第2回口頭弁論を傍聴した人から寄せられた感想や意見など
9月16日(水)。晴れ。霞ヶ関の地下出口から裁判所までのほんの数歩の道を、残暑がただよう秋の陽射しを浴びながら歩いた。裁判所に入る。東京地裁の626号法廷、法廷には窓がない。外とは対照的な、蛍光灯の無機質な明るさの中、裁判は約8分遅れの10時18分に始まった。全員、起立。
以下、今日私が見聞した裁判の様子を記すが、聞き取れきれなかった箇所を補足した、テクニカルタームに理解が及ばないなどの理由で事実と異なる記載になってしまうかもしれない。その場合は管理者を通しご教示いただければ訂正させていただく所存だ。
裁判官は男性の裁判長が中央、向かって右に女性裁判官、左に男性裁判官。左側が原告席。前列に被害弁護団の弁護士諸氏が並び、その後ろに原告女性達が数名。後列に並ぶ方々の中には、原告とおぼしき男性もいた。
右側が被告席。前列に代理人が数名。全て男性。後列に男性数名とと女性一人が並ぶ。被告席の人数は7人。今回は神世界、びびっととうきょうの代理人の他に、えんとらんすの代理人が出廷している。おそらくみろくの代理人もいたと思う。つまり弁護団といっても被告は各系列毎におのがじし代理人を雇ったわけだ。後列の紅一点は、弁護士ではなく被告本人ではないかという感じがした。理由は後述する。
傍聴席は男性2:女性1の比率で、男女の二人連れ、男性のグループ、一人で傍聴する人、様々な顔ぶれだった。やたら爽やかそうな若いカップルは司法修習生か傍聴マニアか。マスコミの人もいた。ひと目で筋者と思わせる強面の男性がいたが、たぶんその業界の人ではなく警察官なのだろうなあと憶測した。どうしてその筋の方と警察官は人相と雰囲気が似るのだろう。
びびっととうきょうの社員が来ていた。私は彼女を知っているが、真面目を絵に描いたような人で、彼女を形容するのに善良という言葉以外思いつかない。会主の命で来たのだろう。まだいたのか、と同情の気持ちがよぎった。もう若いとはいえないけれど、これからも騙されつづけるのか、否、もう被疑者の資格を有しているのかもしれない・・・胸が痛んだ。このままW田に利用されて老いていくのですか、と心の中で彼女に語りかけた。
裁判長が淡々と「えっと、それでは準備書面の陳述、ということでいいですか?」と双方に確認。被告側代理人が書面の差し替えがある、と4箇所訂正する。その後認否について諄々と小難しい言葉を述べる。要するに否認する、との主張だ。裁判長の「つまり、(原告が主張する)2つの構成で請求が来ている意味がわからないということですか?」との簡単明瞭な確認に対し「はい」と回答する。
裁判長はここで被告側代理人に「次回以降は、(書面を)当日ではなく事前に出してください」と注意する。そして独り言のように「えんとらんす、みろく、プラス花の準備書面、それから書証は・・・」とつぶやいた後、被告席の女性にこう話しかけた。
「書証を出すときに、証拠説明書を出してください。(前列の弁護士を示し)聞いてもらえれば」
裁判長の素人に語りかけるような口調から、前述したようにこの人は当事者なのだろうかと思ったのだった。
被告側代理人がその理由を明確に示さずに否認したのに対し、原告側代理人O弁護士が「もっと(否認の)理由を具体的に言っていただかないと」と主張。裁判長も「否認する時には具体的にどういう主旨で否認するのかを言わないとわからない」と同意を示した。原告側のK弁護士が「プラス花さんの準備書面はより具体的で事情がわかる。証拠を出せばいいんです、プラス花さんのように出してください」と主張。被告側の男性弁護士が起立し、えんとらんすの代理人のIだと名乗ったあと、「事実関係はない。まずは立証は原告が提出するのが筋」と反論した。
裁判長は「認否の理由をつけるのはそちら(被告側)の筋でしょう」と反論。それに対しI弁護士は「(訴状は)総合的には事実関係より評価関係がつよい」と訴えた。しかし、I弁護士の望むような事実は出しようがない。
神世界は北朝鮮と同じだ。指導者を神格化することで、すべてを徹底的に隠す。指導者を神秘の壁の向こう側に置き、直接の言動を特定の幹部以外に晒すことはぜったいにしない。被害者は事実など知らされずに大金を詐取、あるいは脅し取られ、健康を奪われ超過労働を余儀なくされ、家庭を崩壊させられたのだ。主宰者・S藤や各会主経営者の内実やそれに基づく体系化された事実など出しようがないではないか。
何かを知ろうとすれば、「それはあなたの知る必要のないこと」と思考停止を強いられ、それでも追求する人には、「考えちゃだめ! それ以上言うとあなたはここにいられなくなる(他、神様から損害賠償を請求される、地獄に堕ちる、その人の個別の弱みに“具体的に”つけこんだ文言)」等“神霊”と称した不安材料で脅すのだから、被害者の“事実”も被告らが被害者向けに発した、あるいは部下に言わしめたマニュアル的言動を明記するだけだ。ちなみに、被害者にとり「神様」とは自分の運命を自由に操る絶対的恐怖の存在であり、その媒体から発せられる「神霊」は無条件で受け入れなくてはならないもの、「神世界にいられなくなる」とは、死ぬことと同義と考えてもらってよい。これは大げさでもなんでもない。そのような心理状態に巧妙にもっていくところが神世界の詐欺の手法なのである。わけのわからない“神霊”だの“指導” をそのまま事実として記載した上で、それがいかに常軌を逸した悪質な詐欺行為なのかを論ずれば、資料も多量になるのは必然である。
裁判長は、「原告の訴状が膨大なので評価的なのは事実。だからこそ被告から具体的に認否してもらえれば裁判所もそこを審理できるが、今のままではどうしようもない」とコメントした。
原告側のK弁護士は「個別に答える意図はない」と言う。続いてO弁護士が「客のカルテが残っていると思うが、そこにどういうやりとりか書いてあるのではないか?」と質問する。I弁護士、「かなりの資料を警察に持って行かれましたから。K先生もよっくおわかりかと思いますが」と挑発的な発言を放つ。K弁護士「そのように言ってもらえればいいんです」
O弁護士が「当方に(神世界の前代理人である)S弁護士が残していった資料がかなりあります、よってそちらに示談依頼書があるはずです」と言う。I弁護士「私は神世界の代理人ではないので把握していないが、調べるつもりはあります」と受け答え。
裁判長、K弁護士に「求釈明には答えないが、次回の準備書面では答えるということ?」と確認の質問。K弁護士、是と回答。
裁判長、「じゃあ、お互い言いたいことを言ってもらえるといいかなあという気がして。被告人にはもうちょっと(否認理由を)明らかにしてほしいです。原告にも、(訴状に)評価的要素があるのは事実ですから求釈明をしてほしい。今の時点では持っているもので審理にふさわしいものがあれば早めに出してほしいです」
K弁護士が押収物件はデータ関係のものが多いと思うと述べる。データが残っているとしか思えないと。I弁護士、「PCそのものを押収されている」と反論。K弁護士は(被告の経理を把握しているはずの)税理士や経理士のPCまで押収されたのかとつめよる。つまり彼等のPCにデータは残されているのではないかというわけだ。I弁護士、税理士のPCまでは把握していない、その中身は?と述べ、K弁護士が売り上げデータなどがあるでしょうと答える。I弁護士、どういう主旨でそれを出してほしいのですかと質問。K弁護士、「出してほしいのではなく、理由つきの認否で弁護士の判断もなく、把握していないから提出できないでは納得いかない」と主張する。原告側代理人のひとりが「(警察に押収された)データは還付してもらえることが多いと聞いている」と発言。K弁護士がふつうは還付されると続ける。
I弁護士、「それは神奈川県警に聞いてください。PCが押収されているのは事実です。実は還付の話は警察に持っていっているのですが、警察からの返事がないんです」
O弁護士、「前任者から提出された資料がこちらにあるのだから、原本がそちらにないとは考えられないのですが」
I弁護士、「ではそちらが出せばいいではありませんか」
O、K両弁護士失笑し、K弁護士が「それはそちらが出すものでしょう。抽象論で否認されても困る」と述べる。I弁護士が反論する。「知らない事実に対しては“不知”!」。それに対し裁判長は「全部の認否がそう(不知)とは限りません。税理士のPCはどうなのか(データを提出できるのか)を検討して、理由つきのつよい否認をせよという原告側の主張は合理的です」と述べ、被告側には明確な否認理由とそれなりの証拠を用意すること、原告には求釈明を促し今日の審理は終わった。
その後次回期日の設定に入ったが、これが難儀した。原告側が期日どおりでけっこうですと言ったのに対し、被告側があの日はだめ、この日はだめと繰り返し、裁判長が「たぶん永遠に入らない〜」とぼやきを入れるに至った。何とか次回とその次の期日は11月12日(木)、12月16日(水)に決まった。時間は両日とも10時10分開廷、法廷は今日と同じ626号法廷だ。
最後に裁判長が誰にともなく「準備書面は1週間前には出してください。11月5日までに」とだめ押しをした。誰に向かって言っているのか言わずもがなだ。
10時48分、閉廷。
神世界に対する損害賠償訴訟の第2回口頭弁論は本日(9/16)、 東京地裁626号法廷で予定より5分遅れて始まりました。原告団の席には紀藤さん以下6名の弁護士さんと被害者代表の女性3名が着席し、神世界側の被告席には、びびっと、えんとらんすアカサカ、みろく、その他各系列などの代理弁護人が7名着席しました。
始まるや、神世界側の弁護人から裁判所に提出した陳述書の中で数ヶ所の訂正があったことを読み上げたところ、「当日出されるのは困ります」と裁判長に注意されていました。
本題で、原告からの陳述書に対して、神世界側弁護人は「訴状の認否」とだけ言ってきました。原告「認否だけでその具体的理由を言わないのは納得できない」 被告「資料やパソコンなど警察に押収されているので、証拠説明ができない」 原告「それはおかしい、認否の際に理由を付けるのが筋だ」
などと、約20分ほど応酬があった後、 裁判長が「原告の言っていることは合理的であるから、被告は反論となる具体的理由を次回までに準備すること、同時に原告側も訴訟について審理にふさわしいものがあれば出して下さい」とまとめがありました。
次回の日取りを決める際に、裁判長が「この日はどうですか?」と双方の弁護人に打診したところ、神世界側の弁護人4人が次々にどの日も都合が悪いと言い出してしまい、10月は口頭弁論無しになりました。何度もやり取りがあった後、次期口頭弁論の期日は下記になりました。
第3回口頭弁論 11/12(木) 10:10
第4回口頭弁論 12/16(水) 10:10
場所は同じ626号法廷
私の感想ですが、神世界側の弁護人は、裁判所への提出物に訂正が何ヵ所もあるという不手際があり、しかも当日に訂正するなどプロとしてやや疑問が湧きました。さして困難とも思われない認否事由の要求に対して、パソコンが押収された為だの、まだいろいろ把握できていないなどと言い訳をして、神世界とのコミュニケーション不足も浮き彫りになりました。
日取りを決める際に、被告側の弁護人だけが何故か都合が悪い、予定があると一斉に言い出して非常に不自然な感じを受けました。まるで神世界から「牛歩で進めてくれ」とでも言われているような印象を持ちました。今日のような流れをみると、被告弁護人の非協力的な態度は、裁判官の心証を決して良くするものではないと素人目にも判断出来ました。
神世界は明らかに時間稼ぎをしながら、ほとぼりが冷めるのを待つ魂胆のように思えます。今後とも傍聴には必ず出席して、決して関心は薄れていないという姿勢を見せていきたいと思います。
今日のような暑い日中、汗をかきながら頑張ってくださっている原告側弁護人の皆様に心から感謝申し上げます。
今日は良い天気になりました。気持ちよく朝から出かけることが出来て良かったです。
傍聴席の抽選もなかったですが、少し早めに法廷に行ってみました。
開廷時間、10時10分の15分程前に担当書記官によって法廷が開けられ着席をしていましたが、なんと時間になっても始まらない。
法廷内がシーンという雰囲気の中、書記官がなにやら電話をかけている様子です。
その直後に裁判官3名が入廷してきました。
裁判の経験が全くないない私は、定刻に始まるのが当たり前と思っていました。
あれれっー、こんなこともあるのですね。
今回は、被告側にどのような人物が出て、どのような意見書をだしてくるのか注目をしていました。
被告本人(2名)有限会社プラス花、有限会社E2の被告は欠席
被告代理人弁護士、神世界、びびっとあかさか、みろく
もう1人が、誰なのかがわかりませんでした。
公判の内容の要点は被告が「認否」することでした。
それについて裁判長から、「認否するには、具体的な内容を提示し、それに対する証拠を出して欲しい。これでは裁判所側でもわからない。」「提出物の提出期限を厳守すること。」を被告側は注意をされていた。
原告側も、弁護士ならばその権限を最大限に活用し否定したい証拠を出すように、裁判長を仲介しながらきちんと仕事をしなさいという事を伝えていた。
素人の私からみても、相手の弁護士の仕事振りは余りにもお粗末過ぎる、子供の使い以下のように感じ、被告側というよりも仕事のプロ人間として情けないと思います。
仕事のプロのはずの被告代理人弁護士よりも、まともな仕事振りが有限会社プラス花でした。あの方々は、弁護士を立てずに自分達で資料を作り裁判所に提出をしていました。書面を見せていただきましたが、確かに弁護士は「認否」の単語を並べているばかりですが、有限会社プラス花の作成した書類は系統立てて認否理由を書いてきました。
このような仕事振りが続くようなら、原告側でもそのことについて意見書を出した方がよいのではないでしょうかと思いますので、弁護団に話してみます。
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