簡単に奴隷化してしまう。
神世界サロン内部でどのようなことが行われていたのかを詳細に示した[4999]に始まる一連の書き込みを精査すれば、そこには彼女等が神世界経営者の奴隷と化していた様子が描かれている。
彼女等がどのよう経過を経て経営者の奴隷となっていったのかを調べてみた。
1、小さなつまづき
恵まれた環境にある人から見れば、「神世界のようにバカげた環境なんか、さっさと抜けだしてしまえばいいじゃないか」と思うかもしれないが、一度その道に足を踏み入れてしまった人にとってそれは非常に困難だ。
なぜ困難なのか?
一番最初は1,000円の体験ヒーリングであろうと、「自分の判断で金を出してヒーリングを受けた」という”自分の判断は正しい”と思いたいのが人間だ。
1,000円が3,000円、更に5,000円、10,000円と繰り返し神世界に金を払う度に周囲のスタッフから賞賛の誉め言葉が投げかけられる。そうしたことの繰り返しによって気分は高揚し、最初の不安など消し飛んでしまい、「自分の行為は正しいのだ」と”確信”して行く。
ここまで来ると、神世界を批判する声が外野から多少聞こえてきても、すでにここまで自分が一生懸命やってきたことが意味がなかった、間違っていたと認めるのは耐え難く、聞く耳を閉ざしてしまう。
人間は他人の非は目に付きやすいが、己の非に気づくのは賢者でも難しい。
ましてや自分がいまいる神世界という団体が詐欺的な組織であるなどとは夢にも思わず、ここで頑張れば希望が叶うかもしれない、ここで投げ出せば今までやってきたことが無に帰してしまうと思えば、ますます深く嵌って行くことはあっても脱出の意志など出てこないのが普通だ。
こうした心理操作は神世界が最初から意図したものであるが、それに気づく者はいない。
2、奴隷化の道
一旦神世界を肯定し神世界に埋没してしまった人が途中から神世界の意向に反発するのは非常に困難だ。
学校でも会社でも女性にとって最も怖いのは”孤立”だ。
組織内で自分が孤立することはなんとしても避けなければならないという意識が女性には強く働く。
神世界という絶対的縦社会で孤立しないようにしようと思えば、上の者の意見には絶対服従するしかない。江戸時代の大奥で繰り広げられてきたことの再現だ。
異議を唱えたり反論すればヒステリックな責めの言葉を聞くことが明白であり、誰しも自分をそのような矢面に立たせたくはない。
その結果、神世界の中では命令に従順に従うことが自分を楽にすることに気づき、自分の意志は押し殺し、上の者の命令を待ってそれに従う生き方が”自然”に身につく。
彼女らが大半の時間を過ごすのはサロンの中であり、サロンを離れていても常にサロンから監視された状態にあり、自分の生活はサロンを中心に成り立っている自覚が生まれてくるのでますますサロンへの従属度が高まっていく。
サロンから離れれば命の保証がないとまで脅されているのだから恐怖感もあいまってサロンへの傾注度が高まっていく。
経営者は意図的に彼女達に余分な時間を与えず、24時間サロンと密接な関係を持たせておくことで彼女等の”個人としての自由”を奪い、彼女等に自分は常に経営者の意向に無条件に従わねばならない存在なのだと思い込ませていく。
人間にとって自由を束縛されることは非常に辛いことであるが、すでに彼女等は、”住所不定”の状態にされているので他へ逃れる訳にも行かずサロンに縛り付けられていく。
こうなってくると彼女等にとってサロンが生活の全てとなり、どのような無理難題でも受け入れざるを得ない心理状態に転落していく。
経営者の口からは繰り返し、「サロンから離れれば命の保証がない」と脅され続け、その恐怖感によって金縛り状態にある彼女たちが自分の意志でサロンを脱出するのは至難となっていく。
3、奴隷の幸福
奴隷となった彼女等は、その環境下でどのように振る舞えば自分に与えられるストレスを小さくすることができるかを考える。
奴隷が主人の機嫌を損ねないようにするためにはどうすればいいか?
それはもちろん主人の言動に絶対服従の態度をとり続けることである。
ヘタに自分の考えを示して主人の機嫌を損ねるようなことになれば叱責、左遷、飢えの危険が高まるだけだ。現状より更に自分を取り巻く環境を悪化させないためには従順な奴隷になるのが最も賢い選択肢であることを悟っていく。奴隷の環境に甘んじていれば寝るところと最低限の食事にはありつけるのだ。
奴隷となった者は、ほんの少し境遇が改善されたり、僅かな報償を得ただけで幸福を感じることができるようになる。これを”奴隷の幸福”と呼ぶ。この奴隷の幸福は世間一般から見れば幸福とはほど遠いものでしかないのだが、情報を遮断された彼女等にはそれを正しく評価する術はない。
人間は抵抗しても無駄だと悟った瞬間からはそれに屈従してしまうものだ。神世界はそうした人間の性質を利用してスタッフを奴隷化し悪事の手先に使った。
4、奴隷に何をさせてきたか
こうして奴隷と化したスタッフを使って神世界経営者達は何をしてきたか?
経営者達はスタッフをつかって「弾丸」、「火の玉」などと名付けた「人間狩り」を行ってきた。”獲物”として狩られたのは多くの女性達だ。
掲示板の5019にこうした書き込みがある。
(「ヒーリングサロンによる被害」掲示板[5019]抜粋) |
動物が狩りをする時も、まず狙うのは足をケガした動物など弱っている相手だ。上記の、「困っている人はいないの!」は、「困っている人の弱みにつけ込めば簡単に獲物としてサロンに連れてくることができる」という意味だ。
振り込め詐欺が弱者であるお年寄りをターゲットにして卑劣な犯罪を繰り返しているのと同様、神世界は心に傷を負った女性をターゲットに荒稼ぎをしてきた。
神世界犯罪は弱者を騙して手先に使い、更に新たな弱者を狙って犯罪行為を繰り返してきた極めて悪質な犯罪だ。
彼らに人間としての心は残っていない。
5、最後に
下記に日本国憲法の条文を3つ掲載する。
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
神世界経営者は二言目には、「悪いことはしていない。法律に反するようなことはしていない」と言っているが、
サロンで働いていた女性達を、「個人として尊重」していたか?
サロンで働いていた女性達の、「幸福追求の権利」は最大に尊重されていたか?
サロンで働いていた女性達を、「奴隷的に拘束」していなかったか?
サロンで働いていた女性達の、「健康で文化的な最低限度の生活」は確保されていたか?
神世界サロンにおけるスタッフの待遇を見れば、明らかにこうした憲法の規定に反していることが分かる。憲法はあらゆる法律の根本になっている法律だ。
神世界はこうして多くのスタッフを奴隷としてこき使い、多くの客を騙して大金を巻き上げ、被害者に経済的、精神的損害を与え続けてきた。それにより多くの人々から幸福を奪い取ってきた。
それでも、「なにも悪いことはしていない」と神世界経営者は繰り返している。
ならば神世界経営者に尋ねよう。加害者がいないのになぜ数千名の神世界被害者が発生したのだ?