第3回口頭弁論傍聴記(2009.11.12 投稿者:3Q17)
大雨の翌日、急に冷え込んできた霞ヶ関は落葉がはじまっていた。前回と同じく626号法廷に向かう。傍聴席はひまわりバッジとそうではないスーツ姿の男性のてんこ盛りだった。なにゆえ? そして前回の極道チックな刑事さんとびびっととうきょうのH田マネージャーの姿は予想どおりなかった。代わりに正反対の容貌の人物が来ているのには笑わせてもらいました。ふと前列を見れば紀藤弁護士の後頭部が。今日は直前に武富士関係の裁判が入っており、神世界に対する損害賠償訴訟関係者は開廷されるまで全員が傍聴席で待機するということか。
(10:10)
開廷。裁判長が入廷し全員起立。「○○○○ケンジさんいらっしゃいますか?」と武富士関係者の不在を確認する第一声の後、「神世界関係の方、席におつきください」と促され傍聴席にいたひまわり男子がどっと柵の内側へ行ってしまった。原告席に着席したひまわり君を見てびっくりした。11人いる!・・・って萩尾望都じゃないって。
関係者全員が着席したところで「杉本明枝さんいらっしゃいますか?」ともう一声。沈黙の後「いらっしゃらないですね」と確認され裁判は進む。
(10:15)
裁判長が流れを確認。
「まずは準備書面の関係、原告からの準備書面1、別表のものと差し替えたものを陳述。被告・神世界の準備書面2の陳述、被告・びびっととうきょう準備書面の陳述、被告えんとらんすアカサカの準備書面の陳述、被告・み・・・ろくの準備書面2の陳述、被告・プラス花の第2準備書面の陳述、Eスクエアは来ていないので陳述はできないと。書証の原本は・・・」
原告代理人(K) 神書を書記官に手渡し、書記官が裁判長に渡す。この目にしかと焼きつけた一瞬。これを目にする日がついに来たのだ。書記官が神世界代理人達に「原本はこれ(神書)でよろしいですか?」と確認する。弁護士達は頷く。第三者の手から手へ渡る朱色の本。神書は閉ざされた“神様”の庭から法曹界へ引きずり出されたのだ。
花からの書証原本を受け取る書記官。プラス花の加藤氏(女性)、「もうひとつございます」。
裁判長 「今の乙−Hは11号証ですよね?」
書記官 「順番になってます?」
裁判長 「これは書証で出してる分ですか?」
とプラス花・加藤氏に対し交互に確認。一様に視線が書記官と加藤氏、そして書証をめくる原告代理人(K)に集中したが、私はなぜか裁判長を見ていたので、面白いものを見てしまった。裁判長は、両方の頬を風船のように膨らませはじめたのだ。ちょうど暇をもてあました子供が意味なくするように、ぷうっと膨らませていたのだった。
その間、原告代理人(K)と書記官が書面をめぐりなにやらやりとりをしている。やがて風船をやめた裁判長の許に二人が近寄り、カウンター越しにカラーコピーがどうとか相談し始めた。裁判長、「わかりました」と一言。
裁判長 「乙−11号証はカラーコピーで出していただいているので、赤で出ているんです」
原告代理人(K) 「11号証−2は見えない・・・2.6.7.8.9.10.11.18。12号証ので4・・・」
裁判長 「確認しますと、11の2〜11、18。12の2と4そのものについてコピーが薄くてと。(プラス花・加藤氏に)受領印が出てないようなんです。それを写るようにコピーしていただいて、裁判所にお送りください。もう1度言いますと・・・」と書証番号を繰り返す。
(10:29)
裁判長 「双方から準備書面が出ていますので、お互い対応して・・・ まずは原告に対して。どの原告がどの被告にどのような法的根拠で訴えるのかわかるようなものを・・・ 被告には前回売り上げデータの話が出ましたが・・・」
アカサカ代理人 「警察より(データの)コピーをいただいてます。その中には原告の方のもありますが、個別のお客が出ているのと出ていないのがあるので、全部は無理だが可能な限り対応します」
(10:31)
裁判長 「何かありますか?」
原告代理人(O) 「(神世界側がお客に対し)ここは宗教団体ではなく会社ですと言った、神世界だけではなくびびっともアカサカでもそう説明したことも否認するのですか」
沈黙。
原告代理人(O) 「(否認の理由が)宗教だというのが前提なのに、『ここは宗教ではない』と公言していたのはなぜですか」
神世界代理人 「どのように説明してあったか把握していないんですが、『宗教ではない』という説明があったとしたならば、『今までの宗教とは全く異なる次元のものだ』と説明したことが考えられる。ここ(書面?)にもあるとおり、原告が『ここは有限会社です』と言われたのと併せて神様とか観音画を見せているのだから、宗教と全く離れた概念で言ったとは考えられません」
アカサカ代理人 「各スタッフが(どういう発言をしたか)についてはわかりません。『宗教ではない』ということに関しては、少なくとも佐野さんの関係では言ってないとのことです」
びびっと代理人(M) 「『宗教』に関しては不知。改めて検討して答えます」
みろく代理人 「個々の方にどういう説明をしたか不明だが、(ここは)宗教であるという前提で話をしたということです」
原告代理人(O) 「現時点で不明というのはヒアリングをしていないということなんですか?」
みろく代理人 「個々の対応スタッフが不明でありますし」
原告代理人(O)が裁判長に、「こちらはここが大切だと思っていますので、次回明らかにしてほしいです」
アカサカ代理人 「個々の原告との関係?」
原告代理人(O) 「各原告との関係だけではなく、一般的にも説明してほしい」
裁判長「一般的な意味で宗教ではないと説明していたかどうかと、個々の原告にしていたかどうかの両方を明らかに、ということですね」
神世界代理人 「原告の“宗教”の概念を明らかにしてほしいです」
原告代理人(O)「観音画を出しているから宗教ではないかという定義ではなく、その発言の事実があったかどうかの説明をするべきです」
裁判長 「言葉としてその説明があったかどうか、次回なんらかの形でお答えしてください」
(10:41)
裁判長 「原告は反論の準備書面を云々・・・」
原告代理人(K) 「反論という消極的なものではなくもっと積極的に主張していきたいです。宗教は客観的評価だと思います。主観的意識はともかく宗教かどうか・・・云々」
裁判長 「現場で教えられてきた内容」
原告代理人(K) 「それと同時に(神世界で行ってきた)行為の仕組みを明らかにしていきたいです。宗教ならば法人格と切り離された○○(聞き取れず)があるはずです。今回は指示系統を主張したので(筆者註:そのような陳述はなかったので書面上でという意味か)、(次回は)神書がどういう使われ方をしたかを主張していきたいです」
きたきたきたきたきたわ〜〜〜。
原告代理人(K) 「被告は(理由を)出し尽くしていない、認否しているだけです」
裁判長 「被告が認否というより原告が主張をまとめていくということで、認否反論でいいですね?」
原告代理人(K) 「具体的に○○(聞き取れず)の設定を。直接指導した云々(聞き取れず)。ひと月に1度の陽神祭の中身。陽神祭は3日に行われます。25日の日輪祭、1日の集まりを記述。具体的に認否していただきたい」
アカサカ代理人 「個々の客との行為はいつ頃主張するつもりでしょうか」
原告代理人(K) 「それを主張しないと答えないということですよね。その主張もずれているとは思いますが、仰ることもわからなくはないので○○の認否はやっていきたいし、個別はこちらの立証責任があるのでやっていきたいです」
(10:46)
裁判長 「他はよろしいでしょうか。次回期日は12月16日、10時10分指定済みです。書面は1週間前か遅くとも11日までに出してください。次々回も入れておきたいと思います。1月後半・・・1月20日、27、あっだめかあ・・・ 1月20日はどうでしょうか?」
神世界代理人 「差し支えがあります」
裁判長 「2月3日は? 午後1時10分・・・ 1時30分でよろしいですか? では」
(10:49)閉廷。
第3回口頭弁論を傍聴してきました(2009.11.13 投稿者:匿名)
口頭弁論は10時10分に開廷しましたが、神世界側弁護士から提出された準備書面に10ヵ所以上もコピーが薄くて判読できないものがあり、受け取られた原告側弁護士さんが裁判長と確認作業をしなくてはならない事態が起こりました。判読できない資料を相手に手渡す神経に驚きました。
本日は「神世界は宗教なのか」という点について弁論がなされました。
原告側弁護士さんが、「”神世界は宗教ではない”と客に言っていた。当時のスタッフは実際にはどう言っていたのか」と追及すると、「個々のスタッフがどう言っていたのかまだ把握していない。もしそう言ったとしたら今までの宗教とは次元が異なるものと説明したことは考えられる。改めて検討したい」との答えがありました。
別の神世界側弁護士は、「宗教ではない」としながらも、「宗教性があると思う」と答えた弁護士も一人いました。
裁判長が、「神世界は(客に)宗教ではないと説明していたのか、それとも宗教と説明していたのか」と質問した場面もありましたが、それに対しても神世界側弁護士は、「個々のスタッフについて分からない」と言っておりました。
一連のやり取りを聞き、神世界側弁護人はスタッフへのヒアリングすら行っていない状態のまま出廷してきたことがよく分かりました。ひと月以上の時間が与えられていたにもかかわらず、「分からない、それは不明です」と答える様子を見て、神世界側弁護士はこの間何をしていたのかと疑問が湧きました。
サロン側は私達に警戒心を持たせないように、繰り返し、”宗教ではない”と言っていたのに今回の口頭弁論で神世界側弁護士が述べていたのはその事実を把握していないという驚きの内容でした。神世界側弁護士もこの訴訟を受けて立つ以上は自ら被害者の声を聞くなどの努力をすべきだと思いました。
神世界側弁護士が唐突に、「原告は宗教とはどう考えているんですか」と質問しましたが、原告側弁護士さんは、「言葉としての宗教の定義をここで論じるつもりはない。スタッフがお客さんに神世界のことをどう説明していたかを取り上げているわけです」と明確に切り返したのには胸がすく思いでした。
第3回口頭弁論について記事をアップしました(2009.11.14 投稿者:きらきら魂)
長くえんとらんすアカサカと関わってきた者として、個人的にブログを立ち上げて日々思うことを綴っているのですが、今回もまた傍聴記録を書いたのでよろしければ、クリックしてみてください。
http://flavorsense.blog16.fc2.com/
今回は、傍聴して感じたことを中心にポイント的に書いたので、また一味違ったものになっていると思います(笑)。
大きな進展はなかったと言えばなかったですが、非常にポイントとなることを言っていたという点では傍聴した甲斐がありました。
法廷の世界を観察するのもこれまた勉強になります。
言葉から何を受け取るのか、そこから先が大事なのだと今の私は思っています。
あの頃は、疑問を封じて、自分の感情や考えを抑えて、ひたすら尽くしていましたが。
それにしても、杉本さん、どうしちゃったんでしょうね。
散々矢面に立たされておきながら組織から見放されちゃったのでしょうか。
それとも、出てこないのはまた別の意味があるのでしょうかね。
ミステリーだわ♪
被告のみなさん、代理人に任せておいて大丈夫ですかね?
なんだかあなたたちの言っていたことと違うことを言っていますよ。
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